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2013年8月22日木曜日

証券ディーラー「プロの視点」(8/22)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■昨晩の米国市場で確認されたFOMC議事録で改めて金融緩和縮小観測が高まり、売り優勢の流れのなか場中に確認された中国経済指標を切っ掛けに持ち直すなど、依然として安定感を欠く外部要因に振らされる展開の続く株式相場ですが、株価指数レベルでは下値を固める意識も見て取れます。日経平均株価は反落。節目13400円を割り込みましたが、朝安から前場、後場でプラス圏に浮上する場面もあり、ローソク足は陽線転換となりました。ただ、前営業日から上値、下値切り下げは継続しています。さて、前営業日配信版では「まだ全体相場は不安定 新興市場には短期資金流入」と題していました。前営業日には「今晩にはFOMC議事録、明日には中国経済指標、さらにTPP交渉会合がスタート。新興国の経済不安も米国の金融刺激策の縮小観測が背景ですし、それぞれイベント結果を確認していく流れか。まだまだ相場の方向感は傾けにくいところでしょう」とも記していましたが、それぞれFOMC議事録、中国経済指標を切っ掛けに外部要因の揺れる結果となっています。日経平均株価に対しても「目先ではボリンジャーバンド−1σから−2σの価格帯が意識されるほか、本日割り込んだ26週移動平均線との位置関係」をポイントに挙げていましたが、日中高安はボリンジャーバンド−1σ(13560.29円)から−2σ(13135.75円)内での推移となりました。ここからの上値では、ここ連日の高値レベルでもある13500円近辺、切り下げてきている5日移動平均線(13518.82円)との攻防が意識されそう。明日の金曜日取引では週足ベースで26週移動平均線(13524.52円)を割り込んで引けるかが焦点となるのではないでしょうか。また、25日移動平均線(13984.41円)と75日移動平均線(13963.99円)のデッドクロスが接近。下値意識が高まればボリンジャーバンド−2σ(13135.75円)まで下押しするケースを想定しておきましょう。さて、物色傾向としては、新興市場所属でディーリング対象など値動きの軽い銘柄が選好される展開を指摘していましたが、マザーズ、ジャスダック両市場の売買代金上位では上昇銘柄と下落銘柄が極端に分かれています。これには、ジャスダック指数、東証マザーズ指数ともに日経平均株価同様に5日移動平均線を下回る推移となっており、週初のように5日線割れで軟調だった東証1部指数よりも5日線上で優位性を発揮していた新興市場指数にも調整が波及してきたことによるものでしょう。値動きが軽く、外部要因に左右されにくい面から、ややリスクを取って軽量級や低位を中心に短期ディーリングに徹するのも手ですが、ここは一旦指数の5日線奪回など投資家心理の落ち着きを待ちましょう。見直しムードが広がれば、週初のようにボラティリティの高さからハイリターンの狙える投資対象となります。■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は下落。注目されたFOMC議事録をもとに一旦は買い材料視されたものの、内容浸透とともに緩和縮小観測が高まると売り直されています。欧州市場下落とともに売り優勢の立ち上がりとなり、内容が注目されたFOMC議事録を確認すると、警戒先行の流れから一旦は見直し買いが強まりました。しかし、買い一巡後にはバーナンキ議長が年内にも緩和縮小を開始するとの計画が支持されていたことが明らかとなり、内容浸透とともに緩和縮小観測が高まると手仕舞い売りを浴びています。ダウ平均株価は、前営業日比105.44ドル安の14,897.55ドル。ナスダック総合指数は13.80ポイント安の3,599.79ポイントで取引を終えました。為替相場では、緩和縮小観測の高まったドルが上昇。東京時間帯早朝では、1ドル97円台後半、1ユーロ130円台半ばの円安水準で取引されています。東京株式市場では、為替相場では緩和縮小によるドル上昇が確認されたものの、株安継続との見方から売りが先行。日経平均株価は13314円の反落スタートに。寄り付き後は、日経平均株価が前営業日安値近辺での抵抗が見られたものの、中国HSBC製造業PMIの改善を切っ掛けに見直し買いを誘い、日経平均株価はプラス圏に浮上するなど、売り一巡後は持ち直しました。ただ、買いは続かず、後場では戻り売り圧力とともにマイナス圏での推移に。中頃には再び浮上するも戻り売りに押されており、大引け前には弱含んでいます。日経平均株価終値は、59.16円安の13,365.17円。東証1部の売買代金は概算で1兆6025億円。東証1部の売買高は概算で19億3177万株。値上がり銘柄は892(50%)に対し値下がりは735(41%)、変わらずは126(7%)となりました。■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■米国株安の朝安から中国経済指標で持ち直す場面もあるなど、今日も不安定な外部要因とともに指数は乱高下。トヨタ<7203>、三菱UFJFG<8306>が底堅く推移するもキヤノン<7751>、ソニー<6758>らが売られるなど、中核銘柄は高安まちまち。マツダ<7261>、クボタ<6326>、いすゞ<7202>ら外需関連の下げが重しとなっています。全市場の売買代金上位では、続落した東京電力<9501>が進出。今日も悪材料が伝わり、投げ売りが続く格好。需給妙味の強いケネディクス<4321>、材料性のある不二サッシ<5940>らが並びました。一方、前営業日まで人気化していたアドウェイズ<2489>の下げきつく、新興軽量級のガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>なども大きく下げるなど、換金売りも出ています。セクターでは、第一生命<8750>、T&Dホールディングス<8795>の保険、大成建設<1801>、大林組<1802>の建設、武田薬品工業<4502>、アステラス製薬<4503>の医薬品などが業種別株価指数騰落の値上がり上位に入りました。値下がり上位では、東京電力<9501>の電気ガス、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼、三菱倉庫<9301>、三井倉庫<9302>の倉庫運輸などが並んでいます。日本郵船<9101>、商船三井<9104>の海運、日立<6501>、東芝<6502>の電機、ニコン<7731>、オリンパス<7733>の精密機械なども売られました。個別では、格上げの東洋水産<2875>、スクウェア・エニックス<9684>、仕手系銘柄のエンシュウ<6218>、丸山製作所<6316>などが買われています。新興市場では、直近で物色されていたアドウェイズ<2489>、コロプラ<3668>、下押ししたガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が軟調。DDS<3782>、いちごグループホールディングス<2337>、レーサム<8890>などが個別で買われました。■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■<9501>東京電力 534円 前日比−23円(−4.13%)大幅続落。福島第一原子力発電所で汚染土砂などが排水路に流れた可能性があると発表しており、汚染規模拡大による補償増額など先行き懸念が一段と高まっている。また、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で5年物の東電債保証コストが上昇しており、5800億円の資金確保が年内に必要な資金調達問題も売り材料視されたようだ。<2337>いちごホールディングス 81,400円 前日比+7,400円(+10.00%)大幅続伸。米国で金融緩和縮小観測が高まったものの、不動産投資額を倍増させるとの報道が買い材料視されており、新興市場のなかで人気が目立っている。不動産関連のケネディクス<4321>などもディーリング資金を集めており、全市場の売買代金上位で存在感を示した。<2489>アドウェイズ 406,500円 前日比−70,000円(−14.69%)大幅反落。前営業日にはLINE関連として物色を集めていたものの、今日までは買いが続かず、利益確定売りを浴びている。短期過熱感や同じくLINE関連のネオス<3627>などへの資金循環もあり、ネットイヤーグループ<3622>とともに見切り売りを集めたようだ。新興市場ではガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>なども下落するなど、上昇銘柄と下落銘柄がはっきりしている。◇…

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