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2013年2月21日木曜日

証券ディーラー「プロの視点」(2/21)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■外部要因進展で買われた前営業日から一転、外部要因軟化で売り直された本日の株式相場ですが、売買代金上位では中核銘柄の売りに混じって材料株、テーマ株の物色が目立っており、外部要因の影響を受けにくい新興市場ではバイオ関連のテーマ人気も見られるなど、全体観は外部要因に一喜一憂しているものの、基本線ではディーリング主導の相場環境に変化はないのではないでしょうか。

日経平均株価は反落。
前営業日に乗り直した節目11400円、5日移動平均線(11346.29円)を割り込んできました。
ただ、前場でも節目11400円攻防が見られたほか、後場でも11300円で抵抗するなど、一応は節目意識が確認できます。

外部要因が整うも指数の上値追いが限られた前営業日から、外部要因が崩れた本日も節目攻防が意識されるなど、地合いを問わずに当欄で指摘しているように、為替相場など外部要因で一喜一憂しつつも基本的には買い目線で臨んでいる市場参加者が多いのではないでしょうか。

しかしながら、物色対象の変化の兆しとして「ボリューム面の変化」を挙げていましたが、本日も東証1部の売買代金は概算で1兆7000億円台、売買高も概算で27億株台とボリューム面では盛り上がりを欠く状況となっています。

そこで「このままボリュームが低下していくなら、テーマ性を意識した投資対象が好まれる地合いとなります」と記していましたが、前営業日配信版でも「ディーリング対象となる投資テーマに照準を!」と題していました。

さすがにここ連日でディーリング資金を集めていたガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>は利益確定売りに押されましたが、仕手系色の強いサニックス<4651>の物色は継続。
新たにあおぞら銀行<8304>、トーヨーカネツ<6369>など低位妙味のある200円台銘柄や材料性の伝わったジーエス・ユアサ<6674>が賑わうなど、明らかに物色対象は変わってきています。

また、外部要因の影響を受けにくい新興市場では、19日に初値買いを推奨していたIPOの協立情報通信<3670>が好スタートを切り、当欄でストップ高を紹介していた15日のインターネット会員A情報の買い推奨銘柄・免疫生物研究所<4570>は本日も一時ストップ高。
さらに前営業日に買い推奨したジーエヌアイグループ<2460>は連日で10%以上の上昇を記録し、一気に上場来高値を更新するなど、バイオ関連は地合いを問わずにディーリング資金を集めました。

このまま株式市場で材料視されるテーマ、ディーリング資金の集まりやすいバイオ関連、低位株や仕手系色の強い銘柄などを見ていきたいところ。
やや癖の強い銘柄タイプに映りますが、安易に中核銘柄を手掛けて全体相場に振り回されるより、ディーリング資金集中の期待できる銘柄群を選び抜き、積極的にリスクを取ればハイリターンが期待できる局面とも言えるでしょう。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は反落。
午後に明らかとなったFOMC議事録で参加者の見解が分かれていたことから、金融政策の先行き不透明感が見切り売りにつながっています。

午後に明らかとなったFOMC議事録では、雇用市場が「大幅」に改善するまで資産購入を続けるというバーナンキFRB議長主導の政策をめぐり当局者の間で意見が割れたことが判明。
金融政策の先行き不透明感が強まり、手仕舞い売りにつながりました。

また、受託生産先のフォックスコンの投資抑制でアップルが下落。
トールブラザーズの軟調な決算でキャタピラーなども売られるなど、個別の弱気材料も揃っています。

ダウ平均株価は、前営業日比108.13ドル安の13,927.54ドル。
ナスダック総合指数は49.19ポイント安の3,164.41ポイントで取引を終えました。

為替相場では、欧州時間帯で株式下落のユーロ売りが出たものの、米国時間帯後半でFOMC議事録確認後は緩和期待の後退でドルは上昇。
東京時間帯早朝では、1ドル93円台後半、1ユーロ124円台前半のユーロ安水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場下落、為替相場のユーロ安推移を嫌気した売りが先行。
日経平均株価は11404円の反落スタートに。

寄り付き後は、ドル上昇効果で日経平均株価が節目11400円で踏み止まったものの、中国市場下落で節目11400円を割り込むと、売り圧力が強まり、下値を模索する動きとなりました。

昼休みを挟んで円高が進展しており、日経平均株価は下げ幅を拡大。
一段安となったものの、後場でも日経平均株価が節目11300円付近で踏みとどまっており、引き続き節目攻防が意識されています。

日経平均株価終値は、159.15円安の11,309.13円。
東証1部の売買代金は概算で1兆7834億円。
東証1部の売買高は概算で27億2791万株。
値上がり銘柄は563(33%)に対し値下がりは1020(60%)、変わらずは117(6%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■米国株安、円高推移による指数反落を受けて、トヨタ<7203>、キヤノン<7751>、ソニー<6758>ら国際優良株、三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>、みずほFG<8411>のメガバンクが軟調。
中核銘柄の下げが目立っています。

また、ファーストリテイリング<9984>、ファナック<6954>、ソフトバンク<9984>の日経平均株価構成比率上位も下落。
前営業日に買われたパナソニック<6752>、東芝<6502>らも安く、株価指数を押し下げました。

一方、売買代金上位では、仕手系色の強いサニックス<4651>が短期資金を集めて堅調な値動きに。
あおぞら銀行<8304>、トーヨーカネツ<6369>など低位妙味のある200円銘柄や材料性の伝わったジーエス・ユアサ<6674>も買われました。

セクターでは、値上がりがボーイング787型機のバッテリー問題進展で日本航空<9201>の空運が業種別株価指数騰落の値上がり最上位に。
任天堂<7974>擁するその他製品を含め、値上がりセクターは2業種に限られています。

一方、値下がり上位には、所属全銘柄が下落した保険業が最上位に。
住友鉱山<5713>、三菱マテリアル<5711>の非鉄、新日鉄住金<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼ら素材系業種が続きました。

三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>の銀行、コマツ<6301>ら機械、三菱商事<8058>、三井物産<8031>の卸売など、中核業種も売られています。

米アップル下落でファナック<6954>、太陽誘電<6976>、村田製作所<6981>、東芝<6502>らアップル関連銘柄も軟調でした。

個別では、地域会社の統廃合など組織改革が報じられたNTT<9432>、「がん幹細胞」の治療薬の北米承認申請観測で大日本住友製薬<4506>、格上げの富士重工業<7270>、シチズン<7762>らが材料物色を集めています。

新興市場では、全市場の売買代金上位にも進出したガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が反落。
前営業日に賑わったカイオム・バイオサイエンス<4583>も反落した半面、バイオ関連ではナノキャリア<4571>、ジーエヌアイグループ<2160>、免疫生物研究所<4570>、メドレックス<4586>、タカラバイオ<4674>、スリー・ディー・マトリックス<7777>らがテーマ人気で買い進まれました。

IPOの協立情報通信<3670>が好スタート。
軽量級のジェイアイエヌ<3046>、ケンコーコム<3325>、アドウェイズ<2489>、地盤ネット<6072>なども短期資金を集めています。

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