為替ニュース

直近の決算発表予定

2013年1月25日金曜日

証券ディーラー「プロの視点」(1/25)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■前営業日取引時間帯で伝わった西村内閣副大臣の発言を受けての円安基調が継続、1ドル90円台、1ユーロ120円台の節目レベル突破で買い気を強めた本日の株式相場ですが、要人発言から円安推移で買い進まれた先週金曜、そして円高推移で見られた週央安の展開も記憶に新しく、結局のところは為替相場に一喜一憂する展開が続いているのではないでしょうか。

日経平均株価は大幅続伸。
先週末水準の10900円台を回復し、高値で引けました。
一気に5日移動平均線(10698.43円)や節目10700円、10800円を上抜いてきています。

前場、後場と伸び悩む場面が見られたものの、西村内閣副大臣の発言を切っ掛けとした円安進展とともに買い進まれる展開となった前営業日の引け味を引き継ぎ、本日は円安加速とともに朝高から買い優勢の流れが続きました。

しかしながら、日経平均株価の週央安、金曜日の高値引けは先週同様の流れ。
木曜日午後からの円安加速は、前営業日は西村内閣副大臣の発言、先週は甘利経済再生相の発言が契機となるなど、ともに要人発言によるもの。
為替相場に準じた反応と言えるのではないでしょうか。

このまま円安が進展するならば、外需関連の中核銘柄を中心とした買い上がりが期待されますが、ムードとしては海外要人からの円安牽制発言が聞かれているだけに、円安水準の「さらなる進展より維持」が見込まれるところか。
さらに来週はFOMC(連邦公開市場委員会)の開催、週末には米雇用統計など波乱要因も控えているだけに、来週も為替相場を睨みながらの神経質な展開が続きそうです。

さて、前営業日配信版では「材料株物色の盛り上がり続く 決算先回りの準備を!」と題していました。

売買代金上位では、外需関連の中核銘柄が占めるなか、地合いに関わらず値動きの軽い低位や新興市場銘柄が進出する格好。
先週1月16日配信の厳選5銘柄付き市況分析レポート「新興市場で狙える将来性有望な【高成長株】」の提供銘柄・地盤ネット<6072>、エムアップ<3661>がレポートの目標株価となる10%以上の上昇率を記録するなど、高水準のボリュームを背景としたディーリング物色も続いています。

ただ、今後は決算銘柄や増減額修正の発表が増える見通し。
調査機関の投資判断や業績観測報道も相次ぐだけに、ディーリング対象となる材料性は決算絡みのものが増えてきそう。
そこで前営業日にも「そろそろ事前の好決算期待から開示後の反応を見据えた『決算発表を先回りするスタンス』を準備しておきましょう」とも締めていましたが、今後は決算銘柄に絞って銘柄選択を行なっていきたいところ。

会員情報では、今週1月23日前引け後配信の電話会員情報で買い推奨していたKDDI<9433>が実質2営業日で目標株価を達成。
来週28日発表予定の決算を前に好業績観測が伝わって人気化しました。

本日は好地合いのなかで目立ちませんが、好決算期待銘柄には、着実に決算発表を先回りした買いが入っています。
決算開示数の増えてくる来週以降は「決算先回り買い戦略」が軸となるのではないでしょうか。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は堅調。
決算売りを集めたアップルの急落が響いたものの、良好な経済指標や企業決算を評価した買いが下支えしています。

前営業日に決算を発表したアップルが決算売りを集めて10%超の下落となり、ナスダック指数を押し下げたものの、ブルームバーグによると、S&P500採用企業のうち決算を発表した134社の約75%が利益予想を上回るなど、好調な企業業績を評価した買いが入りました。

また、米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数は、前の週から5000件減少の33万件となり、市場予想の35万5000件の増加を下回る好結果に。
さらに12月のコンファレンス・ボード景気先行指標総合指数は前月比で0.5%上昇となるなど、良好な経済指標を評価した買いも下支えしています。

ダウ平均株価は、前営業日比46.00ドル高の13,825.33ドル。
ナスダック総合指数は23.29ポイント安の3,130.38ポイントで取引を終えました。

為替相場では、前営業日東京時間帯で伝わった西村内閣副大臣の発言を受けての円安基調が継続。
東京時間帯早朝では、1ドル90円台前半、1ユーロ120円台半ばの水準で取引されています。

東京株式市場では、堅調な米国市場、為替相場の円安推移を好感した買いが先行。
日経平均株価は10797円の続伸スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が200円高の10800円台回復と直近の高値レベルに到達。
為替相場で警戒された円買い圧力は目立たず、高値もみあいに終始しました。

昼休みを挟んで円安基調は変わらず、日経平均株価は前場と同水準での高値もみあいが続きましたが、週末を控えての売り圧力が見られなかったこともあり、引け前は上値志向が強まっています。

日経平均株価終値は、305.78円高の10,926.65円。
東証1部の売買代金は概算で2兆178億円。
東証1部の売買高は概算で33億3662万株。
値上がり銘柄は1403(82%)に対し値下がりは210(12%)、変わらずは84(4%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■円安加速による指数大幅続伸を受けてソニー<6758>、東芝<6502>、日立<6501>、トヨタ<7203>、パナソニック<6752>、ホンダ<7267>の国際優良株が好調。
日経平均株価構成比率上位のファナック<6954>、ソフトバンク<9984>の活躍もあり、株価指数を大きく押し上げています。

三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンク、野村ホールディングス<8604>、大和証券<8601>の証券業ら金融関連もしっかり。
三菱商事<8058>、コマツ<6301>、キヤノン<7751>ら大型株も底堅く推移しました。

売買代金上位では、最上位には国際優良株のソニー<6758>が入ったものの、値動きの軽いマツダ<7261>、がん新薬の臨床試験で大日本住友製薬<4506>、バイオ関連のナノキャリア<4571>らが活況高。
一方、低位のミヨシ油脂<4404>、減額の日本電産<6594>には売りが出ています。

セクターでは、業種別株価指数騰落で全業種が上昇。
値上がり上位には、所属全銘柄が上昇した紙パルプが進出しました。

ブリヂストン<5108>、住友ゴム<5110>のゴム製品、信越化学<4063>、旭化成<3407>の化学、JT<2914>の食料品が続くなど、業種を問わずに全面高商状となっています。

一方、石油資源開発<1662>の鉱業、日本航空<9201>の空運業、コスモ石油<5007>の石油製品の反応は鈍く、値上がりが限られました。

個別では、決算銘柄のオービック<4684>、ゴールドクレスト<8871>、増額の小松ウオール工業<7949>、好業績観測のKDDI<9433>、プリマハム<2281>、SUMCO<3436>ら決算絡みの材料性が買い材料視されています。

新興市場では、全市場の売買代金上位にも進出したバイオ関連のナノキャリア<4571>が好調。
バイオ関連ではUMNファーマ<4585>、オンコセラピー・サイエンス<4564>、IPOの地盤ネット<6072>、軽量級のガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、エムアップ<3661>なども人気化しました。

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