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直近の決算発表予定

2013年5月7日火曜日

証券ディーラー「プロの視点」(5/7)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■注目された休場期間中の外部要因は米雇用統計の予想上ブレで大幅進展、休場前のリスク縮小傾向から一転して買い優勢の流れとなった休場明けの株式相場ですが、日経平均株価は休場前に見られた大台14000円目前の足踏みから上抜けを果たし、東証1部値上がりは95%を実に記録する全面高商状に。
警戒された外部要因に加え、日程面の進展も強い追い風となっています。

日経平均株価は大幅反発。
前述したように連休前の上値切り下げから一気に切り上げに転じ、年初来高値をも更新してきました。
寄り付きからの買い上がりには、場中の円買いをこなした点や連休前にリスク縮小に動いていた参加者が「持たざるリスク」を考慮した買いも影響しているのではないでしょうか。

さて、連休前2日に配信した前営業日版では「休場中の外部要因を注視 物色対象は決算材料株狙いが無難」と題していました。

連休期間中、最大のサプライスとしては米雇用統計の「まさかの予想上ブレ」が影響した格好でしょう。
先週発表のADP雇用統計が振るわなかったこともあり、米雇用統計前には買い手控え、手仕舞い優位となっていましたが、発表された雇用統計は市場予想を上回るポジティブサプライズに。
米国株高、円安推移と外部要因進展が確認されており、休場明けの東京市場も買い優勢に傾いています。

ただ、この「ポジティブサプライズ」を事前に予想するのは困難。
基本線では休場期間中の外部要因の急変に備えたリスク縮小、ポジション調整を進めておくべきところで、今回は強気筋の持ち越しというリスクテイクが実った格好ですが、本日の上昇には連休前にリスク縮小に動いていた参加者が「持たざるリスク」を考慮した買いに動いた面も否定できません。

また、今週は決算開示が続き、目先には金曜日のオプションSQ算出、決算発表のピークを迎えることから、基本的な投資スタンスとしては保有期間を短くする「短期ディーリング」を挙げ、すでに材料性が表面化している決算銘柄を対象としたトレードを紹介していました。

前営業日の当欄に目標株価達成を紹介したシミックホールディングス<2309>が連騰。
前営業日始値段階から高値まで3割高を記録する場面もあるなど、全面高商状のなかでも材料株には資金流入が続いています。

外部要因に日程面の進展で買い優勢に傾いていますが、さすがに短期過熱感は否めない状況。
今週中は決算開示も相次ぐだけに、引き続き開示情報など具体的な手掛かりのある材料株を物色対象とするスタンスに変更はありません。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は堅調。
金融関連物色が下支えしたほか、先週発表の雇用統計を好感した買いが継続しています。

米労働省が3日に発表した4月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比16万5000人増となり、市場予想の14万人増を上回る好内容に。
前月は13万8000人増と速報値の8万8000人から上方修正されたほか、失業率も7.5%と、2008年12月以来で最低を記録しており、雇用指標改善を好感する流れが強まりました。

また、欧州中央銀行(ECB)の利下げ決定を材料に金融関連物色が継続。
バンカメ、JPモルガンらの上昇が相場を下支えしています。

ダウ平均株価は、前営業日比5.07ドル安の14,968.89ドル。
ナスダック総合指数は14.34ポイント高の3,392.97ポイントで取引を終えました。

東京市場休場前となる1日終値の価格水準と比べると、ダウ平均は14,700.95ドル→14,968.89ドル(267.94ドル上昇)。
ナスダック総合指数は3,299.13ポイント→3,392.97ポイント(93.84ポイント上昇)となっています。

為替相場では、先週発表の米雇用統計以降の円安推移が継続。
祝日休場明けの東京時間帯早朝では、1ドル99円台前半、1ユーロ129円台後半の円安水準で取引されています。

東京株式市場では、休場期間中の米国市場の上昇に為替相場での円安推移を好感した買いが先行。
日経平均株価は13960円の反発スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が14000円の大台を回復し、上げ幅はおよそ400円と休場前のポジション調整分を上回り、一気に年初来高値を更新する動きに。
ただ、さすがに短期過熱感は否めず、円安に振れた為替相場に円買いが散発するなど、指数は高値もみ合いが続きました。

昼休みを挟んで為替相場での円買いも和らいでおり、後場寄りから買い優勢の立ち上がりに。
日経平均株価は上げ幅を広げ、400円高を突破し、節目14100円をも上回るなど、後場一段高となっています。

日経平均株価終値は、486.20円高の14,180.24円。
東証1部の売買代金は概算で2兆8084億円。
東証1部の売買高は概算で31億8252万株。
値上がり銘柄は1630(95%)に対し値下がりは62(3%)、変わらずは20(1%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数大幅反発で売買代金最上位での活躍が見られたソニー<6758>のほか、トヨタ<7203>、日産自動車<7201>、東芝<6502>、コマツ<6301>の国際優良株が上昇。
三井住友FG<8316>、三菱UFJFG<8306>のメガバンクも堅調に推移しており、株価指数を押し上げています。

日経平均株価の大台奪回でファーストリテイリング<9983>、ファナック<6954>、ソフトバンク<9984>の構成比率上位も好調。
証券業の野村ホールディングス<8604>、SBIホールディングス<8473>なども買い進まれました。

売買代金上位では、中核銘柄のほかガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、東京電力<9501>、アイフル<8515>らディーリング妙味の強い銘柄も進出。
ただ、出遅れ感のあるドワンゴ<3715>、ユーグレナ<2931>、バイオ関連のタカラバイオ<4974>、ナノキャリア<4571>などの上場率が目立っています。

セクターでは、業種別株価指数騰落で全業種が上昇。
値上がり上位には、所属全銘柄が上昇したゴム製品、デンソー<6902>、トヨタ<7203>の活躍が目立った輸送用機器、コマツ<6301>、三菱重工業<7011>の機械株が並びました。

同じく所属全銘柄が上昇した紙パルプ、金属製品のほか、三菱マテリアル<5711>、住友鉱山<5713>の非鉄など素材系業種も続いています。

一方、鈍い反応となったのが国際石油開発帝石<1605>の鉱業、出光興産<5019>の石油製品、JR東日本<9020>、JR西日本<9021>の陸運など。

個別では、トルコ向け原発プロジェクト受注の三菱重工業<7011>、原発関連の日本製鋼所<5631>が好調。
決算銘柄のアサヒグループホールディングス<2502>、フォスター電機<3674>、増額のウッドワン<7898>、好業績観測の三菱ケミカル<4188>などが材料物色を集めたものの、全面高商状のなか目立ちませんでした。

新興市場では、全市場の売買代金上位に入っていたユーグレナ<2931>、タカラバイオ<4974>、ナノキャリア<4571>が活況高。
ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>には利食い売りが出たものの、軽量級やバイオ関連の活躍が見られています。

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