為替ニュース

直近の決算発表予定

2013年2月8日金曜日

証券ディーラー「プロの視点」(2/8)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■欧州要人のユーロ高牽制発言がユーロ安・円高を誘い、売り優勢の展開となった本日の株式相場ですが、SQ算出に決算発表日のピーク、そして週末三連休と全体観を傾け難いなか、材料豊富な決算銘柄の短期売買、水曜日の相場浮上からの利益確定売りが続いているのではないでしょうか。

日経平均株価は続落。
寄り付き算出のSQ概算値11151.92円が伝わると、行使価格11250円を割り込むサプライズがあったものの、原資産の日経平均株価はSQ概算値を上回る水準にあり、低い目標と見たリバウンド買いが入りましたが、円買い圧力とともに戻り売りに押されました。

辛うじて終値ではSQ値を上回ったものの、節目11300円、11200円や5日移動平均線(11256.25円)を割り込む格好に。
ローソク足も上ヒゲ陰線と売り圧力が目立っていますが、5日から6日の急騰で形成した窓埋めを果たしています。

前営業日の指数反落もボリュームは出来高で50億株を超える高水準。
本日も指数続落も東証1部の売買代金は概算で2兆7000億円台、売買高も概算で42億株超の大商いとなっており、指数下落も利益確定売りや外部要因の軟化、日程面の影響が主体で、市場参加者の物色意欲自体は衰えていないのではないでしょうか。

さて、決算発表日のピーク日を迎え、場中開示を含め決算銘柄への反応がそれぞれ見られましたが、全市場の売買代金上位にはソニー<6758>の決算売りが目立つように、同業の決算などを確認して決算確認後の反応をすでに織り込んでいた銘柄も多く、やや決算売りが優勢となっていました。

週末三連休後の週明けも14日木曜日あたりまで開示が残っていますが、すでに数多くの決算銘柄が業績開示を済ませたことで、次第に決算銘柄の存在感は低下してきています。

そこで、水曜日配信版より、決算シーズン後は「投資対象の切り替え」を指摘。
新たな投資対象を「選別する局面」と位置づけていましたが、決算発表が出揃うことで、今後は業績の悪いものを売って、業績の良いものに乗り換える「選別物色」が進むとの見方に変更はありません。

とくに、昨年後半からの株価指数の活躍に見られるように、好地合いが明らか。
好決算銘柄のなかでも「物色の継続性」につながるのは評価余地となります。
週末三連休や決算一巡後までは企業業績の分析に充てる時と位置付けましょう。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は下落。
経済指標が振るわず、欧州要人のユーロ高牽制発言もあり、投資家心理を冷やしています。

米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数は、前の週に比べ5000件減の36万6000件となり、市場予想の36万件を下回ったものの、前週は37万1000件(速報値36万8000件)に修正されたほか、昨年第4四半期の非農業部門労働生産性指数(確定値)が前期比年率2%低下と振るわず、雇用情勢の軟化を嫌気した売りが出ました。

また、欧州時間帯で欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が足元でのユーロ相場の上昇がインフレ率の低下要因や景気回復の妨げとなることを懸念している状況を示唆し、ユーロ高牽制発言が時間外先物の下落につながっています。

ダウ平均株価は、前営業日比42.47ドル安の13,944.05ドル。
ナスダック総合指数は3.34ポイント安の3,165.13ポイントで取引を終えました。

為替相場では、欧州時間帯で伝わった欧州要人のユーロ高牽制発言を嫌気した円高が進行。
東京時間帯早朝では、1ドル93円台半ば、1ユーロ125円台前半のユーロ安水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場の下落、為替相場でのユーロ安・円高推移を嫌気した売りが先行。
日経平均株価は11179円の続落スタートに。

寄り付き算出のSQ概算値11151.92円が伝わると、原資産の日経平均株価はSQ概算値を上回る水準にあり、低い目標と見たリバウンド買いが入ったものの、円買い圧力とともに戻り売りに押される格好。
日経平均株価は節目11200円を挟んでの推移となりました。

後場でも節目攻防が続いたものの、週末三連休前の手仕舞いや円高推移とともに下値を探る格好。
前場算出のSQ概算値11151.92円を試すなど、弱含んでの引け味となっています。

日経平均株価終値は、203.91円安の11,153.16円。
東証1部の売買代金は概算で2兆7027億円。
東証1部の売買高は概算で42億3107万株。
値上がり銘柄は320(18%)に対し値下がりは1298(76%)、変わらずは80(4%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■円高推移による指数続落を受けて、ホンダ<7267>、キヤノン<7751>、ニコン<7731>ら国際優良株が軟調。
直近の好決算で物色されていたマツダ<7261>、パナソニック<6752>、川崎汽船<9107>などの下げも目立っています。

売買代金上位では、決算期待で買われていたソニー<6758>が大幅安。
トヨタ<7203>が格上げ、富士通<6702>がアク抜け、住友金属鉱山<5713>が増額で物色を集めましたが、値下がり銘柄が多く見られました。

SQ算出に絡んでファナック<6954>、ファーストリテイリング<9983>、ソフトバンク<9984>らは思惑注文で安寄りから出直る動きも見られましたが、戻り売りとともに失速。
三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>らメガバンクの下げもあり、株価指数を押し下げています。

セクターでは、日本航空<9201>、全日空<9202>の空運、住友金属鉱山<5713>の非鉄、東レ<3402>の繊維製品などが上昇したものの、業種別株価指数騰落の値上がりはこの3業種に限られました。

一方、所属全銘柄が下落した海運、旭硝子<5201>、日本板硝子<5202>の下げが響いたガラス製品が業種別株価指数騰落の値下がり最上位となっています。

前営業日に買われた王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3893>の紙パルプ、コマツ<6301>、日立建機<6305>の機械、ソニー<6758>の電気機器なども値下がり上位となりました。

個別では、増額の日本海洋掘削<1606>、ルック<8029>、決算のドワンゴ<3715>らが材料人気を集めましたが、全体調整に押されています。

新興市場では、中核のサイバーエージェント<4751>、楽天<4755>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>らが振るわず、クルーズ<2138>、サムティ<3244>、シノケン<8909>、豆蔵<3756>ら軽量物色にとどまりました。

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