為替ニュース

直近の決算発表予定

2013年2月7日木曜日

証券ディーラー「プロの視点」(2/7)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■神経質な相場展開となりましたが、前日の大幅上昇の反動もありいったんは利益確定が出やすい地合でしょうか。
下方修正を発表したニコン<7731>がストップ安まで売り込まれ、決算に対する警戒感が利益確定につながったとも言えます。

しかし、日経平均は反落しましたが、TOPIXは前日比プラスで引けているなど、市場のセンチメントは決して悪いものではないと言えるのではないでしょうか。
日経平均も、ファーストリテイリング<9983>、キヤノン<7751>、ソフトバンク<9984>などの構成比率の大型株の利益確定売りによるところが大きく、三菱UFJ<8306>、みずほFG<8411>などのメガバンクやソニー<6758>、パナソニック<6752>などの中核銘柄は買われています。
明日は3連休前のオプション・ミニ先物SQ算出日でもあり、本日の膠着感の強い相場展開はしかたのないところでしょう。

このような地合では、決算を素直に評価するディーリングが効いており、マツダ<7261>が決算を好感して売買代金最上位に入る動きを見せたほか、鹿島<1812>、大成建設<1801>などザラ場中の決算開示銘柄にも、好決算を確認するとさらに強い動きを見せるなど、決算を確認した銘柄に資金がシフトしている印象を受けます。
規模別指数を見ても、大型株指数はマイナスですが、中型・小型株指数はプラスです。
さらに、東証1部の出来高も51億4000万株と、2011年3月15日の57億7715万株以来の50億株超え。
売買代金も2兆7716億円と依然として大きなボリュームを伴っており、先高感が強い相場とも言えます。

日経平均のローソク足は上下にヒゲを伴う小陰線で、前日のローソク足の形と相まって、いわゆる「陽の陰はらみ」であり攻防の分岐点にさしかかっています。
明日、高寄り後に陽線なら一段の上値追いへ、安寄り後の陰線なら短期調整の可能性が高くなります。

ただし、このような神経質な相場では、決算がどう出るかわからない銘柄にかけるような決算ギャンブルよりも、既に決算が出ているものの再評価を見極めるほうが無難でしょう。
今日のザラ場での、鹿島<1812>、大成建設<1801>などザラ場で好決算を示した銘柄に資金が向かい、その後の上昇を演じた強い動きをみると、決算期待で買うというよりも、決算を確認した銘柄の評価こそ、いまの相場に適したディーリングではないでしょうか。

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■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨日の欧州株式市場は、債務問題に直面するスペインなどの政局に不透明感が強まり、欧州株式相場が下落。
米国株式市場も欧州債務問題への警戒感から下値を模索する展開で始まりましたが、ウォルト・ディズニーなどが市場予想を上回る決算を発表し、引けにかけて買い戻される展開に。

ダウ平均はこのところ、約5年4ヶ月ぶりの高値をつけていることから、投資家の間には利益を確定させる売りも目立ち、一時は金融株を中心に60ドル以上下落する場面もみられました。
過熱感を警戒した利益確定目的の売りが出やすい地合もあったようです。
ただ、堅調な米企業決算を受け、取引終了にかけて上昇に転じました。

ダウ構成銘柄では、映画・娯楽大手のウォルト・ディズニーが上昇。
前日夕に発表した四半期決算の内容が市場予想を上回ったことが好感されました。
また、朝方発表の四半期決算で1株利益が市場予想を上回り、併せて増配を発表したメディア大手のタイムワーナーも上昇。
四半期決算が大幅増益となり、利益率見通しを引き上げたファッション大手のラルフローレンも高く推移しました。

ダウ平均は、前日比7.22ドル高の1万3986.52ドル52と小幅続伸。
一方、ナスダック総合株価指数は反落し、前日比3.10ポイント安の3168.48で終了しています。

東京市場でも日経平均は反落してスタート。
直近の日経平均の大幅高の反動から、利益確定が先行する展開。
円の強含みを受けて、ランチタイムを挟んだ後場には下げ幅を拡大。
一時168.13円安の1万1295.62円まで売られましたが、その後は追加金融緩和など政策期待を背景にやや切り返すと、今晩のECB理事会、明日の3連休前のSQ算出日を控えて様子見ムードが漂い、日経平均はやや小動きに。

しかし、押し目買いの意欲も強く、引けにかけては買い戻しも入り、日経平均株価は前日比106.68円安の1万1357.07円と反落して取引を終了しています。
前日の日経平均株価の上昇幅が400円を超える急激なものだったことに加え、為替の円安も一服したため、利益確定の売りが日経平均構成銘柄を中心に広がりました。

日経平均に対して、TOPIXは0.36ポイント高の969.18と小幅続伸。
押し目買いの意欲の高さをうかがわせました。
東証1部の売買代金は2兆7716億円と依然として高水準。
東証1部の騰落銘柄数は値上がり708銘柄に対して、値下がり877銘柄、変わらず113銘柄でした。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■業種別では、精密機器が業種別値下がり率でトップ。
2013年3月期連結業績予想を下方修正したニコン<7731>はストップ安まで売り込まれたほか、円安一服でキヤノン<7751>が大幅に値を下げました。

ただし、引け後の決算発表に対する期待からソニー<6758>は売買代金上位で値を上げたほか、パナソニック<6752>、東芝<6502>も値を保っています。

個別銘柄では、新日鐵住金<5401>、JFEHD<5411>が軟調。
日経平均構成銘柄では、ソフトバンク<9984>、JT<2914>、ファーストリテイリング<9983>が冴えない動きとなりました。

国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>も甘く、三菱重工業<7011>、コマツ<6301>などの機械株も軟調。

一方で、三菱UFJ<8306>、みずほFG<8411>のメガバンクの一角が堅調に推移したほか、野村HD<8604>、大和証券<8601>、SBI<8473>などの証券も堅調。

ザラ場中の決算発表を好感して、鹿島<1812>、大成建設<1801>も決算発表後堅調に推移。
商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運株も値上がり率上位に進出しています。

マツダ<7261>は売買代金トップで大幅高と賑わったほか、トヨタ紡織<3116>、豊田自動織機<6201>など自動車関連銘柄への物色は継続している模様。
また、決算銘柄ではほかに日本製紙<3893>が大幅高となったほか、日本アジア投資<8518>がストップ高。
新電元工業<6844>、OBARA<6877>なども値上がり率上位に入りました。

マザーズでは、業績予想を下方修正したカイオム<4583>が大幅安。
また、ナノキャリア<4571>やタカラバイオ<4974>など、バイオ関連株が換金売りに押されています。
その他、決算発表を受けて、コロプラ<3668>やアニコムHD<8715>なども軟調。
一方で、中核のミクシィ<2121>やエヌピーシー<6255>、スカイマーク<9204>などはしっかりと値を保ちました。

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