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2013年8月16日金曜日

証券ディーラー「プロの視点」(8/16)

●Index●
本日の注目銘柄シューティング!<3632>グリー、<8306>三菱UFJFG、<4978>
明日の株新聞米国市場の大幅続落、円高推移で連日の売り優勢の展開となり、場中の円安推移で下げ渋るも上値の重さが見られた本日の株式相場ですが、指数の方向性は為替相場変動に敏感。前営業日に続いて全体観を傾けにくいなか、値動きの軽いディーリング対象が選好されています。
日経平均株価は続落。朝安から下げ幅を縮めたことでローソク足は陽線転換を果たすも、日中高値13739.52円は5日移動平均線(13767.92円)が阻みました。前営業日安値13711.12円からの窓埋め、前営業日から上値、下値ともに切り下げてきています。
さて、前営業日配信版では「指数は為替相場に神経質 地合いを問わず好業績割安株は活躍」と題していました。
当欄では一貫して「相場方向性は為替相場次第」と指摘していたように、本日も円高進展が調整を誘う流れ。日経平均株価も前営業日で「円安推移と下値切り上げは一旦リセットされた格好」と記していましたが、前営業日から下値を広げてきています。
前営業日にも「日中安値や反転の切っ掛けとなった13日の安値13689.49円の節目13700円レベルとの位置関係を見極めたいところ」ともしましたが、12日から13日のギャップアップ、前営業日安値から朝安で生じた窓埋め完了からの後場軟化には上値の重さが感じられるものでしょう。
目先では、基準となる先週算出のSQ値13640.03円を中心に上値で5日移動平均線(13767.92円)から大台14000円、75日移動平均線(13990.86円)、下値では12日安値13519.43円がポイントなります。ボリンジャーバンド−1σ(13753.15円)からボリンジャーバンド−2σ(13342.57円)のチャート情報も確認していきましょう。
さて、投資戦略としては、評価余地のある「好業績割安株」を物色対象として挙げていましたが、本日のような難地合いのなかではディーリング対象など値動きの軽い銘柄が選好される展開となりました。
前営業日に目標株価達成を紹介したユナイテッド<2497>、ジーンテクノサイエンス<4584>、ラック<3857>は新興市場に所属。決算発表後も物色継続が見込まれる評価余地のある銘柄を探っていくと同時に、値動きの軽さも物色の参考にしていきましょう。
今日の東京市場から昨晩の米国市場は下落。雇用指標が良好な内容となったものの、むしろ早期の金融緩和縮小観測が高まり、手仕舞い売りが強まっています。
米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数は前の週に比べ1万5000件減少の32万件となり、市場予想の33万5000件を下回る良好な内容だったものの、雇用環境を重視する金融当局が早期の金融緩和縮小に動くとの観測が高まり、売り材料視されました。
また、シスコシステムズ、ウォルマートが発表した決算、業績予想も失望感があり、大型株の下げも重しとなっています。
ダウ平均株価は、前営業日比225.47ドル安の15,112.19ドル。ナスダック総合指数は63.16ポイント安の3,606.12ポイントで取引を終えました。
為替相場では、米国時間帯での緩和縮小観測、株安の流れで円高が進展。東京時間帯早朝では、1ドル97円台前半、1ユーロ129円台半ばの円高水準で取引されています。
東京株式市場では、米国市場の大幅下落、為替相場の円高推移を嫌気した売りが先行。日経平均株価は13532円の続落スタートに。
寄り付き後は、朝安後は東京時間帯で円売りが確認されており、日経平均株価も値ごろ妙味の買いやリバウンド狙いの買いが入って下げ渋る動き。先週算出のSQ値13640.03円近辺で戻り売り圧力が確認され、安値もみあいとなりました。
昼休みにニュージーランドでの地震が伝わるも後場寄りでは堅調な中国市場、円安推移を好感した買いが先行、日経平均株価は下げ幅を縮める動き。ただ、前場で確認された戻り売り圧力は根強く、週末を控えての手仕舞い売りもあり、大引け前には弱含んでいます。
日経平均株価終値は、102.83円安の13,650.11円。東証1部の売買代金は概算で1兆6246億円。東証1部の売買高は概算で18億7447万株。値上がり銘柄は426(24%)に対し値下がりは1184(67%)、変わらずは143(8%)となりました。
本日の注目相場円高推移による指数続落で国際優良株のソニー<6758>、トヨタ<7203>、キヤノン<7751>が軟調。米国での金融緩和縮小観測の高まりで三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクも売られるなど、中核銘柄は軟調に推移しています。
一方、指数下げ渋りの動きで物色意欲の高さが確認できるなど、不動産関連のケネディクス<4321>、証券のSBIホールディングス<8473>が好調で、低位金融のアイフル<8515>も底堅く、新興銘柄のガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>など値動きの軽いなどは買われました。
全市場の売買代金上位では、前営業日に人気化したグリー<3632>が反落したものの、同業のディー・エヌ・エー<2432>は続伸。富士重工業<7270>、川崎汽船<9107>なども物色が確認されています。
セクターでは、業種別株価指数騰落の値上がりが国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>の鉱業、大和証券<8601>、SBIホールディングス<8473>の証券、よみうりランド<9671>、東京都競馬<9672>のサービス業の3業種に限られました。
値下がり上位では、王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3863>の紙パルプ、第一生命<8750>、東京海上ホールディングス<8766>の保険、三菱マテリアル<5711>、住友鉱山<5713>の非鉄などが並んでいます。
新日鐵住金<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼、中部電力<9502>、関西電力<9503>の電気ガス、所属全銘柄が下落した水産農林、ソフトバンク<9984>、NTT<9432>の情報通信なども売られました。
新興市場では、全市場の売買代金上位に入ったガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>がしっかり。iPS細胞関連のリプロセル<4978>、コンテンツ関連のクルーズ<2138>なども好調に推移しています。
本日の注目銘柄シューティング!<3632>グリー 920円 前日比−43円(−4.47%)
反落。前営業日に決算アク抜けの買いを集めて人気化していたことから、今日の立ち上がりも買いが先行したものの、短期過熱感から利益確定売りに押されている。同業のディー・エヌ・エー<2432>は買い優勢の展開となっており、テーマ性が意識されているようだ。
<8306>三菱UFJFG 597円 前日比−8円(−1.32%)
続落。米国で金融緩和縮小観測が強まっており、同業の三井住友FG<8316>とともに見切り売りが出ている。株価指数を押し下げたものの、低位金融のアイフル<8515>が底堅く、不動産関連のケネディクス<4321>、証券のSBIホールディングス<8473>などは買われており、短期資金は循環しているようだ。
<4978>リプロセル 10,610円 前日比+910円(+9.38%)
続伸。前営業日に理化学研究所とニコン<7731>がiPS細胞を使った再生医療を低コストで実現するための技術を共同開発するとの一部報道が買い材料視された流れから、iPS細胞関連の同社株に連想が広がっている。6月末の上場から水準を切り下げていたこともあり、値ごろ妙味もあるようだ。

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