為替ニュース

直近の決算発表予定

2013年5月8日水曜日

証券ディーラー「プロの視点」(5/8)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■良好な外部要因とともに連日で買い優勢の展開となった本日の株式相場ですが、後場急落時には狼狽売りも見られるなど、さすがに連日の相場浮上で短期過熱感からの利益確定売りも誘いやすい状況に。
売買代金上位でも決算絡みの材料株やディーリング対象の短期売買が目立っています。

日経平均株価は続伸。
前場で14200円、14300円の節目を奪回すると、後場では14400円に乗せる場面も見られました。
ただ、前営業日を含めた上げ幅は700円近く、短期過熱感や金曜日にSQ算出を控えるなかでの利益確定売りを誘い、伸び悩んでいます。

さて、前営業日配信版では「注目の外部要因は大幅進展 買い優勢に傾く」と題して、先週発表の米雇用統計のポジティブサプライズから続く劇的な外部要因進展、さらに連休前にリスク縮小に動いていた参加者が「持たざるリスク」を考慮した買いに動いた前営業日の相場浮上を紹介していました。

昨晩の米国市場は上昇。
為替相場でも円買い圧力も限られたことで、立ち上がりから買いが優勢に。
前場に伝わった中国貿易統計の堅調さを確認するとさらに買い意欲が高まる展開となっています。

ただ、前述したように後場の買い一巡後には利益確定売りで伸び悩んだ格好。
やはり今週はSQ算出週、オプション行使価格水準となる14250円を軸に上下の14500円、14000円を意識した推移が続くのではないでしょうか。

さて、今週は決算開示が続き、目先には金曜日のオプションSQ算出、決算発表のピークを迎えることから、基本的な投資スタンスとしては保有期間を短くする「短期ディーリング」を推し、決算銘柄を対象としたトレードを紹介していたと思います。

開示情報を確認したあと、着実に物色の見込まれる銘柄を対象とする「決算ディーリング」は、短期的に大きな値幅取りが狙えるメリットから、決算開示が続く限りは有効な投資戦略となりますが、決算内容を瞬時に読み解く決算ディーリングは、発表前からの業績把握に加えてトレードテクニックも問われることから、投資家によって向き不向きがあるのではないでしょうか。

また、700社近くの決算開示が予想される金曜日をピークに、来週半ばには決算発表も一巡。
来週以降の「決算シーズン後」は自動的に投資対象の切り替えを余儀なくされます。

決算開示の残る今週中は決算銘柄などの短期ディーリングが中心となりますが、決算シーズン後の業績の悪いものを売って、業績の良いものに乗り換える「選別物色」に移行することを見越して、企業業績の分析も併せて進めておきましょう。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は上昇。
豪中銀利下げなど各国中銀による金融緩和姿勢が続いており、株高の流れも継続しています。

オーストラリア準備銀行が政策金利を過去最低の2.75%に引き下げたほか、先週より米中銀の緩和方針継続、欧州中央銀行(ECB)の利下げ決定など、各国中銀による金融緩和姿勢が見られており、株高の流れも続きました。

また、ダウ工業株30種平均は終値ベースで初の1万5000ドル超えを果たすなど、順張り視点での活躍期待も高まっています。

ダウ平均株価は、前営業日比87.31ドル高の15,056.20ドル。
ナスダック総合指数は3.66ポイント高の3,396.63ポイントで取引を終えました。

為替相場では、豪中銀利下げで豪ドルが下落しているものの、対ドル、ユーロの上昇で円安基調は継続。
東京時間帯早朝では、1ドル99円台前半、1ユーロ129円台半ばの水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場上昇を好感した買いが先行。
日経平均株価は14196円の続伸スタートに。

寄り付き後は、為替相場では円買いが見られ、前営業日に大幅上昇を見せた経緯から利益確定売り圧力が働くも買い先行の立ち上がりから上値を追う動きに。
日経平均株価は節目14200円に乗せから、中国貿易統計の堅調さを確認すると14300円台まで上げ幅を広げました。

昼休みを挟んで外部要因に変化はなく、指数は上値追いを継続。
日経平均株価は節目14400円に乗せる場面が見られたものの、前営業日を含めた上げ幅は700円近く、金曜日にSQ算出を控えるなかで短期過熱感から利益確定売りを誘い、伸び悩んでいます。

日経平均株価終値は、105.45円高の14,285.69円。
東証1部の売買代金は概算で3兆3258億円。
東証1部の売買高は概算で39億1828万株。
値上がり銘柄は877(51%)に対し値下がりは722(42%)、変わらずは114(6%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数続伸で好業績観測による売買代金最上位での活躍が見られたトヨタ<7203>、ソニー<6758>、コマツ<6301>の国際優良株が堅調。
日経平均株価構成比率上位のファナック<6954>、ソフトバンク<9984>もしっかりで、株価指数を押し上げています。

決算銘柄の富士重工業<7270>、目標株価引き上げの富士フイルム<4901>、追加融資観測のシャープ<6753>などが賑わった一方で、ドワンゴ<3715>、アイフル<8515>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>ら値動きの軽いディーリング対象やバイオ関連のタカラバイオ<4974>、ナノキャリア<4571>などの短期売買が活発でした。

一方、予想下ブレ観測の東芝<6502>、決算売りの三菱地所<8802>などは安く、材料性でまちまちの反応となっています。

セクターでは、旭硝子<5201>、日本電気硝子<5214>のガラス製品、所属全銘柄が上昇した保険業、オリンパス<7733>、ニプロ<8086>の精密機械などが業種別株価指数騰落の値上がり率上位に並びました。

大成建設<1801>、大林組<1802>の建設、コマツ<6301>、住友重機械工業<6302>の機械、三菱商事<8058>、三井物産<8031>の卸売などが続いています。

一方で、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産、マルハニチロ<1334>、サカタのタネ<1377>の水産農林、オリックス<8591>、日本取引所<8697>のその他金融が値上がり率上位業種となりました。

個別では、決算銘柄の理想科学工業<6413>、シップヘルスケアホールディングス<3360>、増額の東京海上ホールディングス<8766>、ドン・キホーテ<7532>などが個別物色を集めています。

新興市場では、全市場の売買代金上位に入っていたタカラバイオ<4974>、ナノキャリア<4571>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が活況高。
ユーグレナ<2931>には利食い売りが出たものの、楽天<4755>、サイバーエージェント<4751>の中核銘柄や軽量級のコロプラ<3668>やバイオ関連のメディネット<2370>、免疫生物研究所<4570>なども賑わいました。

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