為替ニュース

直近の決算発表予定

2013年8月1日木曜日

証券ディーラー「プロの視点」(8/1)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■前営業日のイベント警戒による下押しから、イベント通過を好感した見直し買いで切り返した本日の株式相場ですが、株価指数は直近安値レベルで踏みとどまったあと上値を追う動きとなるなど、下値を固める動きに。ただ、まだまだイベントは残っており、物色傾向も決算銘柄に対する反応が中心となっています。
日経平均株価は反発。円安推移を追い風に高値引け、大台14000円を奪回しました。前述の通りに朝方で下値を固めたあと次第高、29日以降の高値を更新してきています。
さて、前営業日配信版では「イベント、指数の方向性を注視 決算銘柄の売買は短めに」と題していました。
「イベントでの波乱発生や指数が上下に振れる可能性を想定しておきたいところ」とも記していましたが、米国市場は良好な経済指標から緩和策への不透明感から売り直されましたが、前営業日にイベント警戒で売られていた東京市場には見直し買いが優勢に。
イベント確認で見直しが進んだ場合には「ここ連日の高値水準を上抜き、上値切り上げに転じたあと、大台14000円や75日移動平均線など節目レベルまで戻りを試せるかどうかが焦点」との見方を示していましたが、日経平均株価は29日以降の高値を奪回。上値切り上げに転じて、指摘していた大台14000円や75日移動平均線に乗り直すなど、チャート好転が確認されています。
ただ、今晩にもECB理事会や米ISM製造業景況指数や新規失業保険申請件数、そして明日には米雇用統計と金融政策イベント、重要指標発表が続くことから、まだまだイベントでの波乱発生や指数が上下に振れる可能性が残っていると見るべきでしょう。
再び売り直された場合には、直近からの安値レベルでもある日経平均株価の13600円水準。スクイーズ(収斂)の動きを見せる25日ボリンジャーバンド−2σ(13370.92円)までが引き続き意識されそう。
一方、物色対象として「値動きの見込まれる決算銘柄」を挙げていましたが、全面高商状のなかでも全市場の売買代金上位には決算銘柄が進出。全体相場が振れやすいなか、市場参加者の関心は決算銘柄に向いてきています。
それでも前営業日に指摘していたように決算開示数の増加に伴って物色の継続性には乏しい状況に。今週はまだまだイベント確認が続きますし、短期的な決算人気化を捉えるデイトレードにも取り組んでみてください。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は買い先行も失速。好調な経済指標を好感した買いが先行したものの、FOMCで具体的な緩和策縮小を打ち出さなかったことで、先行き不透明感から利益確定売りに押されています。
この日発表された経済指標では、第2四半期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比1.7%増加と市場予想の1%増を上回る結果に。7月のADP雇用統計では、米民間部門の雇用者数が前月比で20万人増加と市場予想の18万人増を上回るなど、好調な経済指標を好感した買いが先行しました。
ただ、取引時間中に伝わった連邦公開市場委員会(FOMC)声明では、毎月850億ドルの債券購入 を継続していく方針を維持。市場で注目されていた具体的な緩和策縮小方針を打ち出さなかったことで、先行き不透明感から利益確定売りに押されています。
ダウ平均株価は、前営業日比21.05ドル安の15,499.54ドル。ナスダック総合指数は9.90ポイント高の3626.37ポイントで取引を終えました。
為替相場では、経済指標を好感したドル買いが見られたものの、緩和策維持でドル売りに振れるなど不安定な動き。東京時間帯早朝では、1ドル97円台後半、1ユーロ130円台前半の水準で取引されています。
東京株式市場では、前営業日にイベント警戒で売られた経緯から、イベント確認とともに見直し買いが先行。日経平均株価は13674円の反発スタートに。
寄り付き後は、日経平均株価が節目13700円台に乗せると円安推移とともに上げ幅を拡大。前引け前には13800円台にも乗せました。
昼休みを挟んで円安も進んでおり、日経平均株価は後場で前営業日高値を上抜くと上値追いを強める動き。前営業日の下げを埋め、30日、29日の高値奪回を果たすと大引けでは大台14000円台を奪回しています。
日経平均株価終値は、337.45円高の14,005.77円。東証1部の売買代金は概算で2兆2106億円。東証1部の売買高は概算で26億952万株。値上がり銘柄は1389(79%)に対し値下がりは291(16%)、変わらずは73(4%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数大幅反発でトヨタ<7203>、キヤノン<7751>ら国際優良株、三井住友FG<8316>、三菱UFJFG<8306>のメガバンクが好調。日経平均株価構成比率上位のソフトバンク<9984>、ファーストリテイリング<9983>も強く、株価指数を押し上げています。
全市場の売買代金上位では、決算評価を集めた東京電力<9501>が進出。パナソニック<6752>も買い進まれたほか、前営業日に決算売りに押された富士重工業<7270>などが見直されました。
一方、東芝<6502>、ホンダ<7267>、コロプラ<3668>などが売られるなど、決算売りも確認されています。
セクターでは、業種別株価指数騰落で全業種が上昇。上昇率上位には東京電力<9501>、中部電力<9502>の電気ガスが値上がり最上位に。三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>の銀行、所属全銘柄が上昇した石油製品なども続きました。
新日鐵住金<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼、ソフトバンク<9984>、NTT<9432>の情報通信、任天堂<7974>擁するその他製品なども買われています。
一方、三井倉庫<9302>、住友倉庫<9303>の倉庫運輸、日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>の海運、三菱マテリアル<5711>、住友鉱山<5713>の非鉄などの値上がりは限られました。
個別では、増額のTOTO<5332>、セイコーエプソン<6724>、決算銘柄の村田製作所<6981>、日本ユニシス<8056>などが材料性で物色されています。
新興市場では、米ツイッターIPO観測報道でデジタルガレージ<4819>が活況高。クラスターテクノロジー<4240>、スペースシャワー<4838>、いちごホールディングス<2337>などが上昇したものの、物色に偏りが見られました。
■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■<9501>東京電力 647円 前日比+48円(+8.01%)
反発。前営業日引け後に発表した第1四半期決算が営業赤字縮小、最終利益も黒字転換するなど業績改善が買い材料視された。原子力損害賠償支援機構から原発事故の損害賠償資金として受けた交付金6662億円を特別利益として計上したことが主要因ながら、料金値上げやコスト削減効果もあり、評価につながったようだ。
<6752>パナソニック 909円 前日比+58円(+6.82%)
大幅反発。前営業日引け後に発表した第1四半期決算を評価した買いを集めた。年金制度の変更に伴う一時益やコスト削減で最終利益が四半期ベースでの過去最高を更新したほか、営業利益ベースでもアナリスト予想を上回っており、決算内容が素直に好感されている。
<4819>デジタルガレージ 439,000円 前日比+53,000円(+13.73%)
急騰。米ツイッターのIPO観測報道が伝わっており、資本関係のある同社株も材料性で買い進まれた。一気に年初来高値を更新したほか、2011年に付けていた上場来高値を更新するなど、値動きの軽さを好感した短期資金も集めているようだ。

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