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2013年2月28日木曜日

<東証>終値1万1500円台回復 日銀人事案も下支え

日銀人事案が国会に提示された28日の東京株式市場は、前日の米国株高などを好感し、日経平均株価の終値は、前日比305円39銭高の1万1559円36銭と3日ぶりに1万1500円台を回復した。
日銀が次期執行部で積極的な金融緩和を行うとの期待感も相場を下支えした。
海外でも日銀人事への注目度は高く、総裁候補の黒田東彦氏に期待する声が出ている一方、更なる円安進行への警戒感も浮上している。

28日の株式市場は、前日のイタリア国債入札が順調に終わったことで欧州危機への懸念が後退。
東証1部の8割以上が値を上げるほぼ全面高の展開。

日経平均は「黒田総裁案」が固まった25日に急上昇し、一時は4年5カ月ぶりに1万1600円台をつけた。
野村証券の田村浩道チーフストラテジストは「従来なら海外のリスク要因が意識され、ズルズルと値を下げてもおかしくない局面。
現在は日銀の新体制による積極緩和への期待が根強く、株価は下がりにくい」と指摘する。

東京外国為替市場は午後5時時点で前日比52銭円安・ドル高の1ドル=92円35~36銭。
26~27日にはイタリアの政局不安から「安全資産」とされる円買いが進んだが、28日は円売りが優勢だった。

海外でも、日銀人事への関心は高く、「黒田氏が総裁に就任すれば、これまでより大胆な緩和策にかじを切る」との見方で一致している。
米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は「新たな日銀総裁はより積極的な金融政策を推進するだろう。
デフレ脱却を目指す試みを支持する」と、新体制への期待感を表明した。

一方、積極緩和によって一段と円安が進行するのではとの警戒感もある。
オランド仏大統領は「(円安・ユーロ高は)輸出を弱め回復を損なわせる」といら立ちを募らせる。
中国でも「(アベノミクスによる)円安は貿易摩擦を加速させるほか、国際商品価格の高騰を招き中国に輸入インフレをもたらす」(新華社通信)と反発が強まっている。
【浜中慎哉、ワシントン平地修】

<NY株>5年4か月ぶり高値 史上最高値に90ドル差

【ワシントン平地修】27日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和継続への期待感などから、2日連続で大幅に上昇した。
終値は前日より175.24ドル高い1万4075.37ドルと、5年4カ月ぶりの高値をつけ、07年10月9日に記録した史上最高値(1万4164.53ドル)に約90ドル差まで迫った。
ハイテク銘柄主体のナスダック総合指数は、32.61ポイント高の3162.26で終了した。

FRBのバーナンキ議長が27日、前日に続き議会証言に臨み、改めて現行の量的緩和政策の効果を強調。
「景気下支えのための緩和政策がしばらく続く」との期待感が高まった。
また、総選挙後の政局混乱が不安視されるイタリアの国債入札が順調だったことや、米住宅市場の改善を示す指標が発表されたことも相場を後押しし、上げ幅は一時200ドルを超えた。

欧州市場サマリー(27日)

1807GMT 26日終盤
ユーロ/ドル<EUR=> 1.3086/1.3087 1.3061
ドル/円<JPY=> 91.89/91.93 91.97
ユーロ/円<EURJPY=> 120.26/120.30 120.11
<p />27日終値 前営業日終値
株 FT100 6325.88(+55.44) 6270.44
クセトラDAX 7675.83(+78.72) 7597.11
金 現物午後値決め 1604.25 1590.50
<p />先物
3カ月物ユーロ(3月限) 99.79 (+0.01) <FEIH3>
独連邦債2年物(3月限) 110.71 (+0.02) <FGBSH3><0#FGBS:>
独連邦債5年物(3月限) 127.53 (+0.06) <FGBMH3><0#FGBM:>
独連邦債10年物(3月限) 145.06 (+0.16) <FGBLH3><0#FGBL:>
独連邦債30年物(3月限) 133.88 (+0.18) <FGBXH3><0#FGBX:>
<p />現物利回り
独連邦債2年物 0.071 (0.072) <DE2YT=TWEB><0#DE2YT=TWEB>
独連邦債5年物 0.455 (0.448) <DE5YT=TWEB><0#DE5YT=TWEB>
独連邦債10年物 1.453 (1.454) <DE10YT=TWEB><0#DE10YT=TWEB>
独連邦債30年物 2.314 (2.322) <DE30YT=TWEB><0#DE30YT=TWEB>
<為替> ユーロが対ドルで3営業日ぶりに反発。
総選挙後初の長期債入札となったイタリアの10年債入札で底堅い需要が見られたことを受け、安心感が広がった。

ただ、政局をめぐる不透明感で上値は抑えられる可能性が高い。

円は対ドルで小幅上昇。
日本の年度末に伴う資金の流れや安全通貨への需要が下支えし た。

対ユーロでは円が若干売られる展開となっている。

<株式> ロンドン株式市場は反発。
前日に大きく下落していたことから、この日は堅調な米住宅関連指標や米金融緩和継続への期待などを手掛かりに一部で買い戻しの動きが見られた。

米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は26日の議会証言でFRBの緩和政策の効果は明白と述べ、市場では早期の緩和解除への懸念が和らいだ。

全米リアルター協会(NAR)が27日発表した1月の住宅販売保留指数が予想を上回り、2010年4月以来の高水準となったことも相場を支援。
建材販売のウルズリー<WOS.L>は2.2%上昇した。

FT100種総合株価指数<.FTSE>は55.44ポイント(0.88%)高の6325.88。

ただ、市場ではイタリアの政局をめぐる不透明感やユーロ圏全体への影響波及をめぐる懸念が漂っている。

米国で歳出の強制削減が3月1日に迫っていることにも警戒感が高まっている。

個別では石油サービスのペトロファク<PFC.L>が6.3%安。

一方、鉱業向けポンプ製造のウィアー・グループ<WEIR.L>は決算を好感して7.3%急伸した。

欧州株式市場は欧州株式市場は反発。
不透明な結果に終わったイタリア総選挙を受け、前日売り込まれていたことから、この日は安値拾いの買いが膨らんだ。

FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は10.33ポイント(0.90%)高の1160.58。

DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は41.37ポイント(1.61%)高の2611.89。

イタリア10年債入札では旺盛な需要が見られ、相場への追い風となった。

バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言も支援材料となった。
バーナンキ議長はこの日、下院金融委員会で証言。
前日の上院銀行委員会での証言と同様、債券買い入れ策を擁護した。

CAC40種平均指数(パリ)<.FCHI>は1.9%上昇。

好決算を手がかりに複合企業ブイグ<BOUY.PA>が13.2%急上昇、航空防衛大手EADS<EAD.PA>が6.5%上昇し、CAC40を押し上げた。

半面、英石油サービスのペトロファク<PFC.L>は、利益見通しが市場予想を下回ったことを嫌気し、6.3%下落した。

<ユーロ圏債券> イタリアなど格付けが比較的低い国債が反発した。
イタリア総選挙後、政治の行き詰まりを受けて大きく売り込まれていた流れが止まった。

イタリア10年債利回りは9ベーシスポイント(bp)低下して4.81%。
26日に50bp上昇していたが、一部を取り戻した。

イタリア10年債入札は、利回りが2012年10月以来の高水準となったが旺盛な需要が集まり、資金調達が厳しくなるとの懸念が和らいだ。

BNPパリバの金利ストラテジスト、パトリック・ジャック氏は「イタリアは引き続きぜい弱で、安全(資産)への需要は失われていない。
ただ(利回りが)比較的魅力的だ」と話した。

ただ市場の懸念は根強く、域内の安全資産とされるドイツ連邦債先物は19ティック高の145.09で清算した。

市場関係者によると、イタリア国外のファンドが入札直後の地合い改善に乗じて周辺国債を売却、低リスク資産を購入した。

イタリアの不透明な状況は数週間続くとみられ、再選挙の可能性もある。
低格付けの国債への需要は、引き続き流動的との見方が出ている。

ダイワ・キャピタル・マーケッツの経済調査部門責任者、クリス・シクルナ氏は「欧州中央銀行(ECB)が信頼できるバックネットとして背後に控えており、パニックに陥ることは考えられない。
同時にイタリア政治に対して過度に楽観的になる理由があるとも思えない」と話した。

イタリアの影響で今週上昇していたスペイン、ポルトガル、アイルランドの国債利回りも改善、昨年につけた高水準を大幅に下回っている。

[東京 28日 ロイター]

円、91円台後半〔ロンドン外為〕(27日)

【ロンドン時事】27日のロンドン外国為替市場の円相場は、特段の材料がない中をもみ合い、結局1ドル=91円台後半となった。
午後4時現在では、91円55~65銭と前日午後4時(91円65~75銭)比10銭の円高・ドル安。
イタリア総選挙の結果、同国の政局混乱は長引きそうだが、市場は様子見ムード。
ある邦銀筋は、「これまでの円安、ユーロ高の進行があまりに早かったため、相場の調整には都合良い状況となっている」と語った。
別の市場関係者は伊総選挙前の円安地合いの大幅な調整で、「円売りドル買いに乗り遅れた向きも、底を拾えた」と指摘。
今後の円安進行については、「クロス円の落ち着きで、少しスピードが落ちる」との見通しを示した。
ユーロは方向感に乏しい。
イタリアの中長期国債入札がまずまずだったことが好感され、急伸する場面もあったが、全般的にはもみ合いとなった。
イタリア情勢の不透明感もあり、「ユーロに関してはもみ合いが続く」(前出の関係者)との見方が聞かれた。
ユーロは対円では1ユーロ=120円05~15銭(前日午後4時は119円85~95銭)、対ドルは1.3105~3115ドル(1.3070~3080ドル)。
他の欧州通貨では、英ポンドが1ポンド=1.5130~5140ドル(1.5120~5130ドル)、スイス・フランが1ドル=0.9295~9305フラン(0.9310~9320フラン)。

NY株、続伸〔米株式〕(27日午前)

【ニューヨーク時事】27日午前の米株式市場は、堅調なイタリア国債の入札などが好感され、続伸している。
午前10時現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比30.37ドル高の1万3930.50ドル、ハイテク株中心のナスダック総合指数が8.43ポイント高の3138.08。
イタリア財務省は同日、中長期国債の入札を実施し、目標の上限となる合計65億ユーロを調達。
10年物の応札倍率も前月から上昇するなど、堅調な需要が示された。
これを受けて、同国の財政不安がひとまず後退し、米株式に買いが入っている。
また、米商務省が発表した1月の耐久財受注は前月比5.2%減少と、5カ月ぶりのマイナス。
ただ、変動の大きい輸送関連を除くと1.9%増と、まずまずの内容となったことが注目され、相場の支援材料となった。
ただ、イタリアの政局混迷に対する警戒感が引き続き相場の重荷となっているほか、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の証言待ちで様子見ムードも強い。
前日の上伸の反動から利益確定の売りも出やすい地合いとなっている。
個別銘柄では、前日に雇用削減計画を発表したJPモルガン・チェースは2%超の上げ。
プライスライン・ドット・コムは四半期決算の内容が好感され、3%余りの急伸。
この日夕方に決算発表を控えるグルーポンも買われている。
ターゲットはホリデー・シーズン中の売上高が低迷したことが嫌気され、2%超安。

円、91円台前半〔NY外為〕(27日朝)

【ニューヨーク時事】27日午前のニューヨーク外国為替市場の円相場は、弱い米景気指標を眺めたドル売りを背景に強含んだ。
午前9時15分現在1ドル=91円30~40銭と、前日午後5時(91円92銭~92円02銭)比62銭の円高・ドル安。
米商務省が発表した1月の耐久財受注額は前月比5.2%減少し、5カ月ぶりにマイナスに転じた。
4.4%減との市場予想(ロイター通信調べ)も下回った。
このため、指標発表後にドル売りが強まり、午前8時に91円62~72銭の値幅だった円・ドル相場は、91円台前半に上昇した。
ユーロも対円で弱含み。
対ドルの円買い圧力が強まるにつれ、ユーロ相場にも円買い地合いが波及した。
ユーロ・ドル相場は上伸。
イタリアで総選挙後に政局不安が強まる中、中長期国債入札で目標の上限に達する需要を集めたため、安ど感からユーロ買い・ドル売りが進んだ。
同時刻現在1ユーロ=119円40~50銭(前日午後5時は120円10~20銭)、対ドルでは同1.3070~3080ドル(同1.3056~3066ドル)。

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