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2013年3月1日金曜日

証券ディーラー「プロの視点」(3/1)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■今週は為替相場を中心とする外部要因の変化に揺れていた株式相場ですが、本日では米国市場での終盤急落で安く始まったものの、金融緩和期待を背景に金融関連や不動産を中心に買い直される格好。
若干様相は変わってきていますが、一方の売買代金上位では地合いを問わずに狙えるディーリング対象の活躍は継続しています。

日経平均株価は続伸。
前述の通りに安く始まったものの、日中で切り返してきました。
メガバンクや大型不動産など時価総額上位の活躍でTOPIXは昨年来高値を更新してきたものの、自動車や日経平均株価構成比率上位の不振から、日経平均株価は25日高値を上抜けを果たしていません。

ただ、前営業日配信版でも「日経平均株価の反応としては節目意識の高さが見て取れます」とも記していましたが、朝方で5日移動平均線(11496.20円)や節目11500円に乗り直すと、プラス圏浮上から後場では節目11600円攻防が見られました。
高値更新目前で足踏みした格好ですが、基調としては上値志向の強い状況ではないでしょうか。

さて、前営業日配信版では「地合い好転も値動きの良い仕手系・低位・バイオの活躍目立つ!」と題していました。

当欄では外部要因の変化に揺れていた相場環境のなか、一貫して地合いに左右されにくく、需給妙味に優れる「仕手系・低位・バイオ関連」を中心に取り組むスタンスを紹介していたと思います。

株価指数が日中で切り返す動きとなり、基本線では中核銘柄の値動きを捉える戦略がポイントとなるところですが、前述通りに金融緩和期待を背景に金融関連や不動産を選好する流れに。
自動車や日経平均株価構成比率上位は振るわず、中核銘柄でも狙いを絞り難かったのではないでしょうか。

一方、当欄で挙げていた「仕手系・低位・バイオ関連」では、事前報道通りに人工多能性幹細胞(iPS細胞)の臨床研究開始が一般ニュースでも大きく報じられたこともあり、今週27日前引け後配信の電話会員情報で買い推奨していたテラ<2191>、同じく27日のインターネット会員A情報で買い推奨していたジーンテクノサイエンス<4584>が目標株価達成を果たすなど、本日もバイオ関連のテーマ人気が確認されました。

また、26日に販売を締め切り、配信を行った厳選5銘柄付き市況分析レポート「仕手系・低位・バイオ ハイリターン投資で【資産倍増】を目指せ!」の提供銘柄・エリアリンク<8914>が低位妙味の強い不動産業の一角としてディーリング資金を集めて目標株価を達成。
レポート銘柄は配信から実質3営業日で3銘柄目の目標株価達成となるなど、これら値動きの大きい「仕手系・低位・バイオ」を手掛けて利益を上げられた方も多かったのではないでしょうか。

来週も週明け4日に日銀新総裁人事で黒田氏に対する衆院初診聴取が行われる見通し。
週半ばも日銀金融政策決定会合にECB理事会の金融政策イベント、そして金曜日にはメジャーSQに米雇用統計と重要イベントが控えるだけに、まだまだ外部要因は落ち着きを欠く格好か。
このまま地合いに左右されにくく、需給妙味に優れる銘柄群を手掛けるスタンスが軸となりそうです。

もちろん、相場のアップサイドリスクに備える意識も持ち合わせておきたいところ。
日経平均株価の高値攻防や各イベントを確認していきましょう。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は反落。
強弱揃った経済指標から売買が交錯し、取引終了前に歳出削減代替案の採決動議を上院が否決したことが伝わり、見切り売りが出ています。

米商務省が発表した第4四半期の実質GDP改定値は前期比0.1%増となり、速報値の0.1%減から上方修正されたものの、市場予想の0.5%増を下回る結果に。
一方で、先週の新規失業保険申請件数は前の週に比べ2万2000件減の34万4000件となり、市場予想の36万件を下回るなど、良好な雇用環境が確認されたものの、まちまちの内容の経済指標から売買は交錯しました。

取引終了前に米民主・共和党がそれぞれ提出した歳出削減代替案の採決動議を上院が否決したことが伝わり、見切り売りが優勢となったまま取引終了を迎えています。

ダウ平均株価は、前営業日比20.88ドル安の14,054.49ドル。
ナスダック総合指数は2.07ポイント安の3,160.19ポイントで取引を終えました。

為替相場では、米国での歳出削減代替案採決動議に絡んでドルが買われる格好。
株安もドル売りにつながらず、東京時間帯早朝では、1ドル92円台半ば、1ユーロ121円台前半の水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場の下落を嫌気した売りや前営業日上昇からの利益確定売りが先行。
日経平均株価は11464円の反落スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が朝安後に11500円に乗り直すなど、ここ連日で見られている節目意識の高さも継続。
押し目買いを集めたほか、日銀新総裁人事で黒田氏が4日にも衆院初診聴取が行われる見通しとなり、金融緩和期待の高まりとともに買い気を強め、前引け前にはプラス圏に浮上しました。

後場では日経平均株価が上げ幅を拡大、TOPIXは昨年来高値を更新するなど、金融緩和期待とともに金融関連や不動産の物色が目立つ格好。
好地合いのなか売買代金上位でもディーリング対象が高水準の商いとなっており、短期資金循環も確認されています。

日経平均株価終値は、47.02円高の11,606.38円。
東証1部の売買代金は概算で1兆8284億円。
東証1部の売買高は概算で29億1217万株。
値上がり銘柄は990(58%)に対し値下がりは584(34%)、変わらずは126(7%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■金融緩和期待による指数続伸を受けて三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクが強く、証券の野村ホールディングス<8604>、関係性の深い三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産も賑わっており、株価指数を押し上げています。

国際優良株では自社ビル売却のソニー<6758>が活躍するもトヨタ<7203>、東芝<6502>らの反応は鈍く、ファーストリテイリング<9983>、ファナック<6954>ら日経平均株価構成比率上位も振るわず、日経平均株価に比してTOPIXの上昇が目立ちました。

売買代金上位では、需給妙味の強いガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が人気化。
バイオ関連のテーマ性でナノキャリア<4571>などの短期売買も見られましたが、東京建物<8804>、野村不動産<3231>の不動産、低位金融のアイフル<8515>、オリコ<8585>らのディーリング資金循環が見られています。

セクターでは、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産が業種別株価指数騰落の値上がり最上位に。
関係性の深い三菱倉庫<9301>、三井倉庫<9302>の倉庫運輸も続きました。

金融関連の野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>の証券、オリックス<8591>のその他金融業も好調。
王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3893>の紙パルプ、JR東日本<9020>、JR西日本<9021>の陸運など、内需系で土地保有企業の活躍も見られています。

一方、JXホールディングス<5020>、出光興産<5019>の石油製品、ブリヂストン<5108>、住友ゴム工業<5110>のゴム製品、国際石油開発帝石<1605>の鉱業など、素材系業種が売られました。

個別では、原発再稼働期待の東京電力<9501>、自社株買いの東京ガス<9531>、格上げのテレビ朝日<9409>。
目標株価引き上げのTBSホールディングス<9401>、スルガ銀行<8358>、好業績観測のテイクアンドギヴ・ニーズ<4331>などが材料物色を集めています。

新興市場では、全市場の売買代金上位にも進出したナノキャリア<4571>が反発し、バイオ関連ではタカラバイオ<4974>、メディネット<2370>、カイオム・バイオサイエンス<4583>、メドレックス<4586>、ジーエヌアイグループ<2160>、そーせい<4565>、免疫生物研究所<4570>、テラ<2191>、ジーンテクノサイエンス<4584>、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>、セルシード<7776>らが一斉高となりました。

また、軽量級のガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>もストップ高となり、日本ファルコム<3723>、クルーズ<2138>のゲーム関連、不動産のエリアリンク<8914>、レーサム<8890>、サムティ<3244>などもディーリング資金循環が確認されています。

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