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2013年1月11日金曜日

証券ディーラー「プロの視点」(1/11)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■緊急経済対策の期待感やユーロ上昇で円安がさらに加速。
SQ算出日を迎えて立ち上がりから買い優勢の流れとなった本日の株式相場ですが、外部要因進展で前営業日に見られた低位選好から中核銘柄に資金が還流。
株価指数を押し上げています。

日経平均株価は続伸。
買い先行の立ち上がりで昨年来高値を更新すると、前場で伝わったSQ概算値10771.98円を意識しつつ、終値でも節目10800円に乗せてきました。
週末三連休も手仕舞いにつながらず、高値もみあいで終始した辺りは相場の先高感を反映しています。

さて、前営業日配信版では「SQ通過後もイベント控える 需給妙味の強い新興銘柄が狙い目か」と題していました。

本日のSQ算出や週末三連休を控えて、前営業日には外部要因進展による買い優勢の流れも日経平均株価で上値の重さが見られていましたが、1ドル89円台、1ユーロ118円台と円安がさらに加速したことで、外需関連を中心に相場を大きく押し上げています。

「今晩の外部要因、とくに為替相場の推移を見極めながら、引け後に発表した日経平均株価構成比率上位・ファーストリテイリング<9983>の増額実施の影響などを踏まえて、前場に伝わる概算値、日中高安、場中の方向性を見ておきましょう」とも記していましたが、SQ値は10771.98円と行使価格10750円を上回る算出に。
週末三連休も日中の水準を保ったことで、手仕舞い売りも限られました。

また、東証1部の売買代金は概算2兆円超となり、商いの膨らみやすいSQ算出日取引とはいえ大台を突破。
一方の東証1部の売買高は概算で35億株台と前営業日の41億株台から低下しており、前営業日に見られた低位選好の流れから中核銘柄への資金還流も見て取れます。

SQ算出日取引の好結果から、相場の先高感も強まっていますが、それでも本日午前に閣議決定された事業規模で20兆円超の緊急経済対策に対する期待感が先行した格好に。
来週にも米国主要企業の決算が本格化していくため、週初のような短期調整を挟みながらの展開が続くのではないでしょうか。

一方、前営業日に紹介していたように、東証マザーズ指数、ジャスダック指数、日経ジャスダック平均の新興株価指数は続伸。
需給妙味があり、外部要因や全体相場の影響を受け難くい新興市場銘柄は引き続き狙い目となるでしょう。

会員情報でも今週1月9日前引け後配信の電話会員情報で買い推奨していたニコン<7731>が円安加速に沿って上伸、目標株価達成を果たした一方で、前営業日1月10日のインターネット会員A情報で買い推奨していたそーせいグループ<4565>、前営業日1月10日のインターネット会員B情報で買い推奨していたジーンテクノサイエンス<4584>はわずか1営業日で目標株価達成を果たすなど、新興市場銘柄は値動きの大きさから、ひとたび資金が流入すると人気化しやすい傾向があります。

このまま外部要因や全体相場の影響を受け難く、需給妙味の強い新興市場銘柄のなかで、とくに将来性のある成長期待株を狙っていきましょう。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は上昇。
中国経済指標が好感されたほか、企業の決算期待も高まり、買い優勢で推移しています。

中国貿易収支で12月の輸出は前年同月比14.1%増と、5%増の市場予想を上回る高い伸びとなり、買い材料視されたほか、企業業績もフォードが増配方針を打ち出すなど、企業の決算期待も高まりました。

ダウ構成銘柄では、値下がりがアルコア、マイクロソフト、デュポン、ウォルマート、コカ・コーラの5銘柄のみで、上昇率上位にはバンカメ、HP、インテル、JPモルガンらが並んでいます。

ダウ平均株価は、前営業日比80.71ドル高の13,471.22ドル。
ナスダック総合指数は15.95ポイント高の3,121.76ポイントで取引を終えました。

為替相場では、日本で緊急経済対策の期待感や株式相場上昇、欧州金融政策維持でユーロが買い進まれ円安が進展。
東京時間帯早朝では、1ドル89円台前半、1ユーロ118円台前半の円安水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場上昇、円安推移を好感した買いが先行。
日経平均株価は10786円の続伸スタートに。

寄り付き後は、シカゴ先物やシンガポール先物で10800円台での推移が見られたことから、SQ算出に絡んで行使価格10750円の攻防が意識され、SQ概算値10771.98円が伝わると節目10800円台で推移していた原資産の日経平均株価は水準を探る動きとなりました。

円安基調も利益確定目的の円買いが見られているほか、週末三連休を控えての手仕舞い売りもあり、後場の日経平均株価は高値もみあいに。
行き場を無くした資金は短期志向を強めています。

日経平均株価終値は、148.93円高の10,801.57円。
東証1部の売買代金は概算で2兆1137億円。
東証1部の売買高は概算で35億3316万株。
値上がり銘柄は1035(61%)に対し値下がりは530(31%)、変わらずは130(7%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■円安推移を追い風とした株価指数上伸でトヨタ<7203>、ホンダ<7267>、ソニー<6758>、キヤノン<7751>、ソニー<6758>の国際優良株が好調。
マツダ<7261>、任天堂<7974>、ニコン<7731>など為替感応度の高い銘柄も買い進まれています。

売買代金上位では、低位金融のアイフル<8515>がディーリング資金を集めて最上位に進出。
材料性の伝わったシャープ<6753>、アステラス製薬<4503>らと同業のパナソニック<6752>、武田薬品工業<4502>も買われたほか、増額のファーストリテイリング<9983>、音楽配信事業進出のディー・エヌ・エー<2432>なども買われました。

三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクは堅調も野村ホールディングス<8604>、オリコ<8585>が利益確定売りで続落。
内需系ではセブン&アイ<3382>、ソフトバンク<9984>、住友不動産<8830>なども軟調に推移しています。

セクターでは、国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>の鉱業、任天堂<7974>擁するその他製品、第一生命<8750>、東京海上ホールディングス<8766>の保険業などが業種別株価指数騰落の値上がり上位に並びました。

人気化したアステラス製薬<4503>の医薬品、ニコン<7731>ら為替感応度の高い精密機械、出光興産<5019>、JXホールディングス<5020>の石油製品、大手三社の上昇で海運が続いています。

一方、帝人<3401>、東レ<3402>の繊維、LIXIL<5938>の金属製品が値下がり上位に。
金融関連で買い進まれていた野村ホールディングス<8604>の証券、オリコ<8585>のその他金融なども売られました。

個別では、目標株価引き上げのダイキン<6367>、長谷工コーポレーション<1808>、キッコーマン<2801>、日本板硝子<5202>などが買い材料視されています。

新興市場では、前営業日に買い進まれていたバイオ関連のタカラバイオ<4974>、ナノキャリア<4571>が売られた一方で、メディネット<2370>、シンバイオ<4582>、そーせいグループ<4565>が上昇するなど、循環物色に発展。
直近IPOのユーグレナ<2931>、地盤ネット<6072>、軽量級のガンホー<3765>は引き続き短期資金で賑わいました。

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