■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■休場明けの米国市場は軟調展開となるも、新内閣の打ち出す積極的な金融緩和姿勢による円安推移とともに買い優勢で推移した本日の株式相場ですが、高値トライで注目された日経平均株価は年初来高値更新を果たしたものの、後場では伸び悩む動きに。
そろそろ通常より長い年末年始休場期間を意識する格好となっています。
日経平均株価は続伸。
円安推移とともに年初来高値を更新する立ち上がりとなりました。
ローソク足は連日の陽線示現となりましたが、後場で上げ幅を縮めた分、上ヒゲを引いています。
前営業日配信版では「まさに掉尾の一振 年初来高値更新なるか?」と題して「引き続き為替相場を軸に、休場明けとなる米国市場の結果を確認しながら、日経平均株価の年初来高値との攻防を見極めたいところ」とも記していましたが、日経平均株価は期待通りに年初来高値を更新してきました。
前営業日にも「異例の大商い」について紹介。
本日は東証1部の売買代金が概算で1兆6000億円台、東証1部の売買高は概算34億株と前営業日から、さらにボリュームアップしています。
昨年の大納会直前となった29日には、東証1部の売買代金は概算で5483億円、東証1部の売買高は概算で9億7290万株。
一昨年の2010年も大納会直前の29日は東証1部の売買代金は概算で8523億円、東証1部の売買高は概算で13億859万株と、年末は売買代金が1兆円割れで推移する「閑散相場」が恒例でしたが、今年の豊富な取引ボリュームには、年末の株価上昇アノマリー「掉尾の一振(とうびのいっしん)」とともに相場を押し上げている要因ともなっているのではないでしょうか。
会員情報では、12月20日のインターネット会員A情報で買い推奨していた大平洋金属<5541>、12月19日のインターネット会員B情報で買い推奨していた東芝<6502>が順当に目標株価を達成してきました。
また、12月11日に配信した恒例企画『厳選5銘柄付きレポート』「ハイリターン期待の"ボーナス株"で資産倍増を目指せ!」の注目銘柄でもある大日本スクリーン<7735>が目標株価達成を果たし、返金条件クリアを果たしています。
しかしながら、前営業日配信版で紹介したように、過去の大納会取引の下落ケースや「通常ベースより長めの年末年始休場期間を考慮すると、今後は一定レベルの手仕舞いを警戒しておくべきかもしれません」とも記していたように、後場の指数伸び悩みには明日の大納会取引を控えての手仕舞いも出ているのではないでしょうか。
物色対象として「需給妙味の強い株が賑わう年末相場特有の傾向」を紹介しつつ、当欄のスタンスとして「テーマ性の強い銘柄」を推していましたが、前営業日12月26日に配信した恒例企画『厳選5銘柄付きレポート』「2013年に狙える【注目テーマ株!】」の注目銘柄・ユーグレナ<2931>がわずか1営業日での目標株価達成後にストップ高となるなど、テーマ性と需給妙味を兼ね備える物色対象が人気を集めています。
取引終盤には、12月11日に配信した恒例企画『厳選5銘柄付きレポート』「ハイリターン期待の"ボーナス株"で資産倍増を目指せ!」の注目銘柄でもあるマーベラスAQL<7844>も目標株価達成後にストップ高を形成しました。
明日の大納会取引では、全体相場で休場期間を意識した手仕舞い売りの見極め、物色傾向では需給妙味の強い銘柄の資金循環を見ていきたいところです。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■祝日休場明けとなった昨晩の米国市場は続落。
財政問題を警戒した売りが出ているほか、クリスマス明けで小売株を手仕舞う動きが見られています。
財政問題の進展に向けて、翌27日から議会審議が再開され、オバマ大統領もハワイでのクリスマス休暇から戻る見通し。
財政問題に進展が見られなかった場合に備えた売りが出ました。
また、クリスマス明けで小売株を手仕舞う動きも見られており、ダウ構成銘柄でもウォルマート、ホームデポ、コカ・コーラ、P&G、アメックスなど消費関連が下落しています。
ダウ平均株価は、前営業日比24.49ドル安の13,114.59ドル。
ナスダック総合指数は22.44ポイント安の2,990.16ポイントで取引を終えました。
為替相場では、自公連立の新政権発足から、内閣組閣人事に追加金融緩和期待が高まり、早朝には麻生新財務相が緩和圧力に積極姿勢を示したことで、さらに円安が加速。
東京時間帯早朝では、1ドル85円台半ば、1ユーロ113円台前半の円安水準で取引されています。
東京株式市場では、円安推移を好感した買いが先行。
日経平均株価は10295円の続伸スタートに。
寄り付き後は、日経平均株価が年初来高値を更新し、10300円台での推移に。
円安好感の買いとともに上値を伸ばしたものの、円安一服とともに売り買いが交錯しました。
昼休みを挟んで円安基調が続いており、後場の日経平均株価も高値圏で寄付いたものの、為替相場で円買いが散発しているほか、年末年始休場期間が通常よりも長いため、利益確定売りを誘う流れに。
株価指数は伸び悩んでいます。
日経平均株価終値は、92.62円高の10,322.98円。
東証1部の売買代金は概算で1兆6146億円。
東証1部の売買高は概算で34億6904万株。
値上がり銘柄は1012(59%)に対し値下がりは574(33%)、変わらずは110(6%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■新政権に対する積極的な金融緩和期待が継続、野村ホールディングス<8604>の証券業、三菱UFJFG<8306>、みずほFG<8411>のメガバンク、オリコ<8585>、アイフル<8515>のその他金融、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産が買われるなど、金融関連業種への物色も続いています。
円安進展とともにトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、東芝<6502>の国際優良株も好調。
マツダ<7261>、日本板硝子<5202>など低位妙味を備える対象にも資金流入が確認されました。
一方、前営業日に材料性で買い進まれていたシャープ<6753>、外需関連のキヤノン<7751>、金融関連の三井住友FG<8316>などには利益確定売りが出ています。
セクターでは、王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3893>の紙パルプ、日本郵船<9101>、商船三井<9104>の海運など出遅れ業種が業種別株価指数騰落の値上がり上位に並びました。
野村ホールディングス<8604>の証券業、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産など金融関連業種、日産自動車<7201>、トヨタ<7203>の輸送用機器、日本板硝子<5202>なども続いています。
一方、東京電力<9501>、関西電力<9503>の電気ガス、アステラス製薬<4503>、ロート製薬<4527>の医薬品、ハザマ<1719>、長谷工コーポレーション<1808>の建設が値下がり業種となりました。
個別では、格上げの島津<7701>、増額の三光合成<7888>、好業績観測の野村総合研究所<4307>などが材料物色を集めています。
新興市場では、中核のサイバーエージェント<4751>、ミクシィ<2121>、楽天<4755>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、デジタルガレージ<4819>らがしっかり。
直近IPOのユーグレナ<2931>がストップ高となるなど、値動きの軽い新興株に資金流入が確認されました。