2012年10月12日金曜日
反発〔ロンドン株式〕(11日)
【ロンドン時事】11日のロンドン株式市場の株価は、米新規失業保険申請件数が減少したことなどを好感して反発、FT100種平均株価指数は前日終値比53.04ポイント(0.92%)高の5829.75で終了した。
ハーグリーブス・ランズダウンの株式トレーディング部門責任者、リチャード・ハンター氏は、「反発したが何か大きいニュースの裏付けがあったわけではない」と指摘。
来週の米企業決算本格化が試金石になるとの見通しを示した。
個別銘柄では、石油大手BPは2.70ペンス高の438.75ペンス、金融大手バークレイズが10.65ペンス高の232.65ペンス。
製薬大手グラクソスミスクラインは8.50ペンス安の1427.50ペンス。
欧州市場サマリー(11日)
1348GMT 10日終盤
ユーロ/ドル<EUR=> 1.2932 1.2874
ドル/円<JPY=> 78.530 78.170
ユーロ/円<EURJPY=> 101.56 100.63
<p />11日終値 前営業日終値
株 FT100 5829.75(+53.04) 5776.71
クセトラDAX 7281.70(+76.47) 7205.23
金 現物午後値決め 1769.00 1761.25
(カッコ内は先物が欧州市場の前営業日終値比、現物が前営業日終盤)
先物
3カ月物ユーロ(12月限) 99.81 (‐0.01) <FEIZ2>
独連邦債2年物(12月限) 110.69 (+0.02) <FGBSZ2><0#FGBS:>
独連邦債5年物(12月限) 125.69 (+0.11) <FGBMZ2><0#FGBM:>
独連邦債10年物(12月限) 141.46 (+0.23) <FGBLZ2><0#FGBL:>
独連邦債30年物(12月限) 131.88 (+0.28) <FGBXZ2><0#FGBX:>
現物利回り
独連邦債2年物 0.045 (0.045) <DE2YT=TWEB><0#DE2YT=TWEB>
独連邦債5年物 0.530 (0.526) <DE5YT=TWEB><0#DE5YT=TWEB>
独連邦債10年物 1.495 (1.480) <DE10YT=TWEB><0#DE10YT=TWEB>
独連邦債30年物 2.334 (2.317) <DE30YT=TWEB><0#DE30YT=TWEB>
<為替> ユーロがドルや円に対して上昇した。
国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事がギリシャやスペインなど危機に直面する欧州の国々は、財政赤字削減に向けてさらなる時間を与えられるべきとの考えを示したことを好感した。
円はドルに対しても下落した。
米新規失業保険週間申請件数が4年半ぶりの水準に減少したことや、日銀が円高対策に踏み切るとの観測が広がったことで売られた。
城島光力財務相はラガルド専務理事との会談で、一層の円高進行が日本経済の下振れリスクであり懸念していると伝えたことを明らかにしている。
<株式> ロンドン株式市場は4日ぶりに反発。
米新規失業保険申請件数の減少を受けて世界景気の回復期待が高まり、商品株や金融株が上昇を主導した。
FT100種総合株価指数<.FTSE>は53.04ポイント(0.92%)高の5829.75。
一時、1日以来の安値をつける場面もあったが、その後切り返した。
米指標で世界成長見通しへの懸念が和らぎ、銅価格が堅調に推移し、鉱山株<.FTNMX1770>が上昇した。
金属の最大消費国、中国が追加刺激策を講じるとの期待も追い風となった。
英高級ファッションブランドのバーバリー<BRBY.L>は、13.3%高で上げが目立った。
先月、業績見通しについて悲観的な見方を示したものの、第2・四半期(7─9月)の既存店売上高が1%増加したことなどから買われた。
投資家のリスク選好が強まり、景気循環の影響を受けにくいとされる製薬株や醸造株、公共事業株などが値を下げた。
欧州株式市場は反発して終了した。
米国の新規失業保険申請件数が約4年半ぶりの水準に減少したことに加え、スペインの格付けが引き下げられたことで同国が近く支援申請に踏み切るとの観測が高まったことが背景。
FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>終値は8.77ポイント(0.80%)高の1098.80。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は30.54ポイント(1.24%)高の2487.08。
英バーバリー<BRBY.L>が売上高のトレンドについて前向きな見通しを示したことで、高級ブランド株に買いが入った。
バーバリーは13%、仏LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)<LVMH.PA>は3.8%、スイスのリシュモン<CFR.VX>は4.5%、それぞれ上昇した。
格付け機関スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が前日、スペインの格付けを「BBBプラス」から「BBBマイナス」に2段階引き下げたことで、スペインが支援申請に一歩近づいたとの見方が強まった。
これを反映し、イタリアがこの日実施した3年債入札では底堅い需要が見られた。
タレンス・ジェスションのファンドマネジャー、Alexandre Le Drogoff氏は、「景気の足取りは依然として重いが、欧州中央銀行(ECB)が用意した安全網は効果を発揮するとみている。
これは大きな安心感につながる」と述べた。
こうしたなかユーロ圏の銀行株が買われ、仏ソシエテ・ジェネラル(ソジェン)<SOGN.PA>は4.9%、ウニクレディト<CRDI.MI>は3.9%、コメルツ銀行<CBKG.DE>は2.7%、それぞれ上昇した。
<ユーロ圏債券> 、スペイン国債利回りが一時上昇した後、終盤に入り低下した。
前日のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の格下げを受けて一時売られたものの、買い戻しが入った。
スペイン国債10年物利回りは4.4ベーシスポイント(bp)低下し5.78%。
一時5.96%まで上昇した。
同2年物利回りは5.3bp低下し3.27%。
一時3.58%となった。
S&Pは10日、スペインの格付けを「BBBプラス」から2段階引き下げ、投資適格等級の最低ランクである「BBBマイナス」とした。
格付け見通しは「ネガティブ」としている。
アナリストは、スペインが支援を要請すれば欧州中央銀行(ECB)が無制限の国債買い入れを実施するとみられていることから、投資家にとってはスペイン国債の売り持ちを維持するのは難しいとの見方を示した。
利回り上昇は買い戻す好機とみられたという。
トレーダーの1人は「米国の大口の買い手が市場を制している。
格下げを受けた序盤の売りで現在はショートスクイーズが出ている。
短期債が買われている」と話した。
ECBの新たな国債買い入れ措置は、この日実施されたイタリアの3年債入札も支援したとアナリストは指摘した。
イタリアが11日実施した3年債入札は、利回りが前回入札から若干上昇したものの、底堅い需要がみられ、目標レンジの上限である37億5000万ユーロを調達した。
流通市場のイタリア国債10年物利回りは5.03%に低下。
2年物利回りも低下し2.48%となった。
ドイツ連邦債先物は8ティック下落し141.15で清算した。
米国債の下落を受けて売り圧力が強まった。
[東京 12日 ロイター]
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