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2013年8月6日火曜日

証券ディーラー「プロの視点」(8/6)

●Index●
本日の注目銘柄シューティング!<6758>ソニー、<4848>フルキャストホールディングス、<7242>
■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■前営業日にも売り材料視されていた円高推移とともに前場では軟調展開を余儀なくされたものの、円高一服を確認した後場より見直し買いで切り返してきた本日の株式相場ですが、水準を意識した指数の反応はSQ週独特の動き。引き続き為替相場推移とともに水準を移していく可能性を帯びています。
日経平均株価は急反発。朝方では続落スタートとともに節目14100円割れを見たものの、後場からの円高一服でプラス転換や陽線転換が意識されると買い気が強まり、プラス圏に浮上したあと高値引けとなりました。ローソク足は下ヒゲ陽線と上値志向が高まる形状となっています。
さて、前営業日配信版では「指数は水準探りへ 行使価格を意識か」と題していました。
日経平均株価が節目14300円や25日移動平均線(14308.63円)レベルで水準を探る動きを見せ、奇しくも行使価格14250円での引け値となった前営業日取引にていして「行使価格14250円を軸に上下の14500円や14000円までの位置関係を探っていく状況でしょうか」とも記していたと思います。
前場では5日移動平均線(14159.87円)攻防を下抜けると下げが加速。大台14000円やボリンジャーバンド−1σ(14005.43円)、75日移動平均線(13981.05円)付近で踏みとどまるなど、行使価格14000円が意識された格好でしょうか。
また、円高一服が好感された後場でも前営業日に意識された行使価格14250円や節絵目14300円攻防を確認。前営業日高値14308.63円、25日移動平均線(14330..57円)奪回とともに買い気を強めると節目14400円回復とともに高値引けとなるなど、SQ週特有の節目意識の高さが確認されています。
明日も下方から切り上げてくる5日移動平均線(14159.87円)や行使価格14250円レベルを下値メドに上値志向が高まるところか。ただ、ここ連日の売り買いには為替相場の推移が大きく関係しており、今晩からの推移が意識されるうえ、明日から開催される日銀金融政策決定会合など外部要因の変化。金曜日のSQ算出を控え、上値も行使価格14500円やボリンジャーバンド+1σ(14624.50円)との位置関係が注目されていくでしょう。
さて、物色対象としては「値動きの見込まれる決算銘柄」を継続的に挙げていましたが、金曜日の開示ピークに向けて、基本線では短期的な決算人気化を捉えるスタンスを軸としながらも本日の売買代金上位にも決算銘柄があまり目立っていません。
8月2日に決算開示を行い、同日のインターネット会員B情報で買い推奨していたクレハ<4023>が目標株価を達成。前営業日に決算開示を行い、同じくインターネット会員B情報で買い推奨していたカヤバ工業<7242>が人気化していますが、数多く開示される銘柄のなかから特定の物色対象を選んでいくのは万人向けではないでしょう。
今週中は決算開示も相次ぐだけに、引き続き開示情報など具体的な手掛かりのある材料株を物色対象とするスタンスが短期視点で有効ですが、前営業日にも「少しずつ決算シーズンの一巡後を見越して好決算銘柄はマークしておきたいところ。決算シーズン後も物色継続の見込まれる銘柄を選んでいく作業となります」とも締めていたように、じっくりと取り組むならば、決算ディーリングから「物色の継続性」につながる評価余地も考慮していきたいところです。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は高安まちまち。経済指標や企業決算を評価した買いが入ったものの、金融緩和縮小観測も高まり、売り買いが交錯しています。
7月のISM非製造業総合景況指数は56ポイントとなり、前月の52.2ポイント、市場予想の53.1ポイントを上回ったほか、第2四半期の決算を発表した企業のうちおよそ7割が利益予想を上回る内容となるなど、経済指標や企業決算を評価した買いが入りました。
ただ、ダラス連銀のフィッシャー総裁が「米金融当局による月間850億ドルの債券購入を縮小させる時期は近づいている」と指摘し、金融緩和縮小観測の高まりを嫌気した売りも出ています。
ダウ平均株価は、前営業日比46.23ドル安の15,612.13ドル。ナスダック総合指数は3.36ポイント高の3692.95ポイントで取引を終えました。
為替相場では、金融緩和策に対する見方が交錯しており、ドルがやや弱含む動き。東京時間帯早朝では、1ドル98円台前半、1ユーロ130円台前半の円高水準で取引されています。
東京株式市場では、為替相場の円高推移を嫌気した売りが先行。日経平均株価は14237円の続落スタートに。
寄り付き後は、日経平均株価が前営業日安値割れで売りが加速し、節目14200円割れで下値を探る格好。5日移動平均線との攻防が確認されました。
昼休みを挟んだ後場では円高一服とともに指数は下げ渋る動き。日経平均株価がプラス転換や陽線転換が意識されると買い気が強まり、プラス圏に浮上したあと高値引けとなっています。
日経平均株価終値は、143.02円高の14,401.06円。東証1部の売買代金は概算で1兆9407億円。東証1部の売買高は概算で22億6548万株。値上がり銘柄は1130(64%)に対し値下がりは487(27%)、変わらずは136(7%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数続落スタートから切り返したことで、東芝<6502>、ホンダ<7267>など国際優良株、日経平均株価構成比率上位のファーストリテイリング<9983>がしっかり。ただ、トヨタ<7203>、三井住友FG<8316>、三菱UFJFG<8306>らは振るわず、中核銘柄はまちまちの反応となっています。
とくに事業分割拒否が悪材料視されたソニー<6758>、利益確定売りに押されたソフトバンク<9984>の下げが目立ち、前営業日に物色された低位金融のアイフル<8515>、オリコ<8585>、不動産関連のケネディクス<4321>などにはディーリング対象も鈍い動きとなりました。
材料性では日々公表銘柄解除のユナイテッド<2497>、派遣規制緩和期待でフルキャスト<4848>らが活躍。東京電力<9501>、任天堂<7974>など話題株の売買が確認されています。
セクターでは、三菱地所<8802>、三井不動産<8801>の不動産、任天堂<7974>擁するその他製品、東京電力<9501>、関西電力<9503>の電気ガスなどが業種別株価指数騰落の値上がり上位に並びました。
また、前営業日に売られていた保険が所属全銘柄が上昇して切り返す動き。日本郵船<9101>、川崎汽船<9107>の海運、JT<2914>の食料品、信越化学<4063>、クラレ<3405>の化学などが続いています。
一方、国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>の鉱業、オリックス<8591>、オリコ<8585>のその他金融、マルハニチロホールディングス<1334>、サカタのタネ<1377>の水産農林が売られました。
決算銘柄では、カヤバ工業<7242>、シップヘルスケアホールディングス<3360>、Jオイルミルズ<2613>、日本ペイント<4612>などが物色を集めています。
新興市場では、全市場の売買代金上位に入ったユナイテッド<2497>が活況高。ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が売られたものの、オークファン<3674>、ジーンテクノサイエンス<4584>、enish<3667>らが個別で物色されました。
■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■<6758>ソニー 2,039円 前日比−98円(−4.59%)
急反落。米ヘッジファンドのサード・ポイントから提案されていたエンターテインメント事業の分離上場、一部売却を取締役会の全会一致で拒否したと伝わり、ヘッジファンドによる見切り売りが警戒されたようだ。これまで提案されていた事業分割を評価した反応が見られていたこともあり、提案拒否が悪材料視されている。
<4848>フルキャストホールディングス 384円 前日比+32円(+9.09%)
連騰。厚生労働省が派遣雇用の規制緩和を検討しているとの一部報道を受けて、派遣事業大手の同社株が買い材料視されたようだ。これまでの3年間の雇用上限期間が設けられていたものの、これを撤廃する見通しで、長期派遣雇用の拡大期待が商機となると見られたようだ。
<7242>カヤバ工業 580円 前日比+52円(+9.85%)
大幅高。前営業日引け後に発表した第1四半期決算、第2四半期業績予想と通期業績予想の増額修正を好感した買いが入った。寄り付きから上値を伸ばしており、株価指標面の割安感も買いにつながったようだ。決算銘柄ではシップヘルスケアホールディングス<3360>、Jオイルミルズ<2613>、日本ペイント<4612>などが物色を集めている。

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