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直近の決算発表予定

2013年10月25日金曜日

証券ディーラー「プロの視点」(10/25)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■昨晩からの外部要因に大きな変化はなかったものの、前営業日反発からの戻り売り、後場からは先物主導で下押しするなど、売り優勢の展開となった本日の株式相場ですが、売買代金上位では中核銘柄の調整、決算売りも見られており、発表前銘柄への買い手控えも影響しているのではないでしょうか。日経平均株価は急反落。前場の戻り売りで前営業日安値水準との攻防が見られたあと、後場から安値割れで下抜けると下げ幅を拡大させました。前営業日に乗り直した25日移動平均線(14422.51円)のほか、75日移動平均線(14177.11円)をも割り込んできています。さすがに前営業日大引け前の見直しは急速、一部では日銀介入との観測もあっただっただけに、本日ではひとまず戻り売りが先行したあと、昼休みを挟んで円高推移、中国市場の調整とともに後場寄りから再び売り圧力を強めた格好。午後の値動きでは円高推移よりも株安が先行していたことから、調整は先物主導での動きと判断しても良いのではないでしょうか。また、ちょうど3カ月前の7月25日も後場一段安を記録しており、当時も決算相場が本格化するタイミングでした。売買代金上位には決算銘柄の反応が確認されていますが、まだまだ多くの銘柄の開示が残っているだけに、決算発表前にポジションを縮小しておく手仕舞い売りと発表内容を見極めたいとの買い手控えの需給要因も相場の重しとなった格好でしょう。そこで前営業日配信版では「決算シーズン本格化 今こそ保有銘柄の再点検を」と題していました。好決算期待銘柄を先回りする「決算先回り買い」を投資戦略としていましたが、本日では8月13日に配信した厳選5銘柄付きレポート「決算発表で解った【好業績割安株】を"狙い撃ち!"」の提供銘柄のテンプホールディングス<2181>が目標株価を達成。来月12日発表予定の決算に向けて期待感が高まり、上場来高値を更新する活躍を見せています。物色対象としては値動きの見込まれる決算銘柄が主体となってきますが、やはり企業決算は実際に企業側が明らかにするまでは不透明ですし、開示情報が増加する今後は業績動向を先読みする判断が問われるのではないでしょうか。今後開示を控える決算銘柄の取捨選択に関しては、専門的に銘柄分析を行なっているアナリストの銘柄診断を参考に、保有銘柄を再点検しておくとの見方に変更はありません。決算発表前に一旦手仕舞うのか、それとも決算発表まで持ち越すか、それぞれの銘柄の投資方針を持ち合わせておきましょう。また、指数のチャート軟化が確認できるように、しばらく調整が長引くようなら、ヘッジ手段となる先物取引を活用しつつ、開示直後の反応を捉える決算ディーリングも有効となりそう。今後は決算ディーリングに適した取引手法も準備しておきたいところです。■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は反発。軟調な経済指標で金融緩和継続期待が高まったほか、企業決算を評価した買いが入っています。8月の貿易収支統計で2カ月連続の輸出減少が見られたほか、先週の新規失業保険申請件数も前週比1万2000件減の35万件となり、市場予想の34万件を上回るなど、軟調な経済指標が揃い、金融緩和継続期待とともに買い優勢で推移しました。ダウ構成銘柄では、ホームデポ、ビザ、デュポン、ゴールドマン・サックス、ウォルト・ディズニー、IBMらが上昇しています。ダウ平均株価は、前営業日比95.88ドル高の15,509.21ドル。ナスダック総合指数は21.89ポイント高の3,928.96ポイントで取引を終えました。為替相場では、緩和継続期待のドル売りと株高の円売りが交錯。大きな変化は見られず、東京時間帯早朝では、1ドル97円台前半、1ユーロ134円台前半の水準で取引されています。東京株式市場では、米国市場が上昇し、為替相場に変化が見られなかったものの、前営業日大引け前に切り返していた経緯から売り直される立ち上がり。日経平均株価は14439円の反落スタートに。寄り付き後は、日経平均株価が25日移動平均線や節目14400円付近での推移から、戻り売りで下値を探ると前営業日安値圏の節目14300円近辺での攻防が見られました。昼休みを挟んで円高推移、中国市場の調整とともに後場寄りから売り圧力を強める展開。直近安値レベルの節目14300円割れで投げ売りを誘う状況となり、先物主導で後場一段安となっています。日経平均株価終値は、398.22円安の14,088.19円。東証1部の売買代金は概算で2兆833億円。東証1部の売買高は概算で24億1139万株。値上がり銘柄は186(10%)に対し値下がりは1501(85%)、変わらずは69(3%)となりました。■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数急反落でトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、ソニー<6758>の国際優良株、三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクが軟調。日経平均株価構成比率上位のファーストリテイリング<9983>も安く、指数レバレッジETFの日経レバレッジETF<1570>も売られています。ソフトバンク<9984>が悪材料で安く、同業のKDDI<9433>、NTT<9432>も売られるなど、大型通信業が軒並み安。証券の野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>、値動きの良いケネディクス<4321>、マツダ<7261>も安く、主力銘柄の下げが目立ちました。一方、売買代金上位には、上場観測報道が伝わったLINE関連のアドウェイズ<2489>、ネオス<3627>が高く、新値抜けを狙ったペプチドリーム<4587>、熊谷組<1861>も活躍。直近IPOのエネシス<6079>、仕手系色の強い日本冶金工業<5480>なども賑わっています。増額修正の村田製作所<6981>が買われた半面、決算銘柄のキヤノン<7751>、信越化学工業<4063>、場中開示のJFEホールディングス<5411>が売られるなど、決算絡みの材料性に基づく売買も確認されました。セクターでは、業種別株価指数騰落は全業種が下落。下落率上位には、ソフトバンク<9984>、KDDI<9433>、NTT<9432>ら大手通信が下落した情報通信業が入っています。王子ホールディングス<3861>、大王製紙<3880>の紙パルプ、JR東日本<9020>、JR西日本<9021>の陸運、新日鐵住金<5401>。JFEホールディングス<5411>の鉄鋼なども売られました。個別では、増額修正の三菱自動車<7211>、SMK<6798>、富士通ゼネラル<6755>、ステラケミファ<4109>などが物色されるも全体調整で利益確定売りも出ています。新興市場では、全市場の売買代金上位にも進出したアドウェイズ<2489>、ペプチドリーム<4587>、エナリス<6079>らがしっかり。ネットイヤー<3622>、省電舎<1711>、メディア工房<3815>、イマジニア<4644>、ニューフレアテクノロジー<6256>らが人気化しました。■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■<9984>ソフトバンク 7,400円 前日比−370円(−4.76%)反落。資本関係のある中国電子商取引のアリババが目先のIPO計画を断念したとの一部報道が売り材料視されている。日経平均株価構成比率上位として先物主導の下落にも巻き込まれており、後場一段安に。指数レバレッジETFの日経レバレッジETF<1570>の下げも目立った。<2489>アドウェイズ 2,112円 前日比+345円(+19.52%)急騰。来年夏にもスマートフォン向け無料通話・メールアプリを手掛けるLINEが東京証券取引所に上場するとの一部報道が刺激材料となったようだ。LINE関連の同社株やネオス<3627>の上昇も目立っている。ただ、事前にも上場観測報道が伝わっていたこともあり、買い一巡後は利益確定売りも出ているようだ。<6981>村田製作所 7,760円 前日比+170円(+2.24%)続伸。前営業日引け後に第2四半期業績予想の増額修正を発表したことが買い材料視されている。スマートフォンやタブレット端末の拡大、自動車生産台数の増加が効き、事前予想を上回ってきた。全体調整のなか、クレディ・スイス証券が投資判断「中立」、目標株価7,500円を継続したことも下支えにつながっているようだ。◇…

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