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直近の決算発表予定

2012年9月10日月曜日

証券ディーラー「プロの視点」(9/10)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■

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先週末発表の重要指標・米雇用統計を確認、米国市場では強弱相対する格好と
なり、週末発表の中国指標も振るわず、利益確定売りと押し目買いが交錯する
展開となった本日の株式相場ですが、まだ目先にも重要イベントを控えるなか
では、全体観を傾けにくく、物色は値動きの軽い銘柄が選好されています。


日経平均株価は小幅反落。
利益確定売りと押し目買いが交錯するもみあいに終
始し、日中値幅は36円に限られました。
ただ、水準としては、前営業日に乗り
直した5日移動平均線(8775.38円)、75日移動平均線(8777.44円)をキープ
しています。


さて、前営業日配信版では「まだイベント警戒続く 相場の強弱両面で狙える
物色対象が優位!」と題していました。


追加緩和実施に対する判断材料ともなっていた先週末発表の重要指標・米雇用
統計では、その前営業日のADP雇用統計、新規失業保険申請件数の雇用指標
で米国での雇用情勢の改善を確認していただけに、予想下ブレには意外感があ
ったものの、むしろ今週火曜日から水曜日に開かれる連邦公開市場委員会(F
OMC)の追加緩和実施の期待感が高まり、米国市場を支える動きに。


ただ、統計内容に対する失望、緩和効果を先取りしたドル安・円高基調となっ
た為替相場の反応から、底堅さを見せた米国市場との結果で強弱揃う格好とな
りましたが、東京市場は利益確定売りと押し目買いが交錯する膠着相場となっ
ています。


前営業日にも「このまま来週も『重要イベント』から目が離せない状況が続く
のではないでしょうか」としていましたが、やはり今週の焦点は木曜日の米国
で確認される連邦公開市場委員会(FOMC)の金融緩和発動の有無となりそ
う。


金融政策実施については、今回の米雇用統計の予想下ブレで発動期待が高まっ
ていますが、2年前にもジャクソンホールでの講演確認からFOMCで見送ら
れた経緯があるだけに、過度の期待感も高まり難い状況。
実際の政策結果を見
極めるまでは、思惑が交錯するのではないでしょうか。


また、国内でも金曜日のメジャーSQ算出、そして来週の月曜日が「敬老の日」
の祝日休場で週末三連休となるため、ポジションを傾けにくい局面が続きます。

このまま重要イベント警戒の流れがしばらく続くでしょう。


さて、投資戦略としても「地合いの変化に関係なく、需給妙味の強い投資対象」
を推していましたが、株価指数の方向感を欠いた本日も8月28日引け後に配信
した前回レポート「IPO投資の決定版! 将来性有望な【新規公開株!】」
の注目銘柄・ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>が目標
株価を達成するなど、前営業日の上伸から材料物色が押し上げています。


また、7月10日引け後に配信した「サマーラリーで上昇加速! 市場を牽引す
る【先導株!】」の注目銘柄で、連日会員情報で推奨していたエイチーム<366
2>も会員情報と同時に目標株価を達成。
返金条件をクリアしましたが、需給妙
味に優れるネット関連、上場来高値更新期待の買いが押し上げ要因となりまし
た。


やはりまだまだ先行きの見通し難い全体相場が続くなかでは、短期視点で狙え
る需給妙味の強い投資対象が狙い目となります。
金融緩和発動時にも過剰流動
性相場の期待が恩恵となり、本日や直近の難地合いのなかでも短期資金を集め
やすく、相場の強弱両面で活躍。
今後はよりハイリターンが見込める投資対象
を選好する流れとなりそうで、通常の相場環境では手掛けにくい印象のある仕
手系色の強い銘柄や低位、バイオ関連などが有力対象となるのではないでしょ
うか。


この「仕手系・低位・バイオ関連」の戦略方針については、明日販売締め切り
の「厳選5銘柄付き市況分析レポート」で銘柄アプローチをまとめていますの
で、ぜひ確認してみてください。


■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■

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先週末の米国市場は堅調。
米雇用統計が市場予想を下回ったものの、早期の追
加金融緩和期待が高まり、相場を支えています。


米労働省が発表した8月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数が前月比9
万6000人増と市場予想の13万人増を下回る結果に。
前営業日に確認された8月
のADP雇用統計、先週の新規失業保険申請件数が市場予想を上回っていただ
けに、内容には意外感が強まりました。


ただ、雇用指標の予想下ブレがむしろ早期の追加金融緩和実施期待につながり、
翌週開催の連邦公開市場委員会(FOMC)での政策発動を先回りした買いが
相場を支えています。


ダウ平均株価は、前営業日比14.64ドル高の13,306.64ドル。
ナスダック総合指
数は0.61ポイント高の3,136.42ポイントで取引を終えました。


為替相場では、予想を下回った米雇用統計を受けて追加緩和効果による米ドル
安、円高の流れが強まったほか、週末発表の中国経済指標の不振も伝わったこ
とから、週明けも円高志向を強める格好。
東京時間早朝では、1ドル78円台前
半、1ユーロ100円台前半の水準で取引されています。


東京株式市場では、米国市場のイベント消化も為替相場での円高推移でひとま
ず利益確定売りを誘う流れ。
日経平均株価は8853円の反落スタートに。


寄り付き後は、押し目買いで日経平均株価は立ち上がりの小幅安水準をキープ。

中国市場が無難な立ち上がりとなり、前場後半では押し目買いが勝る場面があ
ったものの、上値志向は高まらず、小幅安水準でのもみあいが続きました。


後場も時間外米指数先物下落とともに戻り売り圧力が主導、日経平均株価は前
場と同水準の安値圏でのもみあいに終始。
日中値幅は36円に限られています。


日経平均株価終値は、2.28円安の8,869.37円。
東証1部の売買代金は概算で81
71億円。
東証1部の売買高は概算で14億5352万株。
値上がり銘柄は995(59%)
に対し値下がりは514(30%)、変わらずは167(9%)となりました。


■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■

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指数もみあいで中核銘柄ではトヨタ<7203>、ソニー<6758>、東芝<6502>らが買
われた半面、キヤノン<7751>、ホンダ<7267>、パナソニック<6752>らが安く、
高安まちまちに。
日経平均構成比率上位でもファナック<6954>、ソフトバンク
<9984>の上昇に対して、ファーストリテイリング<9983>、TDK<6762>が下落
するなど、銘柄間で明暗が分かれています。


ただ、米国での早期金融緩和期待の高まりでメガバンクの三菱UFJFG<830
6>、三井住友FG<8316>、証券の野村ホールディングス<8604>ら金融関連がし
っかり。
非鉄の住友鉱山<5713>、建機のコマツ<6301>、総合商社の三井物産<8
031>、三菱商事<8058>ら市況関連も物色されました。


売買代金上位では、思惑売買や値動きに着目した物色を集めるシャープ<6753>
が最上位に。
見切り売りの続くJT<2914>、関西電力<9503>の下げが目立った
半面、ネット関連のグリー<3632>、ディー・エヌ・エー<2432>らは短期資金を
集めて好調に推移しています。


セクターでは、金融緩和期待で物色された証券、非鉄のほか、全日本空輸<920
2>の空運業が業種別株価指数騰落の値上がり上位に。


JXホールディングス<5020>の石油製品、新日本製鐵<5401>、JFEホールデ
ィングス<5411>の鉄鋼、王子製紙<3861>、日本製紙<3893>の紙パルプら素材系
業種が続きました。


一方、JT<2914>の苦戦で食料品が値下がり最上位に。
日本郵船<9101>、川崎
汽船<9107>の海運、旭硝子<5201>、東海カーボン<5301>のガラス土石、ニコン
<7731>、トプコン<7732>の精密機械も軟調に推移しています。


テーマ性では、日経平均株価の定期入れ替えで新規採用のトクヤマ<4043>が買
い先行も失速。
すでに有力候補として見られていたこともあり、利益確定売り
を誘う格好に。
除外が予想されていた三菱製紙<3864>が継続採用で買い直され
たほか、新規採用候補と見られていた三菱ガス化学<4182>、日東電工<6988>に
は失望売りが出ました。


新興市場では、東証1部ネット関連の活躍でサイバーエージェント<4751>、エ
イチーム<3662>、クルーズ<2138>などソーシャルゲーム関連が好調。
値動きの
軽いUBIC<2158>、スカイマーク<9204>、エニグモ<3665>、エイチアンドエ
フ<6163>、低位のfonfun<2323>、倉元製作所<5216>なども物色されてい
ます。


■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■

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<6753>シャープ 202円 前日比−4円(−1.94%)

もみあい。
週末に新規材料が伝わらず、方向感を欠くなか、株価指数も同様に
もみあいが続いており、思惑売買による連日の大商いからディーリング資金を
集めたようだ。
本日も全市場の売買代金上位に進出、目先に重要イベントが控
えるなか、投資家の短期志向の高まりを感じさせる。

<2432>ディー・エヌ・エー 2,459円 前日比+79円(+3.32%)

続伸。
直近で伝わった目標株価引き上げが継続視されているほか、神経質な外
部要因を嫌った投資資金が値動きの軽い内需系銘柄の同社株にも向かっている。

同業のグリー<3632>なども高く、新興市場のサイバーエージェント<4751>、エ
イチーム<3662>、クルーズ<2138>などソーシャルゲーム関連が賑わった。

<5713>住友鉱山 890円 前日比+50円(+5.95%)

連騰。
雇用指標確認で米国での早期追加金融緩和の期待が高まっているほか、
中国でも景気刺激策発動期待が高まっており、金など商品相場の関係性が深い
非鉄金属が活況を呈している。
業種別株価指数騰落でも非鉄が値上がり上位に
進出した。

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