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直近の決算発表予定

2013年1月22日火曜日

証券ディーラー「プロの視点」(1/22)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■米国市場休場で静かな立ち上がりから、イベント警戒の流れとともに下値を探ると後場で伝わった日銀金融政策決定会合の政策結果を受けて乱高下を見せた本日の株式相場ですが、終わってみれば株価指数は発表前とほぼ同水準の「往って来い」に。
ひとまず注目イベント通過で市場参加者の投資心理は一旦落ち着き、次なる投資テーマを探っていく局面でしょうか。

日経平均株価は続落。
日中推移の詳しい内容は「今日の東京市場から」でも後述していますが、一旦は金融政策を好感した買いが入ったものの、買い一巡後は売り直されました。
ただ、売り圧力をこなすと、発表前と同水準で落ち着くなど、方向感を欠く動きとなっています。

さて、前営業日配信版では「日銀金融政策決定会合後の反応に注目 リスク両面を考慮」と題していました。

市場参加者の注目を集めた日銀金融政策決定会合の政策結果ですが、政策は「2%の物価目標導入」と「期限を定めない資産買い入れ」とほぼ市場予想通りの内容となっています。

前営業日の下落や前引け前に警戒売りが出ていたこともあり、一旦は政策好感の「円安株高」となりましたが、買いは続かず、出尽くしの「円高株安」の流れに。
ただ、インフレ目標の金融政策が明確となり、下値を売り込む向きも限られたことで、水準を探る動きとなりました。

反応に関しては「円安加速のポジティブ、出尽くしのネガティブの両面を想定しておきましょう」と記していましたが、ポジティブとネガティブの両面が一日の間で見られ、このまま海外時間帯の反応を窺う格好へ。
取引終盤に下げ渋ったあたりは、結果的にイベント通過が下支えした状況でしょうか。

物色対象としては「イベント確認までは外部要因や全体相場の影響を受け難く、需給妙味の強い銘柄を手掛けるのが無難か」と記していましたが、前場では昨年12月26日に配信した厳選5銘柄付きレポート「2013年に狙える注目テーマ株!」の提供銘柄・日本ケミコン<6997>が目標株価を達成。
達成前は株価100円台と低位妙味に着目した資金流入が見られていました。

当欄で挙げていた「新興市場銘柄」もディーリング資金を取り込んでいますが、前営業日に「日銀金融政策決定会合の政策結果確認以降は全体相場の先行きが注目されるほか、今週後半から始まる決算開示を睨んだ個別注視の流れとなるのではないでしょうか」と指摘。
日程面では、次第に決算開示を睨んで「個別視点」が強まる局面となることから、そろそろ決算シーズン入りに備えておきましょう。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は、キング牧師生誕記念日の祝日のため、株式、債券、商品の各市場が休場となっています。

代わって注目された欧州市場もユーロ圏財務相会合を控えるなか、堅調に推移するも方向感に乏しい動きとなりました。

為替相場では、欧州時間帯でユーロが底堅く推移するも大きな変化はなく、東京時間帯早朝では、1ドル89円台後半、1ユーロ119円台後半の水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場が祝日休場、為替相場も大きな変化はなく、静かな立ち上がり。
日経平均株価は10765円の小幅反発スタートに。

寄り付き後は、本日昼過ぎにも声明が伝わる日銀金融政策決定会合の政策結果を見極める流れとなり、前引けにかけてイベント前の手仕舞い売りが強まりました。

後場では、場中に伝わった日銀金融政策決定会合の政策結果で、物価目標導入と期限を定めない資産買い入れの政策を好感した円安推移とともに浮上したものの、買い一巡後は売り直される展開に。
ただ、下値を売り込む向きも限られており、大引けにかけて下げ渋っています。

日経平均株価終値は、37.81円安の10,709.93円。
東証1部の売買代金は概算で2兆1044億円。
東証1部の売買高は概算で39億1720万株。
値上がり銘柄は502(29%)に対し値下がりは1066(62%)、変わらずは129(7%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■後場に伝わった日銀金融政策決定会合の政策結果を受けて、三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンク、野村ホールディングス<8604>の証券業ら金融関連が買い進まれたものの、指数失速とともに出尽くし売りに押されています。

円安推移を追い風にトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、キヤノン<7751>の国際優良株も見直し買いを集めましたが、戻り売りに押される格好。
材料人気からディーリング資金を集めたソニー<6758>などに物色が偏りました。

材料性では、香港上場観測でファーストリテイリング<9983>、特設注意市場銘柄指定解除期待でオリンパス<7733>、売り出し価格決定のあおぞら銀行<8304>などが商いを集めています。

セクターでは、国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>の鉱業、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産、オリンパス<7733>の属する精密機械、野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>の証券などが業種別株価指数騰落の値上がり上位となりました。

一方、値下がり上位では、王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3893>の紙パルプ、関西電力<9503>、中国電力<9504>の電気ガス、所属全銘柄が下落した海運などが並んでいます。

トヨタ<7203>、デンソー<6902>の輸送用機器、新日鉄住金<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼、ブリヂストン<5108>、住友ゴム<5110>のゴム製品なども売られました。

個別では、TOB撤退観測のキリンホールディングス<2503>、シンガポール企業の買収期待で日本ペイント<4612>、増額の津田駒<6217>などが材料物色を集めています。

新興市場では、軽量級のユーグレナ<2931>、ジェイアイエヌ<3046>、バイオ関連のナノキャリア<4571>、カイオム・バイオサイエンス<4583>、スリー・ディー・マトリックス<7777>、プレシジョン・システム・サイエンス<7707>などが短期資金を集めて人気化しました。

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