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直近の決算発表予定

2013年4月19日金曜日

証券ディーラー「プロの視点」(4/19)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■外部要因の変化に神経質な展開が続くなか、G20参加中の要人発言を契機とする円安推移とともに見直し買いを集めた本日の株式相場ですが、株価指数は5日移動平均線攻防が継続。
物色傾向も中核銘柄より値動き重視でディーリング対象が賑わいを見せる流れも続いています。

日経平均株価は反発。
米国株安で前場立ち上がりは軟調に推移したものの、前述の通りに円安推移とともに切り返してきました。
このところ攻防の見られる5日移動平均線(13283.30円)に乗り直し、節目13300円を奪回しています。

ただ、もう一方の株価指数でもあるTOPIXは反発するも5日移動平均線(1127.76ポイント)には乗り直せず。
上値を切り下げながら、株価指数には珍しい寄り引け同値となっています。

さて、前営業日配信版では「指数は5日線攻防こなせず 外部要因の変化に敏感」と題していました。

米国主要企業決算次第で安定感欠く米国市場、開催中のG20財務相・中央銀行総裁会議を睨んで強弱入り交じる為替相場から、直近の株式相場も外部要因に敏感な反応を見せていましたが、立ち上がりでは米国市場下落の売り、そして場中は要人発言を切っ掛けとした円安推移を支援材料とする見直し買いと本日も外部要因の変化に沿った反応が見られています。

前述の通りに株価指数の推移としては水準を探る格好。
G20財務相・中央銀行総裁会議では要人発言が先行して材料視されましたが、共同声明は日本時間の20日未明に伝わる見通しで、声明確認後もこのトレンドが続くかどうかは不透明。
さらに時間外米指数先物も上昇を確認しており、すでに今晩の米国市場上昇を先取りする動きも見られていました。

さて、当欄では株価指数のチャート軟化や日程面での買い難さから、需給妙味の強い銘柄のディーリング、そして外部要因軟化、指数の下押しに備えたヘッジ意識など、保守的な投資戦略を紹介していたと思います。

売買代金上位では、当欄で継続紹介していたガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>に代わって、ここ連日で弱含んでいた東京電力<9501>が賑わうなど、値動きの軽い銘柄を対象とした資金循環が見られました。

また、今週17日前引け後配信の電話会員情報で買い推奨していたナノキャリア<4571>が目標株価を達成。
iPS細胞を活用した網膜再生医療の研究を手掛ける日本網膜研究所の上場観測でバイオ関連のテーマ性が意識されているほか、値動きの軽さから需給妙味に基づくディーリング資金を集めて人気化しています。

このまま外部要因の変化に敏感な全体相場と株価指数の5日線攻防、物色対象としてディーリング候補を見ていくスタンスに変わりませんが、今後開示後の増えてくる決算発表や業績修正を受けて決算前の買い手控えや手仕舞い売り、そして発表内容を手掛かりとする材料売買も目立ってくるのではないでしょうか。

また、来週金曜日には日銀金融政策決定会合の開催が予定されているほか、週末三連休から大型連休期間に突入。
波乱発生に備えた空売り対象も忘れずにマークしていきたいところです。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は下落。
さえない経済指標や前営業日に続いて軟調な企業決算を嫌気した売りに押されています。

4月のフィラデルフィア連銀地区製造業景況指数は1.3ポイントとなり、前月の2ポイントから低下したほか、市場予想の3ポイントを下回る内容に。
景況感悪化を嫌気した売りが出ました。

ダウ構成銘柄のユナイテッドヘルスが値下がり最上位となったほか、イーベイ、モルガン・スタンレーなども決算内容を嫌気した売りも目立っています。

ダウ平均株価は、前営業日比81.45ドル安の14,537.14ドル。
ナスダック総合指数は38.31ポイント安の3,166.36ポイントで取引を終えました。

為替相場では、欧州時間帯から円買い圧力が強まるも米国時間帯からはやや和らいでおり、東京時間帯早朝では、1ドル98円台前半、1ユーロ128円台前半の水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場が下落したものの、為替相場に大きな変動はなく、前営業日下落からの見直し買いが先行。
日経平均株価は13268円の反発スタートに。

寄り付き後は、前営業日にも戻り売りに押されたように、直近の上値の重さから、日経平均株価が一時マイナス圏に沈む格好。
その後はG20参加の麻生財務相が日本の金融政策に各国から異論がなかったことを伝え、為替相場が円安に振れると切り返してきました。

昼休みを挟んで円安好感の買いが入るも戻り売りが重しとなりましたが、円安推移が続くと日経平均株価が節目13300円台を固め、引けにかけても買いが続いています。

日経平均株価終値は、96.41円高の13,316.48円。
東証1部の売買代金は概算で2兆5504億円。
東証1部の売買高は概算で35億8550万株。
値上がり銘柄は878(51%)に対し値下がりは708(41%)、変わらずは127(7%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■リバウンド期待やG20要人発言の円安による指数反発もG20声明待ちのなか上値は重く、トヨタ<7203>、キヤノン<7751>、ホンダ<7267>の国際優良株は鈍い動き。
三井住友FG<8316>、三菱UFJFG<8306>のメガバンクも振るわず、中核銘柄の売買は手控えられています。

一方、ディーリング優位の流れは続き、全市場の売買代金上位には東京電力<9501>が進出。
直近で賑わっていたガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>はさえない展開となったものの、マザーズのユーグレナ<2931>、材料性で新日本科学<2395>らの売買が目立ちました。

マンション市況改善で長谷工コーポレーション<1808>が人気化。
東急不動産<8815>、東京建物<8804>らとともにマンション関連物色を集めています。

セクターでは、日本郵政<9101>、商船三井<9104>の海運、東京電力<9501>、関西電力<9503>の電気ガス、LIXIL<5938>、三和シヤッター<5929>の金属製品などが業種別株価指数騰落の値上がり上位となりました。

三菱マテリアル<5711>、住友鉱山<5713>の非鉄、旭硝子<5201>、住友大阪セメント<5232>のガラス土石の素材系業種、東急不動産<8815>、東京建物<8804>の不動産、三井倉庫<9302>、住友倉庫<9303>の倉庫運輸なども続いています。

一方、JXホールディングス<5020>、出光興産<5019>の石油製品、所属全銘柄が下落した保険業、国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>の鉱業などが下落率上位となりました。

個別では、増額修正の東京エレクトロン<8035>、自社株買い実施のカプコン<9697>、格上げの日本通運<9062>、目標株価引き上げの総合メディカル<4776>などが材料物色を集めています。

新興市場では、全市場の売買代金上位に入ったユーグレナ<2931>、ネット選挙関連のデジタルガレージ<4819>が活況高。
ナノキャリア<4571>、メディネット<2370>、テラ<2191>、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>などバイオ関連も人気化するなど、短期資金の循環が確認されました。

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