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2013年5月1日水曜日

証券ディーラー「プロの視点」(5/1)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■円高推移に指数の5日線割れ、今後控える海外イベントに連休の谷間の日程面でディーリング対象にも手仕舞い売りも出てくるなど、軟調展開となった本日の株式相場ですが、値動きの軽い銘柄と同じく短期売買の対象となる決算絡みの個別材料株は内容に沿って素直な反応が見られており、短期トレード対象には事欠かない状況が続いているのではないでしょうか。

日経平均株価は続落。
前営業日に攻防の見られた5日移動平均線(13862.77円)を割り込んできました。
ただ、日中安値は13782.00円と前営業日安値13778.75円を割り込まず、場中推移からは13800円攻防も見られています。

もう一方の株価指数でもあるTOPIXは反落。
日経平均株価と同じく5日移動平均線(1164.36ポイント)を割り込み、1160ポイントの節目攻防が確認されました。

ともに前営業日から下落し、上値を切り下げてきた両株価指数ですが、前営業日にも指摘したように、やはり連休の谷間で積極的な買い意欲は乏しい状況。
ただ、節目意識が見られたように金融当局のETF購入、各国中銀による金融緩和政策への期待感もあり、それほど大きく崩れる状況とはなっていません。

さて、前営業日配信版では「連休の谷間もイベント山積 材料性豊富で短期狙いが有効」と題していました。

今晩には政策声明のあるFOMC、ISM製造業景況指数に金曜日の米雇用統計を前にADP雇用統計の発表があり、目先に海外イベントが揃うことで「週末4連休へ備える動きも強まっていくのではないでしょうか」とも記していましたが、買い手控え、手仕舞い優位の地合いとして反映されています。

これを踏まえて、個別視点ではなるべく保有期間を短くする「短期ディーリング」の優位性を紹介。
「連休の谷間となる今週も開示情報を確認しながら、決算銘柄を対象とする短期売買を手掛けていきたいところ」と材料性に基いて売買対象を選ぶスタンスを推していました。

前営業日インターネット会員A情報で買い推奨したトクヤマ<4043>が始値282円から高値295円まで上昇、インターネット会員B情報で買い推奨した電源開発<9513>が始値2,932円から高値3,070円まで上昇するなど、ともに前営業日引け後に決算開示を行った両銘柄が寄り付きから4%超の上昇を記録。
これまでディーリング資金を惹きつけ、後場に手仕舞い売りに押された新興軽量級に比して値持ちの良さを見せており、引き続き開示情報など具体的な手掛かりのある材料株を物色対象としていきたいところ。

さて、明日の立ち上がりは、FOMC声明や経済指標発表を確認した今晩の米国市場、為替相場の反応が影響。
その後はまだまだ重要海外イベントの控える週末四連休に備える動きも見られていくのではないでしょうか。

先週に販売を締め切り、配信を行った厳選5銘柄付き市況分析レポート「GW前に仕掛ける【空売り戦略】2013」の提供銘柄では、5銘柄すべてが前営業日比で下落着地に。
大型連休後半に備えて、空売りレポートを読み返してみてもいいかもしれません。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は堅調。
各国中銀による金融緩和政策期待や経済指標を好感した買いが支援材料となっています。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の開催期間となり、明日の声明に向けて緩和策の継続を決定する見通しが強まったほか、木曜日開催の欧州中央銀行(ECB)理事会でも政策金利引き下げが観測されており、各国中銀による金融緩和政策期待が買い材料視されました。

また、4月のコンファレンス・ボード消費者信頼感指数は68.1ポイントとなり、前月の61.9ポイントから上昇したほか、市場予想の61ポイントを上回る好内容に。
2月のケース・シラー住宅価格指数も前年同月比9.3%上昇となり、9%上昇の市場予想を上回るなど、良好な経済指標を好感した買いが支えています。

ダウ平均株価は、前営業日比21.05ドル高の14,839.80ドル。
ナスダック総合指数は21.77ポイント高の3,328.79ポイントで取引を終えました。

為替相場では、緩和継続期待でドルが売られ、ユーロも対円で弱含む動き。
東京時間帯早朝では、1ドル97円台前半、1ユーロ128円台前半の円高水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場の堅調展開も為替相場での円高推移を嫌気した売りが先行。
日経平均株価は13837円の続落スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価の5日移動平均線割れで一旦は見切り売りを誘ったものの、前営業日安値や節目13800円台攻防をこなすと下げ渋る動きを見せました。

昼休みを挟んで円買いも散発しており、後場も指数安値もみあいが継続。
連休の谷間で買い意欲は乏しく、上方に控える5日移動平均線が上値の重しとなったほか、ディーリング対象の手仕舞い売りも投資家心理を冷やしています。

日経平均株価終値は、61.51円安の13,799.35円。
東証1部の売買代金は概算で2兆4181億円。
東証1部の売買高は概算で30億6774万株。
値上がり銘柄は688(40%)に対し値下がりは898(52%)、変わらずは124(7%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数の安値もみあいでトヨタ<7203>、キヤノン<7751>の国際優良株、三井住友FG<8316>、三菱UFJFG<8306>のメガバンクら中核銘柄が軟調。
前営業日に活躍した証券業の野村ホールディングス<8604>、SBIホールディングス<8473>なども利益確定売りに押されています。

代わって売買代金上位には値動きに着目したディーリング物色が目立つ格好。
マザーズ所属のタカラバイオ<4974>、ユーグレナ<2931>、ジャスダック所属のガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>が上位に進出しましたが、後場からは手仕舞い売りに押されました。

なかでも値持ちの良さを見せたのは、不動産関連のケネディクス<4321>、話題株のドワンゴ<3715>など東証1部所属銘柄。
増額人気のりそなホールディングス<8308>、決算銘柄の商船三井<9104>、富士フイルム<4901>など決算絡みの材料株に限られています。

セクターでは、日本製紙<3863>、王子ホールディングス<3861>の紙パルプ、サカタのタネ<1377>、マルハニチロ<1334>の水産農林が業種別株価指数騰落の値上がり上位に並びました。

商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の海運、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産、電源開発<9513>の電気ガスなども続いています。

一方、値下がり上位には、日本航空<9201>、ANA<9202>の空運、野村ホールディングス<8604>の証券業、コマツ<6301>、日立建機<6305>の機械株が入りました。

個別では、富士山の世界遺産登録見通しで富士急行<9010>、決算銘柄のワコム<6727>、テレビ朝日<9409>、増額のトクヤマ<4043>、場中開示の三菱電機<6503>が材料物色を集めています。

新興市場では、全市場の売買代金上位に入っていたガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、ユーグレナ<2931>、タカラバイオ<4974>らが手仕舞い売りに押される展開。
代わっていちごホールディングス<2337>、レーサム<8890>の不動産関連やIPOのオークファン<3674>、コロプラ<3668>などに資金シフトが見られました。
■■ 〜 本日の注目銘柄シューティング! 〜 ■■<4974>タカラバイオ 2,300円 前日比−10円(−0.43%)
乱高下。
先週よりiPS細胞の関連テーマ物色に加え、再生医療の実用化方針など、現政権の成長戦略としての活躍期待が高まっており、ディーリング資金を集めている。
同じくマザーズ所属で短期売買が膨らむユーグレナ<2931>、バイオ関連のジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>なども全市場の売買代金上位に進出したものの、後場では手仕舞い売りに押されるなど、激しい値動きとなった。

<8604>野村ホールディングス 773円 前日比−20円(−2.52%)
反落。
前営業日には決算評価や自社株買い実施を好感した買いを集めていたものの、利益確定売りに押されている。
ただ、各国中銀による金融緩和政策期待は根強く、下げ幅が限られているほか、増額人気のりそなホールディングス<8308>、不動産関連のケネディクス<4321>などが買い進まれており、関連銘柄の間で資金循環が確認されているようだ。

<3765>ガンホー・オンライン・エンターテイメント 805,000円 前日比−117,000円(−12.69%)
急反落。
直近で活発な短期売買が膨らんでいたものの、連休の谷間で持ち越しを嫌った手仕舞い売りに押されているようだ。
代わって週末のイベントが盛況だったコンテンツ関連のドワンゴ<3715>など他の話題株が上げ足を伸ばしてきたことから、好調銘柄への資金シフトも見られているようだ。

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