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2013年8月13日火曜日

証券ディーラー「プロの視点」(8/13)

●Index●
本日の注目銘柄シューティング!<9984>ソフトバンク、<7270>富士重工業、<4406>
明日の株新聞前営業日の軟調展開から一転、円安進展とともに見直し買いを集めた本日の株式相場ですが、まだまだ取引ボリュームは低調。相場格言「閑散に売りなし」との意識が強まるものの、先週から前営業日にかけての調整、そして先物夜間取引からのギャップアップもあり、売り方の買い戻しも押し上げ要因として働いたのではないでしょうか。
日経平均株価は大幅反発。前営業日に跳ね返された先週算出のSQ値13640.03円や5日移動平均線(13686.42円)に乗り直す立ち上がりから、戻り売りと見直し買いの攻防が見られ、日中高値は13789円、安値は13689円と100円幅での値動きが目立っていました。後場中頃から円安進展とともに前場高値を上抜くと、高値引けとなっています。
さて、前営業日配信版では「狙いは好業績割安株! 買い急がずに銘柄選定を!」と題していました。
SQ値13640.03円に乗り直す場面が見られたものの、外部要因軟化とともに下値を探った前営業日の内容に関して「前営業日から上値、下値とも切り下げてきており、基調転換は果たせず」と指摘。ただ、昨晩以降の外部要因改善とともに本日では日経平均株価がSQ値奪回から上値、下値とも切り上げに転じるなど、前営業日に果たせなかった「基調転換」との意識も働いたのではないでしょうか。
ただ、前述したように、先物夜間取引終値からのギャップアップで売り方の買い戻し意識が働いた面があるほか、ボリュームは依然低水準。さらに指数高値引けから翌営業日に調整を余儀なくされた2日や6日の例もあり、明日以降の反転継続に関しては外部要因、とくに為替相場の推移が強く影響しそう。
あとは、このまま上値を目指した場合、日経平均株価における大台14000円や75日移動平均線(13992.97円)との攻防もポイントとなるでしょう。同水準への戻りを試すも売り直された8日の記憶も新しく、大台14000円攻防の行方も見極めたいところ。
さて、当欄の投資戦略としても「相場の落ち着きを待ちながら、企業分析を進めるタイミング」と推していましたが、本日でほぼ決算開示も一巡。ちょうど相場も一旦は落ち着きを取り戻しつつあるなど、今後は業績の悪いものを売って、業績の良いものに乗り換える「選別物色」の動きが強まっていくのではないでしょうか。
そこで、物色が期待される「好業績銘柄」のなかから、評価余地の見込まれる「好業績割安株」を挙げていましたが、本日の指数反発着地を受けて買い急ぎがちですが、反転継続は外部要因に依存する状況。いずれにせよ、再び株価指数が下値を探る状況となっても下値不安は少ない割安銘柄が選好されていくことでしょう。
具体的な銘柄選別のポイントは、本日販売を締め切った「厳選5銘柄付き市況
分析レポート」にまとめていますが、本格的な選別物色の到来を前に、余裕を持って「好業績割安株」を少しずつ仕込んでいきたいところです。
今日の東京市場から昨晩の米国市場は高安まちまち。ダウ構成銘柄を中心に日本のGDP予想下振れが嫌気されたものの、ナスダック所属銘柄が好調で、まちまちな反応となっています。
東京時間帯で発表された日本の4−6月期の実質GDP速報値は、前期比年率で2.6%増と前四半期から伸びが減速、3.6%増の市場予想を下回るなど、大型株を中心に売りが出ました。
一方、ナスダック所属のブラックベリーに身売り観測が高まったほか、ITCが韓国サムスン電子製の一部スマートフォンの米国輸入差し止めを決定したことでアップルが上昇するなど、ナスダック所属銘柄が買われています。
ダウ平均株価は、前営業日比5.83ドル安の15,419.68ドル。ナスダック総合指数は9.84ポイント高の3669.95ポイントで取引を終えました。
為替相場では、欧州時間帯から円安推移を確認、米国時間帯で一旦円買いが入るも円安基調は変わらず、東京時間帯早朝では、1ドル97円台前半、1ユーロ129円台前半の円安水準で取引されています。
東京株式市場では、米国株はまちまちだったものの、為替相場の円安推移を好感した買いが先行。日経平均株価は13696円の反発スタートに。
寄り付き後は、日経平均株価が先週末算出のSQ値、5日移動平均線を奪回する立ち上がりとなり、買い優勢の流れ。円安停滞で戻り売りを誘ったものの、買い気は根強く、高値もみあいで推移しました。
円買い圧力の後退した後場寄りから日経平均株価は再び買い気を強め、後場中頃から前場高値を上抜くと、節目13800円台乗せから高値引けとなっています。
日経平均株価終値は、347.57円高の13,867.00円。東証1部の売買代金は概算で1兆6391億円。東証1部の売買高は概算で18億7654万株。値上がり銘柄は1482(84%)に対し値下がりは200(11%)、変わらずは69(3%)となりました。
本日の注目相場指数急反発とともにファーストリテイリング<9983>、ソフトバンク<9984>の日経平均株価構成比率上位が大きく切り返す動き。円安推移が好感されており、国際優良株のソニー<6758>、トヨタ<7203>や値動きの軽い富士重工業<7270>、マツダ<7261>などの値上がりが目立っています。
前営業日に売られた三井住友FG<8316>、三菱UFJFG<8306>のメガバンク、野村ホールディングス<8604>の証券など金融関連にも見直し買い。不動産関連のケネディクス<4321>、低位金融のアイフル<8515>などにはディーリング資金還流で切り返しました。
全市場の売買代金上位では、中核銘柄を除くと東京電力<9501>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が底堅い動き。前営業日に人気化した日本カーバイド<4064>が売られた半面、新日本理化<4406>が人気化するなど、仕手系色の強い銘柄のなかで資金シフトが確認されています。
セクターでは、王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3863>の紙パルプ、所属全銘柄が上昇した海運、新日鐵住金<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼などが業種別株価指数騰落の値上がり上位に並びました。
ソフトバンク<9984>の情報通信、国際優良株と関係性の深い旭硝子<5201>、日本電気硝子<5214>のガラス製品、デンソー<6902>、日産自動車<7201>の輸送用機器が続いています。
一方、業種別株価指数騰落の値下がり業種はなく、値上がり下位には東京海上ホールディングス<8766>の保険、日本航空<9201>の空運、ニコン<7731>の精密機械などが並びました。
個別では、格上げの太陽誘電<6976>、カルビー<2229>、日清オイリオグループ<2602>、目標株価引き上げの太平洋セメント<5233>などが物色されましたが、ほぼ全面高商状のなか目立っていません。
新興市場では、全市場の売買代金上位に入ったガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>がしっかり。ユナイテッド<2497>、コロプラ<3668>のコンテンツ関連が見直されたものの、円安推移で東証1部銘柄への物色が主導しています。
本日の注目銘柄シューティング!<9984>ソフトバンク 6,370円 前日比+380円(+6.34%)
急反発。日経平均株価の上げ幅は300円を超えるなど、指数反発とともに買い直されている。日経平均株価構成比率上位として同社株のほか、ファーストリテイリング<9983>なども強く、ブル指数ETFでもある日経レバレッジETF<1570>も買い進まれた。
<7270>富士重工業 2,425円 前日比+129円(+5.62%)
大幅反発。円安推移とともに国際優良株のトヨタ<7203>、キヤノン<7751>、ソニー<6758>、ホンダ<7267>などが総じて強く、輸出関連のなかで値動きの軽い同社株やマツダ<7261>などの上昇率が目立っている。好調な決算を明らかにしたものの、決算売りが続いていたこともあり、値ごろ感もあるようだ。
<4406>新日本理化 380円 前日比+48円(+14.46%)
大幅高。前営業日引け後に発表した決算で最終黒字に転換しており、決算評価の買いを集めている。前営業日に人気化した日本カーバイド<4064>が売られており、仕手系の強い両銘柄の間での資金シフトも見られているようだ。ただ、後場からの貸借取引で申し込み停止措置が講じられるなど、買い一巡後は伸び悩んでいる。

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