日銀人事案が国会に提示された28日の東京株式市場は、前日の米国株高などを好感し、日経平均株価の終値は、前日比305円39銭高の1万1559円36銭と3日ぶりに1万1500円台を回復した。
日銀が次期執行部で積極的な金融緩和を行うとの期待感も相場を下支えした。
海外でも日銀人事への注目度は高く、総裁候補の黒田東彦氏に期待する声が出ている一方、更なる円安進行への警戒感も浮上している。
28日の株式市場は、前日のイタリア国債入札が順調に終わったことで欧州危機への懸念が後退。
東証1部の8割以上が値を上げるほぼ全面高の展開。
日経平均は「黒田総裁案」が固まった25日に急上昇し、一時は4年5カ月ぶりに1万1600円台をつけた。
野村証券の田村浩道チーフストラテジストは「従来なら海外のリスク要因が意識され、ズルズルと値を下げてもおかしくない局面。
現在は日銀の新体制による積極緩和への期待が根強く、株価は下がりにくい」と指摘する。
東京外国為替市場は午後5時時点で前日比52銭円安・ドル高の1ドル=92円35~36銭。
26~27日にはイタリアの政局不安から「安全資産」とされる円買いが進んだが、28日は円売りが優勢だった。
海外でも、日銀人事への関心は高く、「黒田氏が総裁に就任すれば、これまでより大胆な緩和策にかじを切る」との見方で一致している。
米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は「新たな日銀総裁はより積極的な金融政策を推進するだろう。
デフレ脱却を目指す試みを支持する」と、新体制への期待感を表明した。
一方、積極緩和によって一段と円安が進行するのではとの警戒感もある。
オランド仏大統領は「(円安・ユーロ高は)輸出を弱め回復を損なわせる」といら立ちを募らせる。
中国でも「(アベノミクスによる)円安は貿易摩擦を加速させるほか、国際商品価格の高騰を招き中国に輸入インフレをもたらす」(新華社通信)と反発が強まっている。
【浜中慎哉、ワシントン平地修】
日銀が次期執行部で積極的な金融緩和を行うとの期待感も相場を下支えした。
海外でも日銀人事への注目度は高く、総裁候補の黒田東彦氏に期待する声が出ている一方、更なる円安進行への警戒感も浮上している。
28日の株式市場は、前日のイタリア国債入札が順調に終わったことで欧州危機への懸念が後退。
東証1部の8割以上が値を上げるほぼ全面高の展開。
日経平均は「黒田総裁案」が固まった25日に急上昇し、一時は4年5カ月ぶりに1万1600円台をつけた。
野村証券の田村浩道チーフストラテジストは「従来なら海外のリスク要因が意識され、ズルズルと値を下げてもおかしくない局面。
現在は日銀の新体制による積極緩和への期待が根強く、株価は下がりにくい」と指摘する。
東京外国為替市場は午後5時時点で前日比52銭円安・ドル高の1ドル=92円35~36銭。
26~27日にはイタリアの政局不安から「安全資産」とされる円買いが進んだが、28日は円売りが優勢だった。
海外でも、日銀人事への関心は高く、「黒田氏が総裁に就任すれば、これまでより大胆な緩和策にかじを切る」との見方で一致している。
米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は「新たな日銀総裁はより積極的な金融政策を推進するだろう。
デフレ脱却を目指す試みを支持する」と、新体制への期待感を表明した。
一方、積極緩和によって一段と円安が進行するのではとの警戒感もある。
オランド仏大統領は「(円安・ユーロ高は)輸出を弱め回復を損なわせる」といら立ちを募らせる。
中国でも「(アベノミクスによる)円安は貿易摩擦を加速させるほか、国際商品価格の高騰を招き中国に輸入インフレをもたらす」(新華社通信)と反発が強まっている。
【浜中慎哉、ワシントン平地修】