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直近の決算発表予定

2013年5月9日木曜日

証券ディーラー「プロの視点」(5/9)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■堅調な米国株、ユーロの外部要因を受けて買いが先行したものの、株価指数は前営業日に形成した年初来高値を上抜けず、場中の円買いとともに売り圧力に押された本日の株式相場ですが、前営業日の指数伸び悩みと同じく、連日の相場浮上で短期過熱感からの利益確定売りも誘いやすい状況となっているのではないでしょうか。

日経平均株価は反落。
前述の通りに日中高値は14409.82円と前営業日の年初来高値14421.38円を上抜けず、後場からは売りに押されました。
ただ、マイナス圏に沈んだ後場ではオプション行使価格14250円を意識した動きも見られています。

さて、前営業日配信版では「指数はSQ睨み? ディーリングを軸に新たな投資テーマの準備を」と題していました。

前営業日の伸び悩みに関して「短期過熱感や金曜日にSQ算出を控えるなかでの利益確定売り」を指摘。
さらに「やはり今週はSQ算出週、オプション行使価格水準となる14250円を軸に上下の14500円、14000円を意識した推移が続くのではないでしょうか」とも記していたと思います。

前場では指数の高値トライも果たせず、前営業日同様に後場から利益確定売りに押される格好。
安値引けとなっていますが、前営業日後場同様にオプション行使価格14250円を睨んだ推移も見られました。

さて、明日はSQ算出を迎えます。
明日の算出では行使価格14250円との位置関係を注目しながら、今晩の外部要因から前場に伝わる概算値、日中高安、場中の方向性を見ておきましょう。

一方、個別視点では保有期間を短くする「短期ディーリング」を紹介。
売買代金上位では決算銘柄や材料株が活躍したものの、直近でディーリング資金を惹きつけていたバイオ関連、軽量級などには利益確定売りに押される銘柄も出てきています。

決算銘柄には順当な評価が見られていますが、事前の同業決算などで開示後の反応を先取りしている銘柄も多く、サプライズ感のある銘柄を除いては決算売りに押される銘柄も増えてきました。

やはり決算銘柄を対象としたトレードには、業績把握に加えてトレードテクニックも問われることや投資家によって向き不向きがある点、さらに明日の決算開示ピークから、来週以降の「決算シーズン後」は自動的に投資対象の切り替えを余儀なくされることもあり、有効性が低下してきています。

そこで前営業日にも「決算シーズン後の業績の悪いものを売って、業績の良いものに乗り換える『選別物色』に移行することを見越して、企業業績の分析も併せて進めておきましょう」とも締めていましたが、今はSQ算出日や決算銘柄の反応を見極めつつ、決算シーズン終了後から狙える新たな投資対象を選別する局面と位置付けてください。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は上昇。
中国やドイツの経済指標が市場予想を上回ったことで先行き期待の買いを集めています。

中国の貿易統計が堅調な内容だったほか、ドイツの鉱工業生産が予想外に2カ月連続で増加したことを受け、欧州市場では18カ国中13カ国で主要株価指数が上昇するなど、世界各国に景気の先行き期待が高まっており、買い優勢で推移しました。

ダウ構成銘柄では、ユナイテッドヘルス、HP、アルコア、シスコシステムズ、トラベラーズ、GEらが上昇。
下落はマクドナルド、マイクロソフトなど9銘柄に限られています。

ダウ平均株価は、前営業日比48.92ドル高の15,105.12ドル。
ナスダック総合指数は16.64ポイント高の3,413.27ポイントで取引を終えました。

為替相場では、欧州経済指標を好感したユーロ買いが優勢。
東京時間帯早朝では、1ドル98円台後半、1ユーロ130円台前半の水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場上昇やユーロ上昇を好感した買いが先行。
日経平均株価は14366円の続伸スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が前営業日高値を試す動きに。
前営業日後場に伸び悩んでいたこともあり、上値追いには慎重な見方があるものの、高値攻防が続きました。

ただ、昼休みを挟んで円買いも入っており、後場寄りからは売りが先行。
日経平均株価は前場で見られた高値トライも上抜けず、伸び悩む格好。
マイナス圏に転じるも明日のSQ算出を睨んで、14250円を基準にオプション行使価格水準を探る動きとなっています。

日経平均株価終値は、94.21円安の14,191.48円。
東証1部の売買代金は概算で3兆1800億円。
東証1部の売買高は概算で38億2268万株。
値上がり銘柄は483(28%)に対し値下がりは1148(67%)、変わらずは80(4%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数反落で前営業日に上昇していたトヨタ<7203>、ソニー<6758>、コマツ<6301>の国際優良株も反落。
みずほFG<8411>、三井住友FG<8316>のメガバンクも振るわず、株価指数を押し下げています。

一方、売買代金上位には証券業の野村ホールディングス<8604>、低位金融のアイフル<8515>、不動産関連のケネディクス<4321>らがディーリング資金を集めて賑わっており、値動きに着目した短期売買に資金がシフトしました。

また、観測報道でシャープ<6753>、材料性でソフトバンク<9984>なども活況高。
対照的に直近でディーリング資金を集めていたバイオ関連のタカラバイオ<4974>、ナノキャリア<4571>、コンテンツ関連のドワンゴ<3715>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が軟調展開となっています。

決算銘柄では、前営業日から物色の続く富士重工業<7270>が堅調に推移したものの、東芝<6502>、ブリヂストン<5108>、住友重機械工業<6302>などは決算売りを浴びました。

セクターでは、ソフトバンク<9984>、KDDI<9433>、NTT<9432>の情報通信、野村ホールディングス<8604>の証券業、国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>、三菱商事<8058>、住友商事<8053>の卸売業が業種別株価指数騰落で値上がりしています。

一方、ブリヂストン<5108>、住友ゴム<5110>のゴム製品が業種別株価指数騰落の値下がり最上位に。
三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産、所属全銘柄が下落した海運、三菱倉庫<9301>、住友倉庫<9303>の倉庫運輸らも売られました。

個別では、好決算のユナイテッドアローズ<7606>、荏原<6361>、格上げのりそなホールディングス<8308>などが個別物色を集めています。

新興市場では、全市場の売買代金上位に入っていたタカラバイオ<4974>、ナノキャリア<4571>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>に利益確定売りが出たものの、いちごホールディングス<2337>、レーサム<8890>の不動産関連、オルトプラス<3672>、enish<3667>の軽量級が買われました。

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