為替ニュース

直近の決算発表予定

2013年8月2日金曜日

証券ディーラー「プロの視点」(8/2)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■外部要因進展とともに買い優勢の流れとなった本日の株式相場ですが、前営業日の下値固めから反転期待が継続。今晩にもイベントが控えるものの、事前の雇用指標からネガティブな反応は予想し難いことも支援材料に。直近の調整で期待感が低下していた決算銘柄に対する反応も良好なものが確認されています。
日経平均株価は大幅続伸。日中は25日移動平均線(14285.40円)との攻防が見られたものの、同線奪回を果たすと節目14300円、14400円を次々と上抜き、連日の高値引けとなりました。
さて、前営業日配信版では「まだ今後もイベント相次ぐ 決算ディーリングを中心に」と題していたと思います。
前営業日には直帰高値水準を上抜き、上値切り上げに転じたあと、大台14000円や75日移動平均線など節目レベルまで戻りを試して反転期待が高まりましたが、昨晩の海外市場のイベント通過も支援材料となり、本日の指数上伸につながっています。
今晩には重要指標・米雇用統計の発表がありますが、前述の通りに直近発表のADP雇用統計、新規失業保険申請件数など雇用指標に良好な内容が確認されており、ネガティブな反応が予想し難い状況も買い気につながりました。
もし米雇用統計確認時に波乱発生や出尽くしの状況となっても米国株価指数が最高値圏にあるなかでは「押し目」と判断される可能性もあり、日経平均株価でも本日奪回した25日移動平均線など各支持線が下方に控えるなかでは下値余地が限られるとの見方も広がっているのではないでしょうか。
ただ、日経平均株価が前営業日に300円超の上昇、本日も400円超の上昇となり、5日移動平均線(13934.24円)とのプラス乖離が3.8%と短期過熱感が漂うところ。25日ボリンジャーバンドのバンドワイズもスクイーズ(収斂)の動きとなるなか、ここからの上値に買いは入れ難い局面ですし、東京市場参加者としても一旦は25日移動平均線近辺での「押し目」を期待する状況でしょうか。
さて、物色対象として当欄では「値動きの見込まれる決算銘柄」を挙げていましたが、7月31日前引け後配信の電話会員情報で買い推奨していたポーラ・オルビスホールディングス<4927>、同日のインターネット会員A情報で買い推奨していた岡部<5959>が揃って目標株価を達成。それぞれ全体調整時の26日、30日と事前に決算発表を行い、好業績を明らかにしていた銘柄に物色が確認されました。
朝方からの全面高商状で前営業日開示銘柄などの短期売買は狙い難い状況でしたが、今晩にイベント確認、相場にも短期過熱感が漂うなかでは、週明けの決算ディーリングも活用しやすい状況。開示済の銘柄も含めて、好業績銘柄をチェックしておきましょう。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は上昇。ECB理事会を通過し、良好な経済指標を確認するなど、イベント通過を好感した買いが入っています。
前営業日に確認された連邦公開市場委員会(FOMC)声明で毎月850億ドルの債券購入を継続していく方針を維持。この日開かれたECB理事会でもドラギ総裁が「金融政策の姿勢は必要な限り緩和的なものにとどまるだろう」と緩和方針の維持を伝えるなど、各国中銀の緩和スタンスを好感した買いが入りました。
また、7月のISM製造業総合景況指数は55.4ポイントとなり、前月の50.9ポイント、市場予想の52ポイントを上回る内容に。米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数 も前の週に比べ1万9000件減少の32万6000件となり、2008年1月以来で最低となるなど、好調な経済指標を評価した買いも集めています。
ダウ平均株価は、前営業日比128.48ドル高の15,628.02ドル。ナスダック総合指数は49.37ポイント高の3675.74ポイントで取引を終えました。
為替相場では、経済指標を好感したドル買いが優勢。東京時間帯早朝では、1ドル99円台半ば、1ユーロ131円台半ばの水準で取引されています。
東京株式市場では、米国市場上昇、為替相場の円安推移を好感した買いが先行。日経平均株価は14178円の続伸スタートに。
寄り付き後は、日経平均株価の節目14200円奪回から上値を目指すも為替相場での利益確定を目的とした円買い圧力、25日移動平均線も上方に控えており、買い一巡後は伸び悩みました。
昼休みを挟んで円買いも一巡。再び上値を目指す動きとなり、25日移動平均線を奪回すると節目14300円、節目14400円を上回り、高値引けとなっています。
日経平均株価終値は、460.39円高の14,466.16円。東証1部の売買代金は概算で2兆3170億円。東証1部の売買高は概算で26億8654万株。値上がり銘柄は1586(90%)に対し値下がりは116(6%)、変わらずは51(2%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数大幅続伸でトヨタ<7203>、キヤノン<7751>ら国際優良株、日経平均株価構成比率上位のソフトバンク<9984>、ファーストリテイリング<9983>が好調。指数ETFの日経レバレッジ<1570>も買い進まれています。
各国中銀の緩和スタンス確認で三井住友FG<8316>、三菱UFJFG<8306>のメガバンクが強く、不動産関連のケネディクス<4321>、低位金融のアイフル<8515>、証券のSBIホールディングス<9473>などもディーリング資金を集めました。
決算銘柄では買い先行も出尽くし売りで伸び悩んだソニー<6758>、決算売りの見られた京セラ<6971>などが目立ったものの、スズキ<7269>、三井化学<4183>、日本板硝子<5202>などは堅調に推移しています。
セクターでは、所属全銘柄が上昇した保険、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産、野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>の証券など、金融関連業種が業種別株価指数騰落の値上がり上位に並びました。
三菱倉庫<9301>、三井倉庫<9302>の倉庫運輸、所属全銘柄が上昇した海運、デンソー<6902>、日野自動車<7205>の輸送用機器などが続いています。
一方、JXホールディングス<5020>、出光興産<5019>の石油製品が唯一の下落業種に。値上がり下位ではツムラ<4540>の医薬品、ニコン<7731>の精密機械などが並びました。
新興市場では、コンテンツ関連のガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>がしっかり。場中増額開示のクルーズ<2138>が高く、中核銘柄のデジタルガレージ<4819>、楽天<4755>などが買われています。
■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■<7203>トヨタ 6,430円 前日比+210円(+3.38%)
続伸。米国市場上昇、為替相場の円安推移と外部要因進展を好感した買いを集めている。同業のスズキ<7269>が前営業日引け後に発表した第1四半期決算を好感した買いを集めていることから、同社は引け後に決算発表を控えており、先回り買いも入っているようだ。
<8306>三菱UFJFG 643円 前日比+18円(+2.88%)
上伸。連邦公開市場委員会(FOMC)に続いて前営業日取引時間後に確認されたECB理事会でも金融緩和政策の維持を伝えており、各国中銀の緩和スタンスを好感した買いが入っている。値動きの良いケネディクス<4321>、アイフル<8515>などにも短期資金が流入した。
<2138>クルーズ 400,000円 前日比+58,000円(+16.96%)
後場急騰。前引け後に発表した第1四半期業績予想の増額修正を発表したことが買い材料視された。直近でガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、コロプラ<3668>、enish<3667>らコンテンツ関連の決算発表後の値動きが振るわず、同社株にも警戒感が高まっていたものの、修正発表が見直しにつながったようだ。

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