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日経平均は円相場に一喜一憂。
G20での追求は逃れたものの……今週の株式市場は円相場と安倍内閣の閣僚の発言に一喜一憂する展開となった。
先週末に行われた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、アベノミクスそのものへの強い批判が避けられたことから、市場関係者の間では急速な円高が進む可能性は低いとの見方が出ていた。
ただし、1ドル=95円を超えて円安に進めば、新興国などから「過度な為替の変動」との批判が再燃するのは確実な情勢に変わりはなく、円下落のスピードを巡り、市場での神経戦が続いた形である。
外国為替相場での円相場の行方は、今月12日に行われた先進7ヵ国(G7)財務相・中央銀行総裁において、「財政・金融政策は、国内の目的達成に向けられており、為替レートを政策の目標にはしない」とした共同声明を発表したことから、これが円安容認と市場に伝わって、円売りを加速させ株高を加速させた経緯がある。
ただ、その後ロイター通信などが、匿名のG7当局者の話として「G7声明は誤って解釈された。
同声明は、円の過度な動きに対する懸念を示すものだった。
G7は円の一方的なガイダンスを懸念している。
日本をめぐる問題は、モスクワで今週末開かれるG20会議で焦点になる」と報道されると、G20で日本の金融緩和に各国から批判が集まるとの懸念から、円高が進行。
日経平均も調整を余儀なくされた。
G20での追求は逃れたものの……今週の株式市場は円相場と安倍内閣の閣僚の発言に一喜一憂する展開となった。
先週末に行われた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、アベノミクスそのものへの強い批判が避けられたことから、市場関係者の間では急速な円高が進む可能性は低いとの見方が出ていた。
ただし、1ドル=95円を超えて円安に進めば、新興国などから「過度な為替の変動」との批判が再燃するのは確実な情勢に変わりはなく、円下落のスピードを巡り、市場での神経戦が続いた形である。
外国為替相場での円相場の行方は、今月12日に行われた先進7ヵ国(G7)財務相・中央銀行総裁において、「財政・金融政策は、国内の目的達成に向けられており、為替レートを政策の目標にはしない」とした共同声明を発表したことから、これが円安容認と市場に伝わって、円売りを加速させ株高を加速させた経緯がある。
ただ、その後ロイター通信などが、匿名のG7当局者の話として「G7声明は誤って解釈された。
同声明は、円の過度な動きに対する懸念を示すものだった。
G7は円の一方的なガイダンスを懸念している。
日本をめぐる問題は、モスクワで今週末開かれるG20会議で焦点になる」と報道されると、G20で日本の金融緩和に各国から批判が集まるとの懸念から、円高が進行。
日経平均も調整を余儀なくされた。
安倍首相の発言「外債購入」発言を麻生財務相が否定。
株式相場は一喜一憂だが、先週末のG20では共同声明で、日本の政策が円安を誘導していると名指しで批判しなかったため、市場では「国際的に円安への批判が強まる」との懸念がやわらいだ。
さらに、週明け18日午前の参院予算委員会で、安倍首相は「金融緩和の手段として外債を買うという考え方もある」と発言し、外為市場で円売りを誘った。
参院予算委員会で安倍首相は、金融緩和にはさまざまな手段があるとして、外債購入に加えて「短期的な国債を買っていくのか長期的な国債を買っていくのか、場合によっては株式市場に直接、影響を与えるという買い方もある」と述べた。
「アベノミクス」と呼ばれる安倍政権の政策は、日銀による積極的な金融政策を伴っており、彼の言葉から導ける唯一の論理的な推測は、円が下落するはずということだ。
しかし、安倍内閣の副総理でもある麻生財務相は翌日19日の閣議後の記者会見で、金融緩和の一環として外国債券を購入することについて、「購入する気はない」と否定した。
外債を購入する場合、円を売ってドルなどの外貨を買うため、円売り市場介入と同じ効果がある。
G20では「通貨の競争的な切り下げを回避する」ことなどで合意しており、麻生財務相としては、市場介入と同じ効果がある外債購入を否定する必要があったとみられ、つい昨日の安倍首相の発言を明確に否定したのだ。
安倍首相も20日午後の参院予算委員会で、自民党が衆院選の政権公約に盛り込んだ円高対策の「官民協調外債ファンド」について「検討すると決めたのは10月か11月、つまり我々の大胆な金融緩和について極めて強いメッセージを出し始めた頃だが、この状況では必要性は相当薄まってきているのではないか」との認識を示し、「その段階では行き過ぎた円高の是正についてどうすべきか議論したが、今は政権として既に大胆な金融緩和ということで軌道に乗ってきている。
3月に日銀正副総裁の人事がある中で、事実上、そういう意味では必要性はなくなってくるだろうと思う」と述べた。
麻生財務相らの発言を踏まえて、安倍首相は自身の発言を事実上修正し、沈静化を図った形だ。
株式相場は一喜一憂だが、先週末のG20では共同声明で、日本の政策が円安を誘導していると名指しで批判しなかったため、市場では「国際的に円安への批判が強まる」との懸念がやわらいだ。
さらに、週明け18日午前の参院予算委員会で、安倍首相は「金融緩和の手段として外債を買うという考え方もある」と発言し、外為市場で円売りを誘った。
参院予算委員会で安倍首相は、金融緩和にはさまざまな手段があるとして、外債購入に加えて「短期的な国債を買っていくのか長期的な国債を買っていくのか、場合によっては株式市場に直接、影響を与えるという買い方もある」と述べた。
「アベノミクス」と呼ばれる安倍政権の政策は、日銀による積極的な金融政策を伴っており、彼の言葉から導ける唯一の論理的な推測は、円が下落するはずということだ。
しかし、安倍内閣の副総理でもある麻生財務相は翌日19日の閣議後の記者会見で、金融緩和の一環として外国債券を購入することについて、「購入する気はない」と否定した。
外債を購入する場合、円を売ってドルなどの外貨を買うため、円売り市場介入と同じ効果がある。
G20では「通貨の競争的な切り下げを回避する」ことなどで合意しており、麻生財務相としては、市場介入と同じ効果がある外債購入を否定する必要があったとみられ、つい昨日の安倍首相の発言を明確に否定したのだ。
安倍首相も20日午後の参院予算委員会で、自民党が衆院選の政権公約に盛り込んだ円高対策の「官民協調外債ファンド」について「検討すると決めたのは10月か11月、つまり我々の大胆な金融緩和について極めて強いメッセージを出し始めた頃だが、この状況では必要性は相当薄まってきているのではないか」との認識を示し、「その段階では行き過ぎた円高の是正についてどうすべきか議論したが、今は政権として既に大胆な金融緩和ということで軌道に乗ってきている。
3月に日銀正副総裁の人事がある中で、事実上、そういう意味では必要性はなくなってくるだろうと思う」と述べた。
麻生財務相らの発言を踏まえて、安倍首相は自身の発言を事実上修正し、沈静化を図った形だ。
日米首脳会談でアベノミクスはどこまで米国の理解を得られるか?そのようななかで、安倍首相は米国に渡り日米首脳会談が行われることになっているが、日本としては、安倍首相が提唱している1.大胆な金融緩和、2.機動的な財政出動、3.成長戦略の「三本の矢」で早期のデフレ脱却を進め、「日本経済が良くなることが、世界経済にとっても、米国にとってもプラスになる」と説明し、G20会議のように米国の理解を求めたい方針である。
ここでは安倍首相の外債購入論については、山口財務副大臣が21日の記者会見で、金融緩和手段としての外債購入論については、あらためて「首脳会談では全く話題にならない」と指摘したように、外債購入論については議題にも挙げられない可能性が高くなっている。
外債購入については、麻生財務相のほかに、甘利経済再生担当相も安倍首相の発言について「選択肢は各国とも幅広くいろいろ持っているという一般論として言ったと思う」と語り、「各国政府が本来持っている手段を適宜、適切に誤解を与えないように場面、場面で使っていく」と付け加えた経緯もある。
麻生財務相の発言を受けて、外債購入は金融緩和の選択肢としてほぼなくなったと言ってもいいだろう。
今後の円相場の行方は、日米首脳会談でのアベノミクスの評価をオバマ大統領からどれだけ引き出せるか、さらに日銀総裁人事でどれだけ金融緩和に積極的な人選ができるかによることになるだろう。
日米首脳会談では、金融緩和を含むアベノミクスの評価のほかにも、環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加、沖縄の米軍基地問題、北朝鮮の核実験、原発、尖閣諸島をめぐる問題など、さまざまなことが話し合われる。
そのなかでも、限られた時間のなかで大きく時間を割かれるのは、環太平洋連携協定(TPP)への参加問題だと思われる。
米国としては、環太平洋連携協定(TPP)の交渉のテーブルに日本がつくことを当然求めてくるであろう。
日本としては、コメといった政治的に敏感な分野での例外扱いを求めて日本が交渉できるよう、少なくとも大統領から前向きな対応を期待するところだが、米通商代表部(USTR)のカーク代表は20日、日本がTPP交渉への参加を望むのであれば、コメを含む全品目について交渉する必要があるとの見解を示しており、どれだけ有利な条件で日本が交渉のテーブルに付くのか付かないのかが注目される。
例外品目の取り扱いで米国側がどのような姿勢を示すのか。
国内のTPP参加議論を左右し、今夏の参院選にも影響を及ぼすことになるであろう。
金融緩和については、フロマン米大統領副補佐官(国際経済担当)が、「米国と日本は力強い世界経済に対する関心を共有しており、いかなる国も競争的な理由、もしくは他国の犠牲の上に成長しようとする通貨政策をとるべきではないということでわれわれは意見が一致している」と述べ、日本を牽制する動きがあることも事実である。
そうしたことから、18日の参議院予算委員会での、安倍首相の「金融緩和の手段として外債を買うという考え方もある」という発言は外堀を埋められた結果、それ以上のことを言えなくなったとも言えなくもない。
ここでは安倍首相の外債購入論については、山口財務副大臣が21日の記者会見で、金融緩和手段としての外債購入論については、あらためて「首脳会談では全く話題にならない」と指摘したように、外債購入論については議題にも挙げられない可能性が高くなっている。
外債購入については、麻生財務相のほかに、甘利経済再生担当相も安倍首相の発言について「選択肢は各国とも幅広くいろいろ持っているという一般論として言ったと思う」と語り、「各国政府が本来持っている手段を適宜、適切に誤解を与えないように場面、場面で使っていく」と付け加えた経緯もある。
麻生財務相の発言を受けて、外債購入は金融緩和の選択肢としてほぼなくなったと言ってもいいだろう。
今後の円相場の行方は、日米首脳会談でのアベノミクスの評価をオバマ大統領からどれだけ引き出せるか、さらに日銀総裁人事でどれだけ金融緩和に積極的な人選ができるかによることになるだろう。
日米首脳会談では、金融緩和を含むアベノミクスの評価のほかにも、環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加、沖縄の米軍基地問題、北朝鮮の核実験、原発、尖閣諸島をめぐる問題など、さまざまなことが話し合われる。
そのなかでも、限られた時間のなかで大きく時間を割かれるのは、環太平洋連携協定(TPP)への参加問題だと思われる。
米国としては、環太平洋連携協定(TPP)の交渉のテーブルに日本がつくことを当然求めてくるであろう。
日本としては、コメといった政治的に敏感な分野での例外扱いを求めて日本が交渉できるよう、少なくとも大統領から前向きな対応を期待するところだが、米通商代表部(USTR)のカーク代表は20日、日本がTPP交渉への参加を望むのであれば、コメを含む全品目について交渉する必要があるとの見解を示しており、どれだけ有利な条件で日本が交渉のテーブルに付くのか付かないのかが注目される。
例外品目の取り扱いで米国側がどのような姿勢を示すのか。
国内のTPP参加議論を左右し、今夏の参院選にも影響を及ぼすことになるであろう。
金融緩和については、フロマン米大統領副補佐官(国際経済担当)が、「米国と日本は力強い世界経済に対する関心を共有しており、いかなる国も競争的な理由、もしくは他国の犠牲の上に成長しようとする通貨政策をとるべきではないということでわれわれは意見が一致している」と述べ、日本を牽制する動きがあることも事実である。
そうしたことから、18日の参議院予算委員会での、安倍首相の「金融緩和の手段として外債を買うという考え方もある」という発言は外堀を埋められた結果、それ以上のことを言えなくなったとも言えなくもない。
方向感を欠く展開であればこそ買われる銘柄がある!金曜日の東京株式市場では、まずは日米首脳会談の結果を見極めたいという見方が強くなり、方向性を欠いた資金の行き先がナノキャリア<4571>などバイオ関連の一角に向かい、同社株が大幅上昇。
ホンダ<7267>やファナック<6954>など日経平均構成銘柄の大型株よりも資金を集め、全市場の売買代金9位にまで進出した。
また、テーマ性で賑わっていたガンホーオンラインエンターテインメイント<3765>も全市場の売買代金15位に顔を出している。
このように方向感を欠く展開が続くようであれば、当面はイベントも無いことからこのように行き場を無くした資金が、テーマ性のある銘柄に集中して思わぬ上昇を演じることもあるだろう。
その場合に物色されるのが、仕手系色が強い株であったり、低位株、バイオ関連などテーマ性を持った銘柄ということになる。
ハイリターンを狙って、このような銘柄に取り組むチャンスとも言える。
現在、販売中の「仕手系・低位・バイオ ハイリターン投資で【資産倍増】を目指せ!《厳選5銘柄付き市況分析レポート》」をぜひ参考にしていただきたい。
ホンダ<7267>やファナック<6954>など日経平均構成銘柄の大型株よりも資金を集め、全市場の売買代金9位にまで進出した。
また、テーマ性で賑わっていたガンホーオンラインエンターテインメイント<3765>も全市場の売買代金15位に顔を出している。
このように方向感を欠く展開が続くようであれば、当面はイベントも無いことからこのように行き場を無くした資金が、テーマ性のある銘柄に集中して思わぬ上昇を演じることもあるだろう。
その場合に物色されるのが、仕手系色が強い株であったり、低位株、バイオ関連などテーマ性を持った銘柄ということになる。
ハイリターンを狙って、このような銘柄に取り組むチャンスとも言える。
現在、販売中の「仕手系・低位・バイオ ハイリターン投資で【資産倍増】を目指せ!《厳選5銘柄付き市況分析レポート》」をぜひ参考にしていただきたい。