為替ニュース

直近の決算発表予定

2013年2月6日水曜日

証券ディーラー「プロの視点」(2/6)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■外部要因軟化で売り込まれた前営業日から一転、日銀総裁の交代が早まる見通しとなり、さらなる金融緩和期待から円安基調へ。
これを好感し一気に買い直される展開となった本日の株式相場ですが、全面高商状もトヨタ<7203>の活躍に見られるように売買代金上位でも好決算銘柄の物色が確認されており、全体観と個別観が入り交じる状況となっています。

日経平均株価は大幅反発。
立ち上がりから前営業日の下落分を埋めると、円安推移とともに節目11300円、11400円を奪回しながら、上値追いを強めました。
上げ幅は400円を超え、大台11500円に迫る場面もあるなど、買い気が強まっています。

ユーロ円が4日取引時間帯から2円超の下落となっていた前営業日から、本日では3円の上昇と急激な外部要因改善を受けて、前営業日に換金売りを招いた投資家心理は再び強気に転換してきました。

前営業日に今年最高水準を記録したボリュームから「市場参加者の物色意欲はまだ衰えていないのではないでしょうか」とも指摘していましたが、前営業日の調整時にも確認されていた旺盛な物色意欲は、外部要因好転の追い風を受けて株価指数を大きく押し上げています。

ただ、今週は金曜日にオプションSQ算出を控えており、行使価格となる日経平均株価11,500円直前で足踏みする格好。
明日も同レベルでの攻防が引き続き意識されるほか、来週月曜日は「建国記念の日」の祝日休場となり、週末三連休となることもあって、今週中は株価指数の水準を探る意識が高まるかもしれません。

一方、売買代金上位では前営業日に増額修正を発表した決算銘柄のトヨタ<7203>、そして場中開示の三菱重工業<7011>などの人気化で見られるように、個別視点では決算内容を手掛かりとした決算ディーリングも賑わう格好。
前営業日の難地合い、そして本日の好地合いと、地合いを問わずに決算絡みの材料株ディーリングは続いています。

そこで、前営業日配信版でも「地合いを問わずに狙える決算ディーリングは今の相場で有効」と記していました。

開示情報を確認したあと、着実に物色の見込まれる銘柄を対象とする「決算ディーリング」は、地合いを問わずに狙えるメリットもあり、決算開示が続く限りは有効な投資戦略となります。

会員情報では、2月1日のインターネット会員A情報で買い推奨していた日本光電工業<6849>が目標株価を達成。
前営業日引け後の決算を好感して切り返してきましたが、立ち上がりには決算売りに押される場面もありました。

やはり決算内容を瞬時に読み解く決算ディーリングは、発表前からの業績把握に加えてトレードテクニックも問われることから、投資家によって向き不向きがあるほか、500社以上の決算開示が予想される金曜日をピークに、来週半ばには決算発表も一巡。
週明けで一巡する「決算シーズン後」は自動的に投資対象の切り替えを余儀なくされます。

そこで前営業日にも「決算ディーリングから『物色の継続性』につながるのポイントは評価余地となりそう。
決算開示内容と併せて、評価余地も見ておきたいところ」とも締めていましたが、決算シーズン後の業績の悪いものを売って、業績の良いものに乗り換える「選別物色」に移行することを見越して、今のうちに企業業績の分析を進めておきましょう。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は反発。
欧州時間帯で伝わった日銀総裁の早期交代での金融緩和期待や欧米企業の良好な決算内容を好感した買いが入っています。

欧州市場ではドイツのミュンヘン再保険や英石油会社BPなどの決算が予想を上回り、15カ国の主要株価指数が上昇。
また、欧州時間帯で伝わった白川日銀総裁の辞意表明でさらなる金融緩和期待も支援材料となりました。

米国では、デルの株式非公開化が決まり、買い材料視されたほか、S&P500種採用企業ですでに四半期決算を発表した291社のうち約74%で利益が予想を上回るなど、良好な企業決算を好感した買いが押し上げています。

ダウ平均株価は、前営業日比99.22ドル高の13,979.30ドル。
ナスダック総合指数は40.41ポイント高の3,171.58ポイントで取引を終えました。

為替相場では、欧州時間帯で伝わった白川日銀総裁の辞意表明でさらなる金融緩和期待が強まり、円安圧力が強まる格好。
東京時間帯早朝では、1ドル93円台半ば、1ユーロ127円台前半の円安水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場の反発、為替相場での円安推移を好感した買いが先行。
日経平均株価は11236円の反発スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が直近高値を上抜き、一気に新値追いを強めるなかで、為替相場で円買いも見られず、円安推移とともに上値を追う動きとなりました。

後場も日経平均株価が節目11400円を上抜くと買い優勢の流れに。
ただ、節目11500円は上抜けず、終盤では利益確定売りも出ています。

日経平均株価終値は、416.83円高の11,463.75円。
東証1部の売買代金は概算で2兆8191億円。
東証1部の売買高は概算で46億1684万株。
値上がり銘柄は1366(80%)に対し値下がりは238(14%)、変わらずは94(5%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■急激な円安推移による指数大幅反発でソニー<6758>、パナソニック<6752>、東芝<6502>ら国際優良株が上昇。
とくに決算人気も集まったトヨタ<7203>が大幅高し全市場の売買代金最上位となり、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>、マツダ<7261>、富士重工業<7270>ら輸送用機器の物色につながっています。

日銀総裁の早期交代によるさらなる金融緩和期待で三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクの物色を誘い、三菱地所<8802>の不動産、三菱商事<8058>の総合商社、コマツ<6301>の建機ら大型株も好調。
ファナック<6954>、ファーストリテイリング<9983>、ソフトバンク<9984>ら日経平均構成比率上位も買い進まれました。

売買代金上位では、場中開示の三菱重工業<7011>が後場一段高。
バンダイナムコ<7832>の決算人気でディー・エヌ・エー<2432>、グリー<3632>も買われたほか、出遅れの川崎汽船<9107>、ポジティブサプライズのイビデン<4062>の上げ幅も目立っています。

セクターでは、業種別株価指数騰落で全業種が上昇する全面高商状に。
なかでも所属全銘柄が上昇した海運が業種別株価指数騰落の値上がり最上位となりました。

トヨタ<7203>ほか自動車関連の活躍で輸送用機器、三菱倉庫<9301>、住友倉庫<9303>の倉庫運輸なども値上がり上位に続きました。

三菱重工業<7011>の属する機械、自動車関連との関係性の深いブリヂストン<5108>、住友ゴム<5110>のゴム製品、金融緩和期待が追い風となる三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産なども値上がりしています。

一方、前営業日に値上がり上位となっていた日本航空<9201>の属する空運の上げ幅は乏しく、内需系のセブンアイ<3382>、イオン<8267>などの買いも限られました。

個別では、決算の三井造船<7003>、シスメックス<6869>、増額の協和エクシオ<1951>、東洋製罐<5901>、テレビ朝日<9409>、自社株買いの花王<4452>などが材料物色を集めています。

新興市場では、東証1部主力株への資金シフトでサイバーエージェント<4751>、楽天<4755>の中核銘柄、IPOのユーグレナ<2931>、前営業日に買われたバイオのジーエヌアイ<2160>、UMNファーマ<4585>は振るわず。
ナノキャリア<4571>、タカラバイオ<4974>、クルーズ<2138>などに物色が偏りました。

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