為替ニュース

直近の決算発表予定

2012年12月6日木曜日

証券ディーラー「プロの視点」(12/6)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■外部要因の進展とともに買い優勢の立ち上がりとなり、このところ見られていた株価指数の「上値の重さ」をこなすと、ほぼ全面高商状となった本日の株式相場ですが、値動きの軽い銘柄を選好する流れも継続。
まだ目先に注目イベントが残っており、持続性にはまだまだ懐疑的な向きも多いのではないでしょうか。

日経平均株価は続伸。
終値ベースでは4月後半以来の節目9500円乗せで取引を終えました。
場中では株価指数の「上値の重さ」につながっていた利益確定売りが見られたものの、大引け前には先高感に基づく買い気も強まっています。

前営業日配信版で「指数の『上値の重さ』を再確認も物色意欲が下値支える」と題し、伸び悩んだ前営業日も高水準のボリュームを紹介して、物色意欲の高さを指摘していましたが、外部要因の進展の見られた本日は全体観の高まる格好に。
東証1部の売買代金は大台1兆円超、売買高は前営業日の20億株台と膨らんでおり、東証1部の値上がり銘柄は7割を超えるなど、ほぼ全面高商状となりました。

節目9500円を固められず、上値の重さを示していた日経平均株価も場中の利益確定売りの重しをこなすと、引け前には再び買い気が優勢に。
ただ、前述の通り明日には重要指標・米雇用統計を控えるなかでは、このまま外部要因の改善が続くかどうかは不透明。
引け前の上昇には経済指標の好内容が続いた場合のリスクテイクの意味合いも強いのではないでしょうか。

また、賑わい続く「低売買単価銘柄の資金循環」も材料人気の続くシャープ<6753>のほか、値動きの良いアイフル<8515>が活況高。
11月27日に配信した恒例企画『厳選5銘柄付きレポート』の前回テーマ「4回連続パーフェクト! 20万円以下で買える【優良低位株】」で提供していたNTN<6472>には新規材料が伝わり、目標株価を達成して返金条件クリアを果たしました。

短期的には、外部要因に左右されにくい「低売買単価銘柄の資金循環」を捉えるスタンスが有効となりますが、まだ目先に注目イベントが控える中では、通過後に活躍の期待されるテーマ、物色対象を探っていきたいところ。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は堅調。
良好な経済指標や財政問題進展期待が買い材料視されたほか、アップル株下落がナスダック指数を押し下げたものの、概ね堅調に推移しています。

11月のADP雇用統計では、民間雇用者数が前月比11万8000人増加と市場予想の12万5000人の増加を下回ったものの、ハリケーンの影響が見られたことに加え、10月の米製造業受注額が速報値から上方修正され、11月のISM非製造業総合景況指数は54.7ポイントと前月の54.2ポイント、市場予想の53.5ポイントを上回るなど、良好な経済指標が買い材料視されました。

また、オバマ大統領が経済団体向けに財政問題の早期合意の可能性を示したことも支援材料に。
アップルがタブレット市場シェアの低下見通しや中国でのウィンドウズフォン展開の進展を嫌気した売りが出たものの、ナスダック指数を押し下げるのみにとどまり、相場全体の影響は限られています。

ダウ平均株価は、前営業日比82.71ドル高の13,034.49ドル。
ナスダック総合指数は22.99ポイント安の2,973.70ポイントで取引を終えました。

為替相場では、良好な米国経済指標を好感したドル買いが優勢。
東京時間帯早朝では、1ドル82円台前半、1ユーロ107円台半ばの水準で取引されています。

東京株式市場では、堅調な米国市場や為替相場のドル上昇を好感した買いが先行。
日経平均株価は9535円の続伸スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価でこのところの高値レベルでもある節目9500円台を回復する立ち上がりとなったことで、高寄り後は伸び悩んでいましたが、豪雇用統計確認で押し目買いを誘う動き。
節目9500円を固める動きとなりました。

後場も円安推移の続くなかで9500円台を固める動きを見せ、散発する円買いや時間外取引の米指数先物弱含みなど、外部要因を睨みながら節目9500円を意識する動きに。
売り圧力が一巡した大引け前には買い気が強まっています。

日経平均株価終値は、76.32円高の9,545.16円。
東証1部の売買代金は概算で1兆1428億円。
東証1部の売買高は概算で20億1137万株。
値上がり銘柄は1268(74%)に対し値下がりは287(16%)、変わらずは136(8%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■堅調な米国市場、為替相場の円安推移を手掛かりに、トヨタ<7203>、キヤノン<7751>、ホンダ<7267>、ソニー<6758>ら国際優良株が好調。
日経平均株価の高値レベルとなる9500円キープで日経平均株価構成比率上位のソフトバンク<9984>、ファナック<6954>、ダイキン<6367>なども買い進まれています。

一方、前営業日に人気化したファーストリテイリング<9983>は利益確定売りで鈍く、内需系のディー・エヌ・エー<2432>なども外需関連への資金シフトの売りを浴びる展開。
メガバンクの三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>などの上げ幅も限られました。

売買代金上位では、材料人気の続くシャープ<6753>のほか、値動きの良いアイフル<8515>、新規材料の伝わったNTN<6472>や三井住友建設<1821>が上位に進出する場面もあるなど、低位材料株物色が目立っています。

セクターでは、業種別株価指数騰落の値下がりが三菱製紙<3864>、レンゴー<3941>の属する紙パルプ1業種のみ。
多くの業種が堅調に推移しました。

値上がり上位には、株価指数の高値推移で野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>の証券業が進出。
為替感応度の高い旭硝子<5201>、日本板硝子<54202>、値頃妙味の強い関西電力<9503>、四国電力<9507>など電気ガスが続いています。

また、LIXIL<5938>、SUMCO<3436>の金属製品、オリックス<8591>、アイフル<8515>のその他金融、日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>の大手3社の上昇で海運が上昇しました。

個別では、格上げのアルパイン<6816>、新規カバレッジの大平洋金属<5541>、東邦亜鉛<5707>、好業績観測の良品計画<7453>、決算銘柄のアスクル<2678>などが買われています。

新興市場では、新規上場のIBJ<6071>が公開価格比8割高の初値形成で値動きの軽さを選好した資金が集中。
他の銘柄ではミクシィ<2121>、イーブック<3658>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>など値動きの軽い銘柄が物色されました。

0 件のコメント:

コメントを投稿

ブログ アーカイブ