【ロンドン坂井隆之】英ポンドが外国為替市場で急落している。
21日のロンドン市場では、ポンド相場は1ポンド=1.52ドル台半ばを付け、10年7月以来、約2年7カ月ぶりの安値水準となった。
欧州危機が和らいだことでポンドに逃避していた資金が流出していることや、英イングランド銀行(中央銀行、BOE)が金融緩和を強化するとの思惑が背景にある。
キャメロン首相が17年までに欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を実施する意向を示したことも、ポンドを避ける空気につながっているようだ。
ポンド相場は欧州危機が始まった09年秋以降、円と同様に比較的安全な資産として買われてきた。
だが、市場の不安感が後退してきたことに加え、BOEの新総裁に7月就任するカーニー・カナダ中央銀行総裁が昨年12月、金融政策の目標に名目GDP(国内総生産)を据える考えを示唆したことで、金融緩和がさらに進むとの観測が強まり、ポンド売りが加速した。
さらに20日発表された2月のBOE理事会の議事録で、キング総裁が量的緩和の規模を拡大する案に賛成票を投じていたことも判明(同案は反対多数で否決)。
ポンドに売り注文が殺到した。
市場では「円売りで稼いだ投機筋が、今度は大量のポンド売りを仕掛けている」(大手銀行ディーラー)との指摘も出ている。
ポンドは対ユーロでも年初から約6%下落。
対円では両者がともに下落していることで、年初とほぼ同水準の1ポンド=140円台前半で推移している。
日英中銀がそろって緩和策を強化し、通貨安が進むことで、ユーロ圏などから「事実上の通貨切り下げ」との不満が再燃する可能性もある。
21日のロンドン市場では、ポンド相場は1ポンド=1.52ドル台半ばを付け、10年7月以来、約2年7カ月ぶりの安値水準となった。
欧州危機が和らいだことでポンドに逃避していた資金が流出していることや、英イングランド銀行(中央銀行、BOE)が金融緩和を強化するとの思惑が背景にある。
キャメロン首相が17年までに欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を実施する意向を示したことも、ポンドを避ける空気につながっているようだ。
ポンド相場は欧州危機が始まった09年秋以降、円と同様に比較的安全な資産として買われてきた。
だが、市場の不安感が後退してきたことに加え、BOEの新総裁に7月就任するカーニー・カナダ中央銀行総裁が昨年12月、金融政策の目標に名目GDP(国内総生産)を据える考えを示唆したことで、金融緩和がさらに進むとの観測が強まり、ポンド売りが加速した。
さらに20日発表された2月のBOE理事会の議事録で、キング総裁が量的緩和の規模を拡大する案に賛成票を投じていたことも判明(同案は反対多数で否決)。
ポンドに売り注文が殺到した。
市場では「円売りで稼いだ投機筋が、今度は大量のポンド売りを仕掛けている」(大手銀行ディーラー)との指摘も出ている。
ポンドは対ユーロでも年初から約6%下落。
対円では両者がともに下落していることで、年初とほぼ同水準の1ポンド=140円台前半で推移している。
日英中銀がそろって緩和策を強化し、通貨安が進むことで、ユーロ圏などから「事実上の通貨切り下げ」との不満が再燃する可能性もある。