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直近の決算発表予定

2012年9月11日火曜日

証券ディーラー「プロの視点」(9/11)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■

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米国市場が前営業日東京時間帯で確認していた時間外米指数先物下落を上回る
下げ幅となり、為替相場の円高推移などで売り先行の立ち上がりとなった本日
の株式相場ですが、目先に重要イベントを控えて全体観を傾け難く、外部要因
反映後の株価指数は節目攻防に。
物色も中核銘柄に利益確定売りが広がったあ
とは近視眼的な投資対象に短期資金が向かっています。


日経平均株価は続落。
前述の通り節目8800円を挟んだ攻防が見られました。

営業日から水準を落としたものの、先週末に奪回していた5日移動平均線(87
81.75円)、75日移動平均線(8780.29円)が下値支持となった格好でしょうか。


前営業日にも利益確定売りと押し目買いが交錯する膠着相場となっていました
が、本日も想定超の米国株安、為替相場の円高推移となった外部要因反映後の
日経平均株価は日中値幅が45円に限られるなど、膠着感を強める相場環境が続
いています。


前営業日配信版でも「このまま重要イベント警戒の流れがしばらく続くでしょ
う」としましたが、木曜日の米国で確認される連邦公開市場委員会(FOMC)
の金融緩和発動の有無、金曜日のメジャーSQ算出、そして来週の月曜日が「
敬老の日」の祝日休場で週末三連休となるなかでは、ポジションを傾けにくい
局面となるのは致し方ないところ。


そこで「イベント注視の相場環境では積極的にハイリターン候補を狙え!」と
題していましたが、前営業日9月10日のインターネット会員B情報で買い推奨
していたモブキャスト<3664>がわずか1営業日で目標株価を達成するなど、外
部要因に左右され難く、値動きの軽いタイプが選好される流れとなっています。


また、投資戦略としても「地合いの変化に関係なく、需給妙味の強い投資対象」
として「通常の相場環境では手掛けにくい印象のある仕手系色の強い銘柄や低
位、バイオ関連などが有力対象となるのではないでしょうか」とも記していま
したが、9月4日のインターネット会員A情報で買い推奨していたバイオ関連
のナノキャリア<4571>が突如急騰するなど、投資対象としてはリスキーながら
もよりハイリターンが見込める投資対象を選好する流れとなってきました。


イベント注視の流れが強まる今は需給妙味に優れる「仕手系・低位・バイオ関
連」など、独自の動きを見せる個別銘柄視点で取り組むべきとの見方に変更は
ありません。


■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■

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昨晩の米国市場は失速。
早期の追加金融緩和期待が高まった前営業日に続いて
買い優勢となる場面があったものの、中国経済指標軟化や欧州動向の先行き不
透明感、大型株の一角が売られたことが投資家心理を冷やし、買い一巡後は売
り優勢に転じています。


米雇用統計確認で早期の追加金融緩和期待が高まった前営業日から、週明けの
この日は利益確定売りをこなして買い優勢となる場面があったものの、中国経
済指標軟化や欧州動向の先行き不透明感が強まり、上値追いには慎重な見方が
広がる格好に。


業績先行き懸念の高まりとともにインテルが下落したほか、アップル、シスコ
システムズ、テキサス・インスツルメンツなど大型テクノロジー株が安く、株
価指数を押し下げました。


ダウ平均株価は、前営業日比52.35ドル安の13,254.29ドル。
ナスダック総合指
数は32.40ポイント安の3,104.02ポイントで取引を終えています。


為替相場では、米国市場後半での失速とともにドル、ユーロが下落。
東京時間
早朝では、1ドル78円台前半、1ユーロ99円台後半の水準で取引されました。


東京株式市場では、米国市場が前営業日東京時間帯で確認していた時間外米指
数先物下落を上回る下げ幅となり、為替相場の円高推移などで売り先行。
日経
平均株価は8811円の続落スタートに。


寄り付き後は、目先にFOMCの重要イベントを控えて全体観を傾け難く、日
経平均株価の節目8800円を挟んで水準を探る動きとなりました。


後場でも引き続き日経平均株価の8800円を意識した推移に。
時間外米指数先物
下落を確認するなど、やや外部要因は軟化しているものの、目先のイベント警
戒とともに膠着感を強め、日中値幅は45円に限られています。


日経平均株価終値は、61.99円安の8,807.38円。
東証1部の売買代金は概算で7
496億円。
東証1部の売買高は概算で13億1225万株。
値上がり銘柄は538(32%)
に対し値下がりは976(58%)、変わらずは161(9%)となりました。


■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■

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指数下落とともに中核銘柄のトヨタ<7203>、ソニー<6758>、ホンダ<7267>、パ
ナソニック<6752>らが安く、メガバンクの三菱UFJFG<8306>、三井住友F
G<8316>も下げており、株価指数を押し下げる動きに。


金融緩和期待で物色を集めていた建機のコマツ<6301>、非鉄の住友鉱山<5713>、
総合商社の三井物産<8031>、三菱商事<8058>ら市況関連も利益確定売りに押さ
れる格好に。
ただ、見切り売りの出ていたJT<2914>が買い直されるなど、資
金循環が見られています。


売買代金上位では、神経質な外部要因を嫌った投資資金が値動きの軽いネット
関連に向かい、ディー・エヌ・エー<2432>、グリー<3632>が好調。
思惑売買の
シャープ<6753>も値幅取り資金を集めるなど、近視眼的な物色が目立ちました。


セクターでは、新日本製鐵<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼、住
友鉱山<5713>、三井金属<5706>の非鉄、旭硝子<5201>、日本板硝子<5202>のガ
ラス製品など素材系業種が値下がり上位となっています。


証券の野村ホールディングス<8604>、保険業の第一生命<8750>など金融関連や
三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産も苦戦。
デンソー<6902>の輸送用
機器、コマツ<6301>の機械など中核業種もさえない動き。


一方、全日本空輸<9202>の空運業、セブンアンドアイ<3382>、ニトリ<9843>の
小売、JT<2914>擁する食料品などが値上がり上位に入りました。


新興市場では、東証1部ネット関連の活躍とともにエイチーム<3662>、クルー
ズ<2138>、モブキャスト<3664>などソーシャルゲーム関連が好調。
中核でも値
動きの軽いニューフレアテクノロジー<6256>、スカイマーク<9204>、直近IP
Oの日本エマージェンシー<6063>、ワイヤレスゲート<9419>、軽量級の豆蔵<3
756>、IRジャパン<6051>、バイオ関連のナノキャリア<4571>なども短期資金
を集めています。


■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■

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<2432>ディー・エヌ・エー 2,486円 前日比+27円(+1.10%)

続伸。
本日も直近で伝わった目標株価引き上げが継続視され、神経質な外部要
因を嫌った投資資金が値動きの軽い内需系銘柄にシフト、全市場の売買代金上
位に進出した。
同業のグリー<3632>も高く、新興市場所属のエイチーム<3662>、
クルーズ<2138>、モブキャスト<3664>などソーシャルゲーム関連が賑わいを見
せている。

<6753>シャープ 208円 前日比+6円(+2.97%)

反発。
前営業日に続いて新規材料が伝わらなかったものの、全体相場が振るわ
ず、値動きの大きい同社株に短期値幅取り資金が集まったようだ。
ただ、思惑
売買による直近の大商いからは商いが減少傾向、ソーシャルゲーム関連や新興
軽量級など外部要因に左右され難いタイプに短期資金が向かっている。

<6301>コマツ 1,600円 前日比−43円(−2.62%)

急反落。
ここ連日で見られていた追加金融緩和効果による商品相場の上昇も一
服、前営業日に買われていた市況関連の住友鉱山<5713>、総合商社の三井物産
<8031>、三菱商事<8058>などには利益確定売りに押されたようだ。
一方で、売
られていたJT<2914>が切り返すなど、ポジション調整が見られている。

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