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2013年3月21日木曜日

証券ディーラー「プロの視点」(3/21)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■東京市場休場中の外部要因進展で買い優勢の展開となった本日の株式相場ですが、キプロス問題が冷や水となった週明けの過剰反応も記憶に新しく、買い一巡後は指数値固め、ディーリング物色も強まる格好に。
物色意欲は高い状況ながら、新たな投資テーマを探る意識も見て取れます。

日経平均株価は続伸。
前述の通りに節目12600円台での推移となりました。
ただ、日中値幅は64円にとどまり、12000円台と高めの水準としては小幅なものにとどまっています。

さて、祝日休場前の前営業日配信版では「来期の業績変化を軸にひとまず銘柄選定を」と題していました。

「明日の祝日休場も米国市場ではFOMCの金融政策イベントが控え、来週には3月期末権利落ちの売り圧力も考慮されることから、慌てて買い急ぐことなく、今は銘柄選定の時と位置付けましょう」と記していたように、米国金融政策イベント、キプロス問題など外部要因進展で中核銘柄に見直しが広がりましたが、前述したように指数値固めからは低位金融のディーリングなどに資金が向かっています。

後述しているように、オリコ<8585>、アイフル<8515>ら低位金融の活躍は、欧州債務問題後退や米国での早期の緩和終了観測後退に加え、このあと18時から行われる日銀正副総裁会見での追加金融緩和期待が背景。
低位金融関連の賑わいはやや近視眼的なテーマと言えるのではないでしょうか。

当欄では「祝日休場明け以降は期末接近で次期業績予想を先回りする動きも強まってくるかもしれません。
四季報新刊で確認された次期の業績変化や調査機関の評価是正なども買い材料視されてくるのではないでしょうか」との見方を示していましたが、前営業日で目標株価達成を紹介していたワコム<6727>、松田産業<7456>、太陽誘電<6976>ら3銘柄は揃って昨年来高値を更新しています。

さらに会員情報では、前営業日3月19日のインターネット会員A情報で買い推奨していた日本ERI<2419>がわずか1営業日で目標株価を達成するなど、最高業績更新企業で来期の成長性が期待される銘柄には資金流入が確認されました。

来週に控える3月期末権利落ちの売り圧力が残るなか、実質新年度相場入りとなる「権利落ち」後を見据えた展開に移行しつつある状況でしょう。
今はまだ買い急がずに銘柄選定を丹念に行なっていきたいところです。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は上昇。
FOMC声明で引き続き債券購入プログラムを継続していくことを伝え、買い優勢で推移しています。

米連邦公開市場委員会(FOMC)にて会合後に発表した声明では、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を0%から0.25%のレンジで据え置くことを決定し、引き続き券購入プログラムを継続していくことを伝え、早期の緩和終了観測が後退したことが買い材料視されました。

また、欧州債務問題再燃につながっていたキプロスが救済をめぐって再交渉できるとの観測や欧州中央銀行(ECB)が来週までキプロスの銀行を支えるとの観測も伝わり、欧州市場の見直しにつながるなど、米国市場の支援材料ともなっています。

ダウ平均株価は、前営業日比55.91ドル高の14,511.73ドル。
ナスダック総合指数は25.09ポイント高の3,254.19ポイントで取引を終えました。

東京市場休場前となる18日終値の価格水準と比べると、ダウ平均は14,452.06ドル→14,511.73ドル(59.67ドル上昇)。
ナスダック総合指数は3,237.59ポイント→3,254.19ポイント(16.60ポイント上昇)となっています。

為替相場では、欧州債務問題の進展期待や米国でのリスク選好の流れが続き、円が売られる展開。
東京時間帯早朝では、1ドル96円台前半、1ユーロ124円台前半の円安水準で取引されています。

東京株式市場では、東京市場休場期間中の米国市場上昇、為替相場の円安推移を好感した買いが先行。
日経平均株価は12592円の続伸スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が節目12600円台に乗せ、為替相場で若干の円買いが見られているものの、指数の新値追いで買い気の強まる格好。
高値もみあいで推移しました。

昼休みを挟んで外部要因に大きは変化はなく、手掛かりを欠くなかでも買い気は旺盛。
物色傾向は中核銘柄が賑わったあと、ディーリング妙味の強い銘柄が選好されており、日経平均株価は高値圏でのもみあいが続いています。

日経平均株価終値は、167.46円高の12,635.69円。
東証1部の売買代金は概算で2兆4395億円。
東証1部の売買高は概算で34億2171万株。
値上がり銘柄は1303(76%)に対し値下がりは324(18%)、変わらずは81(4%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■休場中の外部要因進展による指数続伸でソニー<6758>、トヨタ<7203>、キヤノン<7751>の国際優良株が順当に上昇。
欧州債務問題後退や日銀正副総裁会見を控えて三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンク、証券の野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>なども買い進まれています。

指数節目固めでファナック<6954>、ソフトバンク<9984>ら日経平均構成比率上位も好調。
外需関連に加え、セブン&アイ<3382>、JR東日本<9020>の大型内需関連も底堅く推移しました。

売買代金上位では、米国での早期の緩和終了観測後退、日銀正副総裁会見での緩和期待から、低位金融のオリコ<8585>が活況高。
同じく低位金融のアイフル<8515>、新興軽量級のガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>などにディーリング資金集中が見られています。

セクターでは、帝人<3401>、東レ<3402>の繊維製品、野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>の証券、オリコ<8585>、アイフル<8515>のその他金融が業種別株価指数騰落の値上がり上位となりました。

内需系の東京電力<9501>、関西電力<9503>の電気ガス、ソフトバンク<9984>、KDDI<9433>の情報通信や素材系の旭硝子<5201>、日本板硝子<5202>、JXホールディングス<5020>、出光興産<5019>も続いています。

一方、三菱地所<8802>、三井不動産<8801>の不動産、川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>、商船三井<9104>の海運、新日鐵住金<5401>の鉄鋼などが利益確定売りで下落しました。

個別では、自社株消却のヤフー<4689>、増額のアンリツ<6754>、目標株価引き上げのシオノギ<4507>、好業績観測のスカイマーク<9204>などが材料物色を集めています。

新興市場では、全市場の売買代金上位にも進出したガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が活況高。
中核の楽天<4755>、デジタルガレージ<4819>、バイオ関連のアンジェスMG<4563>、トランスジェニック<2342>、カルナバイオサイエンス<4572>、スリー・ディー・マトリックス<7777>などが賑わいました。

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