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2013年1月9日水曜日

証券ディーラー「プロの視点」(1/9)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■前営業日に続いて外部要因軟化から売り優勢の立ち上がりとなるも、場中の円安推移や政府の緊急経済対策期待とともに見直し買いを集めた本日の株式相場ですが、高ボリュームに日経平均株価の窓埋め完了と一旦全体観が高まる格好に。
ただ、同時に需給妙味の強い銘柄も賑わっており、物色対象の見極めが問われているのではないでしょうか。

日経平均株価は反発。
朝方の下げで昨年大納会から大発会の暴騰で形成していた窓埋めを完了すると、円安推移を追い風に切り返してきました。
終値での節目10600円台回復はならなかったものの、オプション行使価格水準でもある節目10500円には乗り直してきています。

さて、前営業日配信版では「指数続落で資金シフト進む 需給妙味の強い銘柄をマーク!」と題していました。

依然として高ボリュームが続いていたことから、ここ連日の売り圧力を高値警戒感や場中の円高推移を手掛かりした「利益確定売り」と指摘。
本日も東証1部の売買代金2兆円に迫り、東証1部の売買高も概算36億株台の大商いと市場参加者の高い物色意欲が確認されています。

また、前営業日には、これまで全体相場とともに浮上していた中核銘柄から、やや出遅れていた内需関連、そして需給妙味の強い銘柄への資金シフトが見られていましたが、本日では円安推移とともに中核銘柄や外需関連に資金が還流。
株価指数浮上につながっています。

ただ、今週はSQ算出週でもあり、日経平均株価では「オプション行使価格の10500円を軸に10750円と10250円との間で水準を探る動きが中心となりそう」とも記していましたが、窓埋め完了から日中安値圏での買い、そして高値圏での売りを見る限り、やはり節目10500円が意識される状況となっているのではないでしょうか。

物色対象では「基本線では方向感を欠く状況で存在感を見せる需給妙味の強い銘柄への資金シフトが期待できるのではないでしょうか」と指摘。
指数プラス転換前でも前回の5銘柄市況分析付きレポートで紹介していた低位金融関連が賑わいを見せ、1月4日のインターネット会員A情報で買い推奨していた虹技<5603>が目標株価を達成するなど、需給妙味を備える低位仕手系株が活躍しています。

また、1月7日のインターネット会員B情報で買い推奨していたエストラスト<3280>、前営業日1月8日のインターネット会員A情報で買い推奨していたモバイルクリエイト<3669>なども人気化しており、筆頭格のユーグレナ<2931>を軸に需給妙味の強い新興市場所属の直近IPOも資金循環が確認されました。

やはり金曜日のSQ算出に向けて日経平均株価の水準を探る意識。
そして週末三連休の日程面を意識した場合、基本線では「需給妙味の強い銘柄」を見ていく局面との見方に変更はありません。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は続落。
決算シーズンを迎えて買い手控えムードが広がる中、決算警戒売りが相場を押し下げています。

取引時間後に決算開示を行うアルコアを皮切りに、主要企業の決算開示シーズンを迎え、多くの銘柄に買い手控え、警戒売りが出ており、需給要因が相場を押し下げました。

ダウ構成銘柄では、HP、エクソンモービル、ホームデポ、アメックス、デュポンらが買われた半面、ボーイング、ベライゾン、AT&T、ユナイテッド・テクノロジーズ、キャタピラーなどに売りが出ています。

ダウ平均株価は、前営業日比55.44ドル安の13,328.85ドル。
ナスダック総合指数は7.01ポイント安の3,091.81ポイントで取引を終えました。

為替相場では、株式相場下落とともに円買いが優勢に。
東京時間帯早朝では、1ドル87円台前半、1ユーロ113円台後半の円高水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場下落、円高推移を嫌気した売りが先行。
日経平均株価は10405円の続落スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が一旦は10400円を割り込む場面もありましたが、東京時間帯からの円売りで下げ渋る動きに。
円安推移とともに日経平均株価は前場後半でプラス圏に浮上、節目10500円を回復しました。

後場も円安推移を好感した買いが継続。
日経平均株価は節目10600円台に乗せる場面があったものの、高値圏では戻り売りが出ています。

日経平均株価終値は、70.51円高の10,578.57円。
東証1部の売買代金は概算で1兆9394億円。
東証1部の売買高は概算で36億6709万株。
値上がり銘柄は1132(66%)に対し値下がりは437(25%)、変わらずは126(7%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■円安推移を追い風に受けた指数の場中切り返しでトヨタ<7203>、ホンダ<7267>の外需関連、三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクも再浮上。
材料性のあった三菱重工業<7011>、日立<6501>、TDK<6762>、マツダ<7261>、富士重工業<7270>などの上昇も押し上げ要因となっています。

また、政府の緊急経済対策がテーマ性を帯び、野村ホールディングス<8604>の証券業もしっかり。
オリコ<8585>、アイフル<8515>、アプラスフィナンシャル<8589>の低位金融関連も売買代金上位で存在感を見せ、目標株価引き上げの三菱地所<8802>、三井不動産<8801>の不動産なども強さを見せました。

三井住友建設<1821>、不動テトラ<1813>、長谷工コーポレーション<1808>などもテーマ人気で好調。
ただ、前営業日に資金シフトを取り込んでいたソフトバンク<9984>、ファーストリテイリング<9983>の内需関連には売りが出ています。

セクターでは、野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>の証券業が業種別株価指数騰落の値上がり上位に。
三菱地所<8802>、三井不動産<8801>の不動産、三菱重工業<7011>擁する機械も続きました。

旭硝子<5201>、日本板硝子<5202>のガラス製品、大成建設<1801>、大林組<1802>の建設業、所属全銘柄が上昇した保険業も値上がり上位に並んでいます。

一方、値下がり上位では、オリックス<8591>、オリコ<8585>のその他金融、国際石油開発帝石<1605>の鉱業、JT<2914>の食料品、東京電力<9501>、関西電力<9503>の電気ガスなどが入りました。

個別では、東宝<9602>による完全子会社化で東宝不動産<8833>が買い気配。
決算銘柄のセブン&アイ<3382>なども個別物色が見られましたが、指数反発やテーマ人気で目立っていません。

新興市場では、中核のサイバーエージェント<4751>、ミクシィ<2121>、楽天<4755>らが東証1部主力株への資金シフトで軟調だった半面、直近IPOのユーグレナ<2931>、地盤ネット<6072>、モバイルクリエイト<3669>、テクノスジャパン<3666>、バイオ関連のナノキャリア<4571>などが短期資金を集めて賑わいました。

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