為替ニュース

直近の決算発表予定

2013年2月12日火曜日

証券ディーラー「プロの視点」(2/12)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■休場期間中に伝わった国内外の円安容認の要人発言を受けて円安推移で折り返し、買い優勢の展開となった週末三連休明けの株式相場ですが、昼休みに伝わった北朝鮮による核実験観測もそれほど売り材料視されず、買い戻しの動きや内需系銘柄の見直しが主導。
株価指数も上値追いには向かわず、ひとまずは円安に振れた為替相場の推移を見極めようとする向きが強いのではないでしょうか。

日経平均株価は急反発。
場中では11400円を挟んだ値動きとなりました。
5日移動平均線(11278.00円)に乗り直すも6日高値11498.42円の高値奪回には至らず、高値もみあいに終始しています。

前営業日の指数続落に対しても「5日から6日の急騰で形成した窓埋め」を指摘。
さらに高水準を保ったボリューム面から「指数下落も利益確定売りや外部要因の軟化、日程面の影響が主体で、市場参加者の物色意欲自体は衰えていないのではないでしょうか」とも記していましたが、もともと売り材料視された外部要因の好転を追い風に買い戻されてきました。

ただ、前述したように円安推移の追い風が吹くも日経平均株価の高値トライには至らず、日中ももみあいに推移するなか、ひとまずは値固め意識、そして海外時間帯での為替相場の反応を見極める局面でしょうか。
高水準のボリュームが続く限りはこのまま買い目線で臨みたいところです。

一方、前営業日に決算発表日のピークを迎えて、同業の決算などを確認して決算確認後の反応をすでに織り込んでいた銘柄も多く、決算銘柄の存在感は低下してきていますが、好業績観測から決算確認、そして上値追いに向かっている金融関連などは資金シフトの対象となってきました。

そこで前営業日配信版でも「決算開示もピークアウト 業績分析で評価余地を見抜け!」と題していたと思います。

当欄で指摘しているように、決算一巡後までは企業業績の分析に充てつつ、業績開示の出揃った今週半ばからは、業績の悪いものを売って、業績の良いものに乗り換える「選別物色」に備えたスタンスを推していました。

しかしながら、昨年末からの相場浮上で、すでに多くの銘柄が株価水準を切り上げてきています。
ここからさらに株価上昇を見込むためには、今後選別物色の相場環境下で資金流入の期待される今回の決算シーズンで好業績を示した銘柄のうち、さらに「評価余地」がポイントとなってくるのではないでしょうか。

そこで、現在販売中の「厳選5銘柄付き市況分析レポート」のテーマは選別物色のなかで有力対象となる「評価余地の大きい銘柄」を採用。
市況分析に基づく銘柄選別のポイント、心構えや銘柄アプローチをまとめていますので、ぜひ確認してみてください。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は軟調。
新規材料のないなか、直近の相場上昇からの利益確定売りが優勢となっています。

ゴールドマン・サックス・グループのアナリストチームが顧客向けレポートで世界の株式に対する3カ月投資判断を「オーバーウエート」から「ニュートラル」に引き下げるなど、相場上昇を受けての利益確定売りが広がりました。

ただ、ダウ構成銘柄では、値下がりが16、値上がりが13、変わらずが1と拮抗。
変動率も1%前後に留まっています。

ダウ平均株価は、前営業日比21.73ドル安の13,971.24ドル。
ナスダック総合指数は1.87ポイント安の3,192.00ポイントで取引を終えました。

東京市場休場前となる7日終値の価格水準と比べると、ダウ平均は13,944.05ドル→13,971.24ドル(27.19ドル上昇)。
ナスダック総合指数は3,165.13ポイント→3,192.00ポイント(26.87ポイント上昇)となっています。

為替相場では、休場期間中に伝わった国内外の円安容認の要人発言を受けて円安が加速。
東京時間帯早朝では、1ドル94円台前半、1ユーロ126円台前半の円安水準で取引されました。

東京株式市場では、東京市場休場期間中の米国市場の上昇、為替相場での円安推移を好感した買いが先行。
日経平均株価は11346円の反発スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が11400円台に乗り直すなど、ここ連日で調整していた株式相場に見直し買いが流入。
再び上値を窺う流れとなりました。

昼休みに伝わった北朝鮮による核実験観測も為替相場に大きな変化はなく、前場で高値推移の続いていた日経平均株価は後場でも値を保つ動きに。
内需系物色が指数を下支えしています。

日経平均株価終値は、215.96円高の11,369.12円。
東証1部の売買代金は概算で2兆4234億円。
東証1部の売買高は概算で41億1917万株。
値上がり銘柄は840(49%)に対し値下がりは732(43%)、変わらずは125(7%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■円安推移による指数反発を受けて、トヨタ<7203>、ホンダ<7267>、ソニー<6758>ら国際優良株が好調。
日経平均株価構成比率上位のソフトバンク<9984>、ファナック<6954>、ファーストリテイリング<9983>もしっかりで、株価指数を支えています。

また、金融緩和期待で三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>、みずほFG<8411>らメガバンクの物色も継続。
証券業の野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>や不動産の三井不動産<8801>なども好調に推移しました。

売買代金上位では、概ね中核銘柄の活躍が見られたものの、個別レベルで格下げのマツダ<7261>、決算売りの日産自動車<7201>、ディー・エヌ・エー<2432>、太平洋セメント<5233>、いすゞ<7202>らの下げも見られています。

セクターでは、証券業、銀行業の金融関連セクターが業種別株価指数騰落の値上がり上位に進出。
横浜ゴム<5101>、ブリヂストン<5108>のゴム製品、武田薬品<4502>、アステラス製薬<4503>の医薬品なども続きました。

JR東日本<9020>、JR西日本<9021>の陸運、三菱倉庫<9301>の倉庫株、ソフトバンク<9984>、KDDI<9433>の情報通信など、内需系セクターが好調に推移しています。

一方、JXホールディングス<5020>、出光興産<5019>の石油製品、国際石油開発帝石<1605>の鉱業、東洋紡<3101>の下げが響いた繊維製品などが値下がり上位となりました。

個別では、増額の日本写真印刷<7915>、決算銘柄の電通<4324>、サンドラッグ<9989>、荏原<6361>、減額アク抜けのホシデン<6804>などが反応しています。

新興市場では、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、ファンコミュ<2461>ら業績好調な軽量級の一角が買われた半面、クルーズ<2138>、ナノキャリア<4571>、ユーグレナ<2931>など直近でディーリング資金を集めていた銘柄は弱含んでおり、手仕舞い売りが目立ちました。

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