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2013年9月6日金曜日

証券ディーラー「プロの視点」(9/6)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■海外時間帯までの外部要因は堅調に推移していたものの、東京時間帯よりリスク回避の流れが強まり、調整を余儀なくされた本日の株式相場ですが、目先の重要イベントを控えてのポジション調整も働いた格好ではないでしょうか。日経平均株価は反落。大台14000円、5日移動平均線(13906.17円)、そして節目13900円を割り込んできました。ただ、下方には火曜日に乗り直した25日移動平均線(13721.82円)、75日移動平均線(13778.57円)が控えています。昨晩にもECB理事会、ADP雇用統計に新規失業保険申請件数と指標発表をこなし、米国市場は続伸、為替相場も1ドル100円の円安推移が見られていましたが、東京時間帯に入ってからは円買い圧力を確認。ここ連日で上昇していた東京市場には利益確定売りが出ました。それでも「下押ししたとしても各移動平均線との位置関係を探る意識が強まりそうです」としたように、前場での節目13900円攻防(5日移動平均線)や後場で前場安値割れも一段安を回避した辺りには、各移動平均線との位置関係を探る意識もあるのではないでしょうか。ただ、場中にも、週末の五輪開催地決定を控えてマドリード優勢が報じられたことが嫌気されたほか、今晩の米国市場で発表される米雇用統計を控えて、イベント警戒の流れも強まる格好。これらイベント結果を確認しながら、週明けの為替相場の反応などを見極めていきましょう。さて、前営業日配信版では「重要イベントが控えるなかでは中核銘柄は手掛けにくく、このまま株式市場で材料視されるテーマ、ディーリング資金の集まりやすいバイオ関連、低位株や仕手系色の強い銘柄などを見ていきたいところ」として「積極的なリスクテイクでハイリターンを目指せ!」と題していました。前回テーマ「新興市場銘柄」レポートで提供し、すでに目標株価達成を果たしていたビリングシステム<3623>などの活躍が確認されましたが、さすがに全体調整の影響は避けられず、多くの銘柄が売り直されています。そこで前営業日にも「安易に中核銘柄を手掛けて全体相場に振り回されるより、ディーリング資金集中の期待できる銘柄群を選び抜き、積極的にリスクを取ればハイリターンが期待できる局面とも言えるでしょう」とも締めていましたが、今は相場の強弱を問わずに狙える仕手系色の強い銘柄や低位、バイオ関連などを選び抜き、積極的にハイリターンを狙っていく局面との見方に変わりはありません。■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は上昇。良好な経済指標が相次ぎ、米雇用統計に対する警戒感が和らいだことで買い優勢の流れとなっています。8月のADP雇用統計では、米民間部門の雇用者数が前月比17万6000人増加となり、過去2年の平均に沿う伸びとなったほか、先週の新規失業保険申請件数も32万3000件に減少し、市場予想の33万件を下回るなど、良好な雇用指標が相次ぎ、翌営業日発表の米雇用統計に対する警戒感が和らぎました。また、8月のISM非製造業総合景況指数は58.6ポイントに上昇し、前月の56ポイント、市場予想の55ポイントを上回ったことも支援材料となっています。ダウ平均株価は、前営業日比6.61ドル高の14,937.48ドル。ナスダック総合指数は9.74ポイント高の3,658.78ポイントで取引を終えました。為替相場では、良好な経済指標とともにドルが上昇。東京時間帯早朝では、1ドル100円台前半、1ユーロ131円台前半のドル高水準で取引されています。東京株式市場では、米国市場が上昇、為替相場でもドル上昇と堅調な外部要因とともに買いが先行。日経平均株価は14088円の続伸スタートに。寄り付き後は、東京時間帯から円買い圧力が確認されるほか、今晩の米国市場で発表される米雇用統計、週末の五輪開催地決定を控えてマドリード優勢が報じられたこともあり、手仕舞い売りが優勢。買い一巡後の日経平均株価はマイナス圏に転換、節目13900円を挟んでの動きとなりました。昼休みを挟んで円買い圧力が和らいでいるものの、円売り圧力も鈍く、指数は安値もみあい。節目13900円割れで一段の手仕舞い売りが見られたものの、下げ幅を限られています。日経平均株価終値は、204.01円安の13,860.81円。東証1部の売買代金は概算で1兆7092億円。東証1部の売買高は概算で22億3789万株。値上がり銘柄は459(26%)に対し値下がりは1159(66%)、変わらずは135(7%)となりました。■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数が売り直されたことで、トヨタ<7203>、キヤノン<7751>ら国際優良株、三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクなど中核銘柄は軟調。日経平均株価構成比率上位のファーストリテイリング<9983>、ファナック<6954>なども安く、株価指数を押し下げています。売買代金上位では、米アップルの「iPhone」販売報道でNTTドコモ<9437>が物色された半面、競合するソフトバンク<9984>は軟調。親会社のNTT<9432>、中国での製造ライン新設で新日鐵住金<5401>など材料物色が目立ちました。ディーリング対象の東京電力<9501>、アイフル<8515>、ケネディクス<4321>は苦戦。新興軽量級のガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、コロプラ<3668>などが物色されるも利益確定売りも出ています。セクターでは、業種別株価指数騰落の値上がりが新日鐵住金<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼、商船三井<9104>の海運、国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>の鉱業の3業種に限られました。一方、値下がり上位では、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産、マルハニチロホールディングス<1334>、サカタのタネ<1377>の水産農林、オリックス<8591>、オリコ<8585>のその他金融などが下落しています。野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>の証券業、帝人<3401>、東レ<3402>の繊維、王子ホールディングス<3861>、大王製紙<3880>の紙パルプ、よみうりランド<9671>、東京都競馬<9672>のサービス業も売られました。個別では、決算銘柄のクミアイ化学工業<4996>、新規カバレッジのツクイ<2398>、テイ・エス・テック<7313>などが物色されています。新興市場では、全市場の売買代金上位にも進出したガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、コロプラ<3668>が大商い。中核銘柄の楽天<4755>、アドウェイズ<2489>が高く、ユーグレナ<2931>、モルフォ<3653>、ビリングシステム<3623>なども賑わいました。■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■<9437>NTTドコモ 160,500円 前日比+900円(+0.56%)買い先行も伸び悩み。今秋にも米アップルの「iPhone」を販売する方向で最終調整を行っているとの一部報道が買い材料視された。会社側は否定リリースを発表したものの、報道各社が発表を行っており、販売可能性が高まったようだ。親会社のNTT<9432>も底堅く、ドコモショップ運営の協立情報通信<3670>も買い進まれた。<9984>ソフトバンク 6,380円 前日比−140円(−2.15%)続落。競合となるNTTドコモ<9437>の「iPhone」販売報道を嫌気した売りに押されている。同業のKDDI<9433>も売りが先行したものの、NTTドコモ<9437>が伸び悩んでおり、売り一巡後は見直しが進んでいる。午後には携帯電話契約純増数が発表され、同社が20カ月連続で首位になったことも支援材料となったようだ。<1978>アタカ大機 582円 前日比+31円(+5.63%)連騰。放射性セシウムの分離除去にかかる新技術を開発しており、東京電力<9501>の福島第一原発の汚染水漏洩問題、除染関連の一角としてテーマ人気が続いている。政府の国費投入など除染強化なども期待されており、値動きの軽さから買いが買いを呼ぶ展開となっているようだ。◇…

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