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2013年4月16日火曜日

証券ディーラー「プロの視点」(4/16)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■連日の外部要因軟化で売り優勢の立ち上がりとなった本日の株式相場ですが、為替相場では円買いに一服感が見られ、金融当局のETF購入が思惑視されるなか、株価指数も持ち直しの動きに。
ただ、指数の上値切り下げで中核銘柄は手掛けにくく、売買代金上位では材料株や値動きの軽い銘柄のディーリングが目立っています。

日経平均株価は続落。
前述の通りに下げ渋ったことでローソク足は陽線転換となっていますが、連日の上値切り下げとなりました。

また、もう一方の株価指数でもあるTOPIXも続落。
日経平均株価と同じく下げ渋る動きが見られたもののの、プラス圏に浮上することなく、前営業日に水準を保った5日移動平均線(1134.01ポイント)を割り込んできています。

さて、前営業日配信版では「指数は上値切り下げに転じる 外部要因改善なるか?」と題していました。

注目された外部要因では、米国市場の下落、為替相場の円高推移とさらに軟化。
米国時間帯午後のボストン爆発事件の影響もあり、朝方では見切り売り圧力が強まる格好に。
日経平均株価では大台13000円との攻防も意識されたのではないでしょうか。

その後は円買い圧力も和らぎ、時間外取引の米指数先物も戻りを試していくなか、前場でTOPIX1%超下落確認で金融当局のETF購入も観測され、指数は下げ渋る動きに。
ただ、日経平均株価、TOPIXともに5日線割れ、連日の上値切り下げとなるなど、チャート軟化が確認されています。

また、時間外米指数先物ではダウ平均で80ドル前後の上昇を確認済み。
今晩の米国市場反発を先取りしている面もあり、このまま今晩の米国市場の着地と為替相場の推移を見極めたいところ。

さて、物色傾向では外部要因軟化による指数下落の前営業日にも見られたように、材料性や値動きの軽さに着目した短期売買が主導。
全市場の売買代金上位には中核銘柄の下落、アイフル<8515>やケネディクス<4321>らディーリング妙味の強い銘柄の活躍が確認できたのではないでしょうか。

会員情報でも前営業日のインターネット会員A情報で買い推奨していたガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>がわずか1営業日で目標株価を達成。
直近の当欄でも電話会員情報で配信当日の目標株価達成を紹介していましたが、新興軽量級としてディーリング資金を集めやすい点やニンテンドー3DS向けに「パズドラZ」を発売するなどの材料性に着目した短期売買が集中。
全市場の売買代金上位にも進出するなど人気化しています。

やはり日程面でも決算シーズンを前に買い気の高まり難い状況。
円高振れた朝方でも麻生財務相が為替相場について発言せず、週後半に開催されるG20財務相・中央銀行総裁会議を控えて、政府当局としても円安方向に働きかけにくくなっている面もあるのではないでしょうか。

前営業日配信版でも「指数再浮上に向けては外部要因の改善が求められるところですが、指数のチャート軟化からは買い気の高まり難い局面。
短期的には需給妙味の強い銘柄のディーリング、そしてさらなる外部要因軟化、指数の下押しに備えたヘッジポジションなど、保守的な視点を持ち合わせておきましょう」との見方に変更はありません。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は大幅下落。
中国経済指標の軟化やボストン・マラソンでの爆発事件でテロ警戒も強まり、見切り売りに押されています。

アジア時間帯で明らかとなった中国経済指標では、1−3月期のGDPが前年同期比7.7%増加にとどまり、市場予想の8%増を下回るなど、軟調な内容が嫌気される格好。
また、米国経済指標でも4月のニューヨーク連銀地区製造業景況指数は3.1ポイントと、前月の9.2ポイント、市場予想の7ポイントを下回ったことも売りを誘いました。

また、午後にはボストン・マラソンのゴール付近で爆発事故が発生。
テロ懸念も強まり、先行き不透明感からの手仕舞い売りも押し下げています。

ダウ平均株価は、前営業日比265.86ドル安の14,599.20ドル。
ナスダック総合指数は78.46ポイント安の3,216.49ポイントで取引を終えました。

為替相場では、米国時間帯からリスク退避のドル、ユーロの売り圧力が強まる格好。
東京時間帯早朝では、1ドル96円台半ば、1ユーロ125円台後半の円高水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場の大幅下落、為替相場の円高推移を嫌気した売りが先行。
日経平均株価は13023円の続落スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が大台13000円を試す動きとなるも下抜けず、為替相場での円買い圧力も和らいだことで下げ渋る動き。
指数下落で金融当局のETF購入観測も下支えしました。

為替相場で円買い圧力が和らいでいるほか、前場でTOPIXの1%超下落で金融当局のETF購入も観測されるなか、後場からは急速に下げ幅を縮小。
日経平均株価は一時プラス圏に浮上したものの、戻り売りも重しとなっています。

日経平均株価終値は、54.22円安の13,221.44円。
東証1部の売買代金は概算で3兆4403億円。
東証1部の売買高は概算で43億5967万株。
値上がり銘柄は375(21%)に対し値下がりは1261(73%)、変わらずは74(4%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■さらなる外部要因軟化を受けてトヨタ<7203>、ソニー<6758>、ホンダ<7267>の国際優良株、三井住友FG<8316>、三菱UFJFG<8306>のメガバンクが売られたものの、日経平均株価は下げ渋っており、構成比率上位のファーストリテイリング<9983>には見直し買いが入っています。

ただ、米社買収案の対抗浮上でソフトバンク<9984>が安く、前営業日に買われた関西電<9503>、不動産の住友不動産<8830>、三井不動産<8801>も売られるなど、このところの活躍銘柄には利益確定売りが出ました。

売買代金上位では、前営業日に続いて東京電力<9501>が堅調。
低位金融のアイフル<8515>、不動産関連のケネディクス<4321>など、ディーリング妙味の強い銘柄がしっかり。
新興軽量級のガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>も活況高となっています。

セクターでは、業種別株価指数騰落の値上がりが武田薬品<4502>、アステラス製薬<4503>の医薬品、エムスリー<2413>、カカクコム<2371>のサービス業など事業安定性の高い業種が上位に。
旭硝子<5201>、日本特殊陶業<5334>のガラス土石の3業種に限られました。

一方、値下がり上位では、三井住友FG<8316>、三菱UFJFG<8306>の銀行、国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>の鉱業、三菱商事<8058>、三井物産<8031>の卸売などが並び、大型株の苦戦が目立っています。

三菱マテリアル<5711>、住友鉱山<5713>の非鉄、王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3863>の紙パルプ、新日鐵住金<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼の素材系業種も売られました。

個別では、格上げの塩野義製薬<4507>、ガリバーインターナショナル<7599>、目標株価引き上げのKDDI<9433>などが個別物色を集めています。

新興市場では、全市場の売買代金上位に入ったガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が活況高。
ディーリング資金を集めたユーグレナ<2931>、いちご<2337>、コロプラ<3667>も好調に推移したほか、バイオ関連のタカラバイオ<4974>、テラ<2191>、デ・ウエスタン<4576>などもディーリング資金を集めて人気化しました。

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