★きょうの株式市場動向
72円高、年初来高値更新で大納会終える
2012年の大納会となった28日の東京株式市場は買い先行で始まり、寄り付きに1万400円台を回復、引け際伸び悩んだものの物色意欲は旺盛だった。
大引けの日経平均株価は前日比72円高の1万395円と4日続伸。
昨日に続く年初来高値更新となるが、大納会で新高値をつけたのは13年ぶり。
東証1部の売買高は概算で28億9100万株、売買代金概算は1兆4746億円だった。
値上がり銘柄数は821、値下がり銘柄数は732、前日比変わらずは143銘柄だった。
きょうの東京市場は為替市場で一段と円安が進行したことを好感して買いが続いた。
足もとは1ドル=86円台半ば、1ユーロ=114円半ばでもみ合っており、これが主力大型株などを中心に引き続き強力な追い風材料となっている。
後場、株価指数先物への買いも断続的に入り全体相場を押し上げた。
ただ、米国では「財政の崖」を巡る与野党協議が難航、年内の決着が難しい状況にあり、前日の米国株市場は4日続落で一時急落する場面があるなど先行きの不安材料となっている。
また、東京市場はテクニカル面でも過熱感が意識されており、引け際に手仕舞い売りが出て伸び悩んだ。
個別には野村HDが昨日に続き売買代金トップで12連騰。
トヨタ、ホンダなど自動車株が高く、三菱UFJ、みずほなど大手銀行株も買いを集めた。
このほかファーストリテ、三井物産なども堅調、ヤマダ電、東芝が急騰、ファナック、コマツなども買われた。
半面、東電、関西電など電力株が安く、クボテック、戸田工、日電硝子なども売られた。
★銘柄フラッシュ
●トヨタは2年11カ月ぶり4000円台回復トヨタ自動車(7203.T)が2010年1月以来、2年11カ月ぶりに4000円台を回復した。
朝方に1ドル=86円台後半と約2年5カ月ぶりの円安水準となったことが好感された。
トヨタは13年3月期下期の想定為替レートを1ドル=79円としている。
同社の場合、1円の円安で約350億円の営業利益押し上げ要因とされており、業績上方修正の可能性が高まっている。
●日本電波が8連騰、水晶デバイスの需要拡大期待日本電波工業(6779.T)が8連騰。
スマートフォンやタブレット端末の普及拡大を受けて、必需品である水晶デバイスを手掛ける同社に収益向上の期待が高まっている。
小型の電子部品株で、値運びの軽さも買いの要因になっている。
●東陽倉が8日続伸、倉庫株の出遅れとして買われる東陽倉庫(9306.T)が8日続伸で新値追い。
一時26円高の234円まで買われた。
含み資産関連で倉庫株の出遅れ株として物色されている。
野村証券では、倉庫業界のリポートをリリースしており、同社の含み益を55億円と試算。
税金を考慮した含み益を自己資本にプラスすると、自己資本を2割強上昇させるとしている。
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●バロー多角化事業が奏功 25・75日線がGC達成
バロー(9956.T)に注目。
同社は、有力中堅スーパーで、ホームセンター、ドラッグストアなど多角化を推進中。
今期は主力のスーパーマーケット事業でバロー新規出店が8店舗、韓国子会社で2店舗を出店。
付加価値の高さが奏功し、低価格PB商品の伸びにより増収となった。
また、ドラッグストア事業では13店舗の新規出店が寄与し、ホームセンター事業でも品ぞろえの充実により既存店が伸びている。
13年3月期第2四半期(4〜9月)の連結業績は売上高が2134億円、(前年同期比6%増)、営業利益が83億円(同14%増)となった。
株価は、25日・75日両移動平均線がゴールデンクロスを示現し上放れの可能性も。
(柊)
●ゼンリン今3月期業を上方修正 スマホ向け地図需要が加速
ゼンリン(9474.T)の株価は、1100台の年初来高値圏で頑強な展開。
13年3月期の通期業績予想について連結営業利益を従来予想の40億円から50億円(前期比13.4%増)へ増額修正。
下期を含めた通期業績の上方修正の可能性も浮上している。
株価面でも好実態への見直しが今後も予想される。
同社は、地図情報のトップ企業で、住宅地図を唯一全国展開している。
蓄積してきた豊富なデータベースを武器に、スマートフォン向け地図サービスが、端末機器の販売増加に伴って好調な推移をみせており、エコカー補助金の追い風を受けたカーナビ用も含めて、モバイル用途への利用が進み、受注は拡大の一途となっている。
(橙)
★夕刊フジ 来年の「今日の1番勝負」
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1月4日金曜日発売の勝負銘柄は
古河電池(6937)
上値目標1>> 600円上値目標2>> 680円