為替ニュース

直近の決算発表予定

2013年2月4日月曜日

証券ディーラー「プロの視点」(2/4)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■先週末の米国市場で重要指標・米雇用統計を通過、米株高に円安推移と外部要因の進展とともに買い優勢の流れとなった本日の株式相場ですが、指数続伸とともに見られた中核銘柄の活躍も物色対象を精査すれば決算銘柄が中心。
代わって直近でディーリング資金を惹きつけていた新興市場銘柄が苦戦を余儀なくされるなど、ディーリング物色は決算銘柄にシフトしてきています。

日経平均株価は続伸。
前営業日から上値、下値とも切り上げ、節目11200円を固めてきました。
ただ、金曜日の株高から月曜日の買い先行となるも場中で売り直される展開が続いていただけに、利益確定売り圧力も根強く、中核銘柄の活躍に比しては上げ幅も限られています。

前営業日の堅調相場で「直近では為替相場の反応次第で揺れ動いていた株式相場も、このところは企業業績の開示数増加とともに、徐々に決算銘柄への売買が強まってきました」と指摘していたように、円安推移にも関わらず、指数の上げ幅も限られるなど、市場参加者の関心は為替相場より決算銘柄に向いているのではないでしょうか。

「基本的には本日引け後発表の決算、増減額修正銘柄や週末の業績観測報道など、決算絡みの材料株を見ていく局面が続きそう」とも想定していたように、米雇用統計確認の好反応も寄り付きに影響したのみで、場中ではパナソニック<6752>ら決算銘柄のディーリングが賑わいを見せました。

そこで、前営業日配信版でも「決算先回り買い戦略が効く! 次は決算ディーリングの準備を」と題していたと思います。

前営業日の当欄にて決算先回り買い戦略から、目標株価達成を紹介していた1月30日のインターネット会員A情報で買い推奨していたタツタ電線<5809>、1月31日のインターネット会員A情報で買い推奨していたもしもしホットライン<4708>らは決算売りに押されるなど、決算発表シーズンが深まるに連れて事前に期待感の高まっていた銘柄には利益確定売りに押されやすくなってきました。

これには同業の決算内容確認とともに発表前銘柄の反応も織り込まれていくほか、開示数増加とともに物色も分散しやすくなってきていることが作用しているのではないでしょうか。

一方、同じく決算先回り買い戦略として推し、目標株価達成を紹介していた住友電設<1949>が増額実施による決算人気化から、開示直後の短期売買となる「決算ディーリング」の投資妙味も伝えていたと思います。

「今後は場中開示も増えてくるだけに、決算ディーリングに適した取引手法も準備しておきたいところ」とも締めていましたが、市場参加者の関心が決算銘柄に向いてきている以上、今後はより決算ディーリングが中心となってくるでしょう。
開示情報を確認したあと、着実に物色の見込まれる銘柄を手掛けていきたいところです。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■先週末の米国市場は上昇。
米雇用統計など経済指標を好感した買いが優勢となり、株価指数を押し上げています。

米労働省が発表した1月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比15万7000人増。
市場予想の16万5000人増には至らなかったものの、昨年12月の雇用者数は速報値の15万5000人増から19万6000人増へと上方修正されました。

また、1月のISM製造業指数は53.1ポイントとなり、前月の50.2ポイント、市場予想の50.7ポイントを上回る内容に。
1月のミシガン大学消費者信頼感指数は73.8ポイントとなり、前月の72.9ポイントや市場予想の71.5ポイントも上回るなど、良好な経済指標が揃い、買い優勢で推移しています。

ダウ平均株価は、前営業日比149.21ドル高の14,009.79ドル。
ナスダック総合指数は36.97ポイント高の3,179.10ポイントで取引を終えました。

為替相場では、経済指標好感のドル買いが優勢。
週明けの東京時間帯早朝では、1ドル92円台後半、1ユーロ126円台後半の円安水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場上昇、為替相場での円安推移を好感した買いが先行。
日経平均株価は11254円の続伸スタートに。

寄り付き後は、今年に入ってから、金曜日の株高から月曜日の買い先行となるも場中で売り直される展開が続いていることもあり、まずは利益確定売りに押される流れ。
ただ、押し目買い意欲も高く、日経平均株価は節目11200円台での推移となりました。

前場で利食いをこなすと後場からは上値を試す動きに。
ただ、決算シーズンで個別物色が主導するなか全体観は高まりにくく、ひとまずは水準を固める動きとなっています。

日経平均株価終値は、69.01円高の11,260.35円。
東証1部の売買代金は概算で2兆3399億円。
東証1部の売買高は概算で44億5344万株。
値上がり銘柄は1029(60%)に対し値下がりは549(32%)、変わらずは116(6%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■円安推移からの指数続伸で、トヨタ<7203>、ホンダ<7267>、東芝<6502>、日立<6501>ら国際優良株が好調。
なかでも決算評価の買いを集めたパナソニック<6752>、シャープ<6753>が大きく買い進まれたほか、直近からのディーリング資金流入の続くソニー<6758>も買い優勢で推移しています。

三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>、みずほFG<8411>のメガバンクも利益確定売りから切り返し、株価指数を押し上げる格好に。
ただ、値動きの軽いマツダ<7261>、NEC<6701>、三菱自動車<7211>などの上げが目立ちました。

売買代金上位では、中核銘柄の活躍が目立つなか、材料性の伝わった東洋紡<3101>が大幅高。
決算銘柄のJFEホールディングス<5411>、決算売りをこなした商船三井<9104>なども物色を集めています。

セクターでは、決算人気のJFEホールディングス<5411>、新日鉄住金<5401>の鉄鋼、人気化した東洋紡<3101>の繊維製品が業種別株価指数騰落の値上がり上位となりました。

三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>、みずほFG<8411>の銀行、野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>の証券業、所属全銘柄が上昇した保険など、金融関連も続いています。

また、パナソニック<6752>、シャープ<6753>、ソニー<6758>の属する電気機器、デンソー<6902>、日産自動車<7201>の輸送用機器など、中核銘柄も買われました。

一方、LIXIL<5938>、リンナイ<5947>の金属製品、東京電力<9501>、関西電力<9503>の電気ガス、国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>の鉱業などが売られています。

個別では、増額の森精機製作所<6141>、大塚商会<4768>、決算銘柄のアサヒホールディングス<5857>などが材料物色を集めましたが、中核銘柄の活躍に隠れました。

新興市場では、サイバーエージェント<4751>、楽天<4755>の中核やIPOのユーグレナ<2931>らが買われた半面、東証1部主力株の活躍もあり、ディーリング資金は流出。
ナノキャリア<4571>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>ら直近の活躍銘柄に利益確定売りが出ています。

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