為替ニュース

直近の決算発表予定

2013年3月19日火曜日

証券ディーラー「プロの視点」(3/19)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■キプロス問題の冷や水を浴びた前営業日も、その後の海外市場では比較的冷静に受け止められており、見直し買いが広がった本日の株式相場ですが、買い一巡後は海運などテーマ人気に発展しているセクターや次期の業績変化や調査機関の評価是正など、企業の実態面が買い材料視される格好。
明日に祝日休場を控えて、値動きの良い銘柄を選好する流れも見られています。

日経平均株価は急反発。
前営業日に割り込んだ5日移動平均線(12374.13円)や節目12400円に乗り直してきました。
明日に祝日休場を控えるなか、目立った手仕舞い売りなく終盤まで買い気が続き、ローソク足の陽線転換は買い気の高さを感じさせます。

さて、前営業日に大きく売り込まれた東京市場ですが、渦中の欧州市場は下落するも反応自体は冷静。
米国市場も売り先行から下げ渋るなど、欧米市場下落を先回りする格好となった東京市場の「過剰反応」からの見直し買いが広がりました。

先週金曜日配信版でも「休場前までは短期優位か 企業の実態面もマーク」と題して「来週には水曜日に『春分の日』の祝日休場があり、日程面では休場前まで近視眼的な投資対象が選好されやすい局面」とも記していましたが、1月29日に配信した厳選5銘柄付きレポート「決算相場の【急騰株】を探せ!」の注目銘柄・ツカモトコーポレーション<8025>が目標株価を達成。
昨年も上旬に人気化した経緯があるだけに、季節柄での思惑や低位妙味を背景にディーリング資金流入が見られています。

「引き続き『短期調整局面では打診買い、指数が日中で上値を伸ばす状況では板情報を活用したデイトレード』のスタンスが有効となりそう」としたように、本日までは短期売買を軸にして、前営業日の調整時にも打診売買を手掛けられた方も多かったのではないでしょうか。

また、当欄にて、先週配信の電話会員情報で買い推奨していたワコム<6727>の目標株価達成を紹介していましたが、前営業日引け後の増配発表からさらに株価水準を切り上げるなど、先週の四季報発売を切っ掛けに次期業績予想を先回りする動きもより強まってきました。

本日も先週14日のインターネット会員A情報で買い推奨していた松田産業<5476>が目標株価を達成。
四季報新刊では今期、そして来期予想が増額修正されており、実態評価浸透とともに上値追いを強める動きに。

さらに、先週12日に配信した厳選5銘柄付きレポート「5回連続パーフェクト! 20万円以下で買える株【2013】」の注目銘柄・太陽誘電<6976>も四季報予想増額に調査機関の格上げが買い材料視されて目標株価を達成。
返金条件クリアを果たしており、20万円以下でエントリー可能な手掛けやすさから、前営業日の調整でも余裕を持って「押し目買い」など機動的な売買を行った方も多かったのではないでしょうか。

先週金曜日配信版にて締めていたように「祝日休場明け以降は期末接近で次期業績予想を先回りする動きも強まってくるかもしれません。
四季報新刊で確認された次期の業績変化や調査機関の評価是正なども買い材料視されてくるのではないでしょうか」との見方に変更はありません。

ただ、明日の祝日休場も米国市場ではFOMCの金融政策イベントが控え、来週には3月期末権利落ちの売り圧力も考慮されることから、慌てて買い急ぐことなく、今は銘柄選定の時と位置付けましょう。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は軟調。
預金課税などキプロス救済計画に対して欧州債務懸念が再燃、売り優勢の展開となっています。

ユーロ圏財務相会合が銀行預金への課税という前例のない措置を盛り込んだキプロス救済計画で合意。
ただ、救済融資の条件である預金課税をめぐる議会の採決は延期しており、欧州債務懸念の再燃で欧州市場が下落しており、米国市場にも売りが広がりました。

ただ、キプロスの国内総生産(GDP)はユーロ圏全体の0.5%にも満たず、影響は限られるとの見方も強まり、株価指数は売り優勢の立ち上がりから下げ渋っています。

ダウ平均株価は、前営業日比62.05ドル安の14,452.06ドル。
ナスダック総合指数は11.48ポイント安の3,237.59ポイントで取引を終えました。

為替相場では、週明け東京時間帯の円高推移からは欧米市場の冷静な反応でドル、ユーロが見直される格好。
東京時間帯早朝では、1ドル95円台半ば、1ユーロ123円台後半の円安水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場の下げ渋り、為替相場の円高一服など、海外市場の冷静な反応から前営業日に売り込まれた水準からの見直し買いが先行。
日経平均株価は12405円の反発スタートに。

寄り付き後は、見直し買いと戻り売りが交錯。
為替相場で円がジリ安となっており、中国市場の反発確認とともに水準を探る動きとなりました。

昼休みを挟んで為替相場で若干円買いが見られており、後場では売り買いが交錯。
明日に「春分の日」の祝日休場を控え、海外でもFOMCなどイベント揃うなか、前場に続いて水準を探る動きとなりましたが、目立った手仕舞い売りのないなか、引けにかけては買い気が強まっています。

日経平均株価終値は、247.60円高の12,468.23円。
東証1部の売買代金は概算で1兆9464億円。
東証1部の売買高は概算で28億3921万株。
値上がり銘柄は1274(74%)に対し値下がりは351(20%)、変わらずは82(4%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■外部要因の落ち着きによる指数反発でトヨタ<7203>、キヤノン<7751>の国際優良株、金融不安後退で三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクも見直されており、なかでもソニー<6758>、マツダ<7261>らの上げ幅が目立っています。

また、川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>、商船三井<9104>の海運大手3社が引き続き好調。
値動きの軽さから共栄タンカー<9130>、第一中央汽船<9132>が人気化するなど、ディーリング資金を集めました。

売買代金上位では、低位不動産のケネディクス<4321>のディーリング物色が目立ったほか、指数反発でファナック<6954>、ファーストリテイリング<9983>、ソフトバンク<9984>ら日経平均株価構成比率上位も強く、日経レバレッジ<1570>の指数ETFも上位に進出しています。

セクターでは、川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>、商船三井<9104>の海運が業種別株価指数騰落の値上がり最上位となりました。

JR東日本<9020>、JR西日本<9021>の陸運のほか、日立<6501>、東芝<6502>の電気機器、コマツ<6301>、日立建機<6305>の機械、野村ホールディングス<8604>の証券、デンソー<6902>、トヨタ<7203>の輸送用機器など、中核業種の見直しが確認されています。

一方、値下がりは国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>、日本海洋掘削<1606>の鉱業のみに限られました。

個別では、好業績観測のローソン<2651>、格上げの太陽誘電<6976>、三井住友トラスト<8309>、ミスミグループ<9962>、日本電工<5563>、目標株価引き上げのNTT都市開発<8933>、KDDI<9433>らが個別材料で買われています。

新興市場では、中核の楽天<4755>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>がしっかり。
軽量級のエニグモ<3665>、バイオ関連のオンコセラピー・サイエンス<4564>、トランスジェニック<2342>などが短期資金を集めました。

0 件のコメント:

コメントを投稿

ブログ アーカイブ