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2013年3月12日火曜日

証券ディーラー「プロの視点」(3/12)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■昨晩の米国市場が堅調に推移し、為替相場も円安推移と良好な外部要因から、買い先行の展開となった本日の株式相場ですが、さすがに利益確定売りに押される格好。
指数9連騰はなりませんでしたが、高水準の取引ボリュームから下げ幅も限られたほか、テーマ性に着目した資金循環が見られるなど、市場参加者の投資意欲は衰えていないのではないでしょうか。

日経平均株価は9日ぶりに反落。
9連騰は果たせず、前営業日に続いて節目12400円攻防も上抜けませんでしたが、節目12300円はキープしました。
ローソク足は連日の陰線、安値引けも前営業日から上値、下値とも切り上げています。

先週金曜日にはSQ算出にも絡んだ日経平均株価構成比率上位を中心とする上昇、そして前営業日には金融緩和期待を背景とする金融関連物色が押し上げ要因となるなど、相場の牽引役が見られましたが、本日では海洋資源関連にテーマ人気が見られたものの、相場全体の押し上げ材料としては乏しく、指数反落を余儀なくされました。

ただ、前述したように高水準の取引ボリュームは続いています。
本日も東証1部の売買代金は概算で2兆8000億円台、売買高も概算で42億株台とさすがに売買代金は減少しましたが、出来高に関してはそれほど落ち込んでおらず、まだまだ市場参加者の物色意欲の高さは確認されています。
とくに株価指数の減少幅が限られたことも押し目買い意欲につながっているのではないでしょうか。

さて、前営業日配信版では「指数8日続伸と活況相場続く 今は資金効率重視で!」と題していました。

資金効率が高く、打診買いに適した「手掛けやすい投資対象」を手掛けるスタンスを推していましたが、本日のような短期調整局面で含み損が発生しても「損切り」や他の銘柄への「乗り換え」がしやすい「手掛けやすい投資対象」の取引メリットが大きい局面と言えます。

さらに相場が下押ししたとしても売買単価低下を狙った「買い下がり」ができ、再浮上して利が乗れば「買い増し」や「利食い」を少量から実行できるのが「低売買単価銘柄」の強み。
具体的な銘柄選別のポイントは、本日販売を締め切った「厳選5銘柄付き市況分析レポート」にまとめていますが、活況相場が追い風となる今は資金効率を意識して、値幅は小刻みでも利益確定を重ねる局面との見方に変更はありません。

また、海洋資源関連にテーマ資金が流入し、直近の試掘開始報道以降から激しい動きとなっているほか、本日新規上場のソフトマックス<3671>の買い気配スタートから、明日以降も新規上場控えるIPOにディーリング資金が集中する期待があります。
高水準の取引ボリューム、好地合いをもとに、日中の値動きを捉える視点もチャンスとなってくるでしょう。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は続伸。
大型株のアップルが上昇するなど、S&P500指数が過去最高値に迫るなど、上昇期待に基づく買いが続いています。

連日の株価上昇を受けて立ち上がりでは利益確定売りが出たものの、手元資金の活用計画を発表するとの見通しでアップルが買われたほか、レノボ・グループによる買収検討でブラックベリー、中国での販売が増加したフォードが買われるなど、ダウ平均構成銘柄以外の上昇が目立ち、S&P500指数が過去最高値に迫りました。

ダウ構成銘柄では、ボーイング、メルク、アメックス、ユナイテッド・テクノロジーズ、HP、ユナイテッドヘルスらが上昇。
値下がりも7銘柄に限られており、ダウ平均は堅調に推移しています。

ダウ平均株価は、前営業日比50.22ドル高の14,447.29ドル。
ナスダック総合指数は8.51ポイント高の3,252.87ポイントで取引を終えました。

為替相場では、株式市場上昇で円安基調も継続。
東京時間帯早朝では、1ドル96円台半ば、1ユーロ125円台後半の円安水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場続伸、為替相場の円安推移を好感した買いが先行。
日経平均株価は12433円の続伸スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価で前営業日に攻防の見られた節目12400円に乗り直したものの、前営業日にも伸び悩んだように、さすがに利益確定売りを誘いやすい水準。
朝高後は上げ幅を縮め、再び12400円攻防が続きました。

中国株が振るわず、為替相場でも円買いが見られるなか、後場寄りは売り先行の立ち上がりに。
前場で節目12400円攻防の見られた日経平均株価は前場安値を割り込み、マイナス圏に沈みましたが、押し目買いで下げ渋っています。

日経平均株価終値は、34.24円安の12,314.81円。
東証1部の売買代金は概算で2兆8189億円。
東証1部の売買高は概算で42億3651万株。
値上がり銘柄は440(25%)に対し値下がりは1181(69%)、変わらずは83(4%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数伸び悩みで前営業日に物色を集めていたメガバンクの三菱UFJFG<8306>、みずほFG<8411>、三井住友FG<8316>、証券業の野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>など金融関連に利益確定売り。
日経平均株価構成比率上位のファーストリテイリング<9983>もさえず、株価指数を押し下げています。

一方、円安推移でキヤノン<7751>、パナソニック<6752>が買われたほか、内需系のソフトバンク<9984>、ディー・エヌ・エー<2432>も底堅く推移しました。

売買代金上位では、高炉休止によるコスト削減報道で新日鐵住金<5401>が買われたほか、愛知県沖の海底にある「メタンハイドレード」の試掘で世界で初めてガス採取に成功したとの報道が伝わり、海洋資源関連の三井海洋開発<6269>、日本海洋掘削<1606>、LNG関連のトーヨーカネツ<6369>が買い進まれたほか、石油資源開発<1662>の鉱業株、三菱商事<8058>の商社株も底堅い動きとなっています。

セクターでは、新日鐵住金<5401>の鉄鋼が業種別株価指数騰落の値上がり最上位に進出。
日本海洋掘削<1606>、石油資源開発<1662>の鉱業、三菱商事<8058>、三井物産<8031>の卸売が続きました。

ソフトバンク<9984>、グリー<3632>の情報通信、キヤノン<7751>、パナソニック<6752>の電気機器、中外製薬<4519>、第一三共<45568>の医薬品などに限られています。

一方、値下がり上位では、野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>の証券業、三井倉庫<9302>、住友倉庫<9303>の倉庫運輸、三菱UFJFG<8306>、みずほFG<8411>、三井住友FG<8316>の銀行業などが並びました。

個別では、穴吹工務店子会社化で大京<8840>、良好な受注額見通しを明らかにしたアドバンテスト<6857>、月次発表のMonotaRO<3064>らが個別物色を集めています。

新興市場では、主力の楽天<4755>、デジタルガレージ<4819>、スカイマーク<9204>らがしっかり。
値動きの激しいジーエヌアイグループ<2160>、免疫生物研究所<4570>、ユビキタス<3858>、鉱研工業<6297>らが賑わったものの、新規上場のソフトマックス<3671>の買い気配スタートで短期資金も偏りました。

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