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2013年2月6日水曜日

<東証>リーマン後の最高値 円相場は急落94円台

6日の東京金融市場では、前日の白川方明日銀総裁の前倒し辞任表明などを材料に金融緩和拡大期待が広がり、円安・株高が加速した。
東京外国為替市場の円相場は一時、10年4月下旬以来約2年9カ月ぶりの円安・ドル高水準となる1ドル=94円台に急落した。
東京株式市場の日経平均株価は急騰し、終値は前日比416円83銭高の1万1463円75銭と、リーマン・ショック後の高値(10年4月5日、1万1339円30銭)を更新。
08年9月以来、約4年4カ月ぶりの高値水準を記録した。

6日の東京外為市場では、白川総裁が任期より約3週間前倒しして辞任すると表明したことで、安倍政権が求める大胆な金融緩和が早期に実行されるとの思惑が拡大。
円売り・ドル買いが加速した。
午後5時時点は前日比1円63銭円安・ドル高の1ドル=93円82~84銭。
ユーロは2円90銭円安・ユーロ高の1ユーロ=127円07~11銭。

一方、東京株式市場では、13年3月期の連結業績見通しを上方修正したトヨタ自動車の株価が前日より約6%上昇し約4年4カ月ぶりの高値となるなど、円安による業績回復が期待される自動車や電機などの輸出関連株を中心に買い注文が広がった。
また、証券や銀行、食品なども買われ、ほぼ全面高の展開となり、全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)も29・12ポイント高の968・82と大幅高で取引を終えた。

日銀の緩和拡大観測に加え、欧州債務危機の沈静化も重なり、投資家の間では従来、「安全資産」として買いためた円を売ってドルやユーロを買う動きが加速。
同時に投資マネーを債券などからリスク資産の株に振り向ける流れが強まっている。
みずほ証券の河上淳マーケットエコノミストは「リーマン・ショック後、世界的に広がった投資家のリスク回避の動きが反転している」と指摘。
「円は1ドル=100円台も視野に入り、株高も当面続く」(国内証券)との見方も出ている。
ただ、「今の円安の進み方はバブルに近い過熱感がある」(三菱東京UFJ銀行の井野鉄兵アナリスト)との警戒感もある。
【竹地広憲】

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