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直近の決算発表予定

2012年12月1日土曜日

証券ディーラー「プロの視点」(12/1)

■ 〜 不透明感強まる外部要因が循環物色を加速させる 〜 ■ 11月16日に解散・総選挙が発表されて以降、株式市場は急騰し、日経平均は約2週間で9%の上昇。
7カ月ぶりの高値を更新する動きとなっています。

一方、米国では減税法案の失効と歳出削減が同時に起こる「財政の崖」の解決に向けて与野党の協議が続いていますが、出口は見えず米国株式市場は要人発言に一喜一憂する方向感のない展開が続いています。

日経平均も今週1週間はほぼ横ばい。
円安基調が継続していることから堅調ではあるものの、直近の大幅上昇に加えて、節目の9500円が目前に迫っていることから、戻り売りや利益確定売りが出やすい状態となりました。

また、政治に目を向けると、民主党と自民党に対抗する「第三極」の動きが活発化しており、これまで予想されていた自民党が勝利し、大胆な金融緩和が実施される、というシナリオ以外の道も聞かれるようになっています。

このように、足元では外部要因も含めて株式市場にはやや方向感が見えにくくなってきており、堅調な動きが継続したとしても、今後は個別銘柄の循環物色が進んでいくことになりそうです。
■ 〜 解散以降の株式市場を規模別・業種別に振り返る 〜 ■では、直近の株式市場を振り返ってみましょう。
野田首相の解散発言があった11月14日を起点として、東証1部規模別株価指数の上昇率をみてみますと、大型株指数が8.8%高、中型株指数が7.2%高、小型株指数が4.5%高となっています。

※11月14日〜11月30日までの規模別株価指数http://www.kabutomato.jp/lp/images/121130/tosho.html
つまり、直近の株式市場は大型株を中心に上昇していたということです。
特に新政権による追加金融緩和の促進が期待されたことから金融株が上昇したほか、為替市場で急速に円安が進んだことで、輸出関連株の上昇が目立ちました。

次に、大型株指数とマザーズ指数を比べてみると、大型株が8.8%の上昇だったのに対して、マザーズ指数の上昇はわずか3.4%の上昇にとどまっています。

※11月14日〜11月30日までの大型株指数とマザーズ指数http://www.kabutomato.jp/lp/images/121130/toshoOogata-mothers.html
このことからも大型株が上昇した一方で、新興市場の銘柄は出遅れていたということが分かります。

では、今週1週間に限定してみるとどうでしょうか。

※11月26日〜11月30日までの大型株指数とマザーズ指数http://www.kabutomato.jp/lp/images/121130/toshoOogata-mothers_weekly.html
これを見ると、直近1週間に限ればマザーズ指数の高パフォーマンスが目立ちます。
日経平均株価が急騰して節目の9500円に迫り、政局や米国経済には不透明感が増してきたところで、投資資金が新興市場の銘柄に向かったということでしょう。

このように、中心となる市場・業種が買われた後に、出遅れたその他の銘柄が買われていく動きが「循環物色」です。
上昇した銘柄に利益確定売りが出て、その資金が、まだ上昇していない銘柄に向かっていくということです。

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