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直近の決算発表予定

2013年5月17日金曜日

証券ディーラー「プロの視点」(5/17)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■米国株反落を受けて売り先行の立ち上がりとなるも、節目意識の高い株価指数に加え、外部要因の落ち着き、本日安倍首相が発表する成長戦略「第二弾」への期待感もあり、後場から買い優勢に転じた本日の株式相場ですが、前営業日の引けでも大台キープを果たしたように、市場参加者の物色意欲の高さが改めて確認できたのではないでしょうか。

日経平均株価は反発。
前場では前営業日にも見られた節目14900円攻防から大台15000円に乗り直し、後場ではプラス圏浮上から年初来高値での攻防が見られました。
5日移動平均線(14962.40円)を下支えにローソク足は陽線転換を果たしています。

利益確定売りで指数反落を余儀なくされた前営業日の展開にも、当欄では「指数の大台キープには押し目買い意欲を感じさせます」とも指摘していましたが、前営業日の段階で市場参加者の高い物色意欲を認識していれば、本日の指数反発の流れにも上手く乗れた方が多かったのではないでしょうか。

ただ、中核銘柄の反応は鈍く、本日安倍首相が発表する成長戦略「第二弾」への期待感からの政策テーマ物色が盛り上がりを見せ、そして明暗分かれたディーリング対象での選別物色も目立ちました。

そこで前営業日配信版では「物色の鍵は企業実態 銘柄タイプを問わずに決算確認を!」と題していたと思います。

当欄では、企業業績の取捨選択が可能となる決算シーズン後は「選別物色」が進むとの見方を示していました。
中核銘柄では保守的見通しな輸送用機器、機械、電気機器などが堅調な値動きを見せ、決算売りの続く銀行業などはさえない動きとなるなど、企業実態に即した選別物色が進んでいます。

また、ディーリング対象でも決算再評価が進む格好。
会員情報でも前営業日のインターネット会員A情報で買い推奨していたオークファン<3674>がわずか1営業日で目標株価を達成するなど、値動きの良い銘柄のなかでも好業績銘柄が選好されており、短期視点でも実態面の分析は欠かせません。

引き続き、これまで開示された企業業績を見直しながら、資金シフトの対象となる「業績のより良い銘柄」を見極めていくスタンスに変更はありません。
本日では「政策関連のテーマ人気も確認されていますが、事前の観測報道を参考にした先回りの動きでもあり、週明けには出尽くしを伴う可能性もあります。
いずれにせよテーマ人気銘柄のなかでも実態面での選別が進んでいくのではないでしょうか。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は反落。
軟調な経済指標や金融当局関係者が金融緩和の縮小観測を示したことが売り材料視されています。

この日発表された経済指標では、先週の新規失業保険申請件数は前の週に比べ3万2000件増の36万件となり、市場予想の33万件よりも悪い内容に。
また、4月の住宅着工件数も85万3000戸と、市場予想の97万戸を下回っており、軟調な経済指標が揃いました。

さらにサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁が金融緩和の縮小観測を示したことも相場を下押し。
売り優勢の展開となっています。

ダウ平均株価は、前営業日比42.47ドル安の15,233.22ドル。
ナスダック総合指数は6.37ポイント安の3,465.24ポイントで取引を終えました。

為替相場では、軟調な米経済指標がドル売り材料となるも金融緩和の縮小観測がドル買いを誘うなど思惑が交錯。
東京時間帯早朝では、1ドル102円台前半、1ユーロ131円台半ばの水準で取引されています。

東京株式市場では、為替相場に大きな変化のないなか、米国市場下落が素直に嫌気される展開。
日経平均株価は14926円の続落スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が下値を目指したものの、前営業日にも節目14900円攻防が見られたように、本日でも安値14902円で抵抗が見られるなど、押し目買い意欲の高さが確認された格好。
前場後半では大台15000円に乗り直しました。

昼休みを挟んで外部要因の落ち着き、本日安倍首相が発表する成長戦略「第二弾」への期待感もあり、後場からも買い気が強まる展開。
日経平均株価はプラス圏に浮上、直近高値との攻防も見られています。

日経平均株価終値は、100.88円高の15,138.12円。
東証1部の売買代金は概算で3兆4018億円。
東証1部の売買高は概算で44億519万株。
値上がり銘柄は1286(75%)に対し値下がりは380(22%)、変わらずは47(2%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数反発でトヨタ<7203>、東芝<6502>の国際優良株が切り返し、前営業日に売られたみずほFG<8411>、野村ホールディングス<8604>は金融関連も反発するなど、中核銘柄は堅調に推移しています。

ただ、全市場の売買代金上位には前営業日に続いて東京電力<9501>が進出。
値動きの良いマツダ<7261>、新興軽量級のコロプラ<3668>なども賑わうなど、ディーリング対象も活躍しました。

また、今日にも講演を行う安倍首相の成長戦略「第2弾」を受けて、リース関連のオリックス<8591>、金利注視発言でケネディクス<4321>、住友不動産<8830>が買われたほか、農業政策関連の井関農機<6310>も買い進まれています。

セクターでは、芙蓉総合リース<8424>、三菱UFJリース<8593>などが属するその他金融業が業種別株価指数騰落の値上がり率最上位に進出。
三菱地所<8802>、三井不動産<8801>、住友不動産<8830>の不動産も続きました。

政策テーマで所属全銘柄が上昇した水産農林、建設投資関連の大成建設<1801>、清水建設<1803>の建設業、輸出入拡大期待で所属全銘柄が上昇した海運なども値上がり上位業種となっています。

一方、JT<2914>下落の食料品、決算売りの続く三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>の銀行、関西電力<9503>、四国電力<9507>の電気ガスなどが値下がり上位となりました。

個別では、決算銘柄のミズノ<8022>、格上げの日立<6501>、目標株価引き上げのゴールドクレスト<8871>、ロート製薬<4527>、日本新薬<4516>、ダイヘン<6622>らが材料物色を集めましたが、政策テーマ銘柄の活躍に隠れています。

新興市場では、全市場の売買代金上位にも進出したコロプラ<3668>の活躍が目立ち、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、クルーズ<2138>は軟調。
ユーグレナ<2931>、タカラバイオ<4974>、レーサム<8890>、オークファン<3674>なども賑わいました。

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