為替ニュース

直近の決算発表予定

2013年2月20日水曜日

証券ディーラー「プロの視点」(2/20)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■休場明けの米国市場が高く、為替相場も円安方向で推移しており、買い優勢の展開となった本日の株式相場ですが、売買代金上位では中核銘柄よりも材料株や需給妙味の強い銘柄の活躍が目立っており、依然としてディーリング主導の相場環境が続いているのではないでしょうか。

日経平均株価は急反発。
立ち上がりでは一時11500円台に乗せる場面もありました。
ただ、外部要因の進展を手掛かりに直近高値を上抜いたものの、上値追いはそれほど強まらず、日中はもみあいに終始しています。

前営業日の指数反落も「決定打に欠くものの弱気材料が揃いましたが、株価指数の下げ幅は限られており、相場の底堅さを感じさせるものでしょう」と指摘していたように、外部要因の整った本日では再び買い気を強めてきました。

ただ、前述したように指数の上値追いは限られており、相場全体の迫力を欠く格好ではないでしょうか。

そこで当欄では「ボリューム面の変化」を挙げて「物色対象の変化の兆しも見えてきています」と紹介していましたが、本日も東証1部の売買代金は概算で1兆8000億円台、売買高も概算で28億株台にとどまり、売買代金1兆6000億円台、売買高26億株の前営業日から増加したものの、米国市場休場明けで見込まれた参加者増加分を加味しても低い水準に映ります。

直近の活況相場では、当欄でも紹介してきたように、東証1部の売買代金が2兆円超、そして出来高も30億株台で推移することも珍しくはありませんでしたが、外部要因が整ったにしてはボリューム面で盛り上がりを欠いているのではないでしょうか。

そこで前営業日配信版では「本日では米国市場休場の影響が強く出ましたが、このままボリュームが低下していくなら、テーマ性を意識した投資対象が好まれる地合いとなります。
明日以降も為替相場やボリュームを確認しながら、次の狙い目となる新たな投資テーマを模索していきましょう」として「今はディーリング有効も新たな投資テーマの準備を」と題していました。

当欄でも前回レポート提供銘柄として紹介しているガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が本日もさらに上値追いを強める格好。
同社株は全市場の売買代金上位に進出しましたが、同じく新興市場所属ながらバイオ関連のカイオム・バイオサイエンス<4583>、そして仕手系色の強いサニックス<4651>などもランキング入りしており、これまで円安推移による指数浮上時に活躍していた銘柄と違い、明らかに物色対象の変化を感じさせるものでしょう。

また、18日配信版の当欄でストップ高を紹介していた15日のインターネット会員A情報の買い推奨銘柄・免疫生物研究所<4570>は本日もストップ高。
中国からの大気汚染物色からマスク関連の興研<7963>、重松製作所<7980>が連騰するなど、テーマ性に着目した物色対象が選好されています。

このまま株式市場で材料視されるテーマ、ディーリング資金の集まりやすいバイオ関連、仕手系色の強い銘柄などを見ていく流れとなるのではないでしょうか。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■祝日休場明けとなった昨晩の米国市場は上昇。
欧州経済指標や企業の買収、再編の期待感から買い優勢となっています。

ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が発表した2月の期待指数は48.2ポイントとなり、前月の31.5ポイントから大幅上昇。
市場予想の35.0ポイントも大きく上回り、18カ国中17カ国で主要株価が上昇、米国市場も経済指標を好感した買いが優勢となりました。

また、事務用品小売りのオフィス・デポと同業のオフィスマックスの合併協議が伝わり、先週にウォーレン・バフェット氏率いる米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイと投資会社3Gキャピタルがケチャップメーカーのハインツを買収した経緯もあり、企業の企業の買収、再編の期待感も買いを誘っています。

ダウ平均株価は、前営業日比53.91ドル高の14,035.67ドル。
ナスダック総合指数は21.56ポイント高の3,213.59ポイントで取引を終えました。

為替相場では、欧州時間帯で経済指標を好感したユーロ買いが入り、東京時間帯早朝では日銀総裁候補に武藤氏が外れたとの一部報道も伝わり円安が加速。
1ドル93円台後半、1ユーロ125円台前半の円安水準で取引されました。

東京株式市場では、休場明けの米国市場上昇、為替相場の円安推移を好感した買いが先行。
日経平均株価は11485円の反発スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が節目11500円に乗せる場面があったものの、利益確定売りで上げ幅を縮める格好。
ただ、押し目買い意欲は高く、高値もみあいで推移しました。

昼休みを挟んで若干円高に振れており、後場の立ち上がりでは売りが出たものの、押し目買い意欲の高さから前場安値水準で踏みとどまる格好。
後場ももみあいに終始しています。

日経平均株価終値は、95.94円高の11,468.28円。
東証1部の売買代金は概算で1兆8543億円。
東証1部の売買高は概算で28億2282万株。
値上がり銘柄は1316(77%)に対し値下がりは291(17%)、変わらずは93(5%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■円安推移による指数浮上を受けて、トヨタ<7203>、キヤノン<7751>、ソニー<6758>ら国際優良株が堅調。
ファナック<6954>、パナソニック<6752>、東芝<6502>、信越化学<4063>も強く、電気機器やハイテクの上昇が指数を押し上げています。

また、前営業日同様に値動きの軽い物色対象を手掛けるディーリング物色が盛り上がりを見せ、新興市場銘柄のガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、カイオム・バイオサイエンス<4583>が全市場の売買代金上位にも進出。
仕手系色の強いサニックス<4651>なども短期売買で商いが膨らみました。

一方、前営業日に自社株買いが好感されたグリー<3632>が大株主KDDI<9433>による保有株売却観測で弱含み。
政府保有株売却観測でJT<2914>が売られるなど、材料性が手掛かりとなっています。

セクターでは、王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3893>の紙パルプ、東京電力<9501>、中部電力<9502>の電気ガスが業種別株価指数騰落の値上がり上位に進出しました。

また、所属全銘柄が上昇した保険業、JXホールディングス<5020>、出光興産<5019>の石油製品、JR東日本<9020>、JR西日本<9021>の陸運など、内需系セクターが値上がり上位となっています。

一方、新日鉄住金<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼が値下がり最上位に。
前営業日に買い進まれていたブリヂストン<5108>、住友ゴム<5110>のゴム製品には利益確定売りが出ました。

個別では、蘭大手銀行ラボバンクの資産運用子会社ロベコ買収のオリックス<8591>、格上げのブラザー<6448>、昭和シェル石油<5002>、目標株価引き上げのコニカミノルタ<4902>、ニッパツ<5991>らが材料物色を集めています。

新興市場では、全市場の売買代金上位にも進出したガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、カイオム・バイオサイエンス<4583>が活況高。
バイオ関連ではナノキャリア<4571>、ジーエヌアイグループ<2160>、免疫生物研究所<4570>、スリー・ディー・マトリックス<7777>も人気化しました。

マスク関連の興研<7963>、重松製作所<7980>が連騰。
軽量級のケンコーコム<3325>、アドウェイズ<2489>、買取王国<3181>なども短期資金を集めています。

0 件のコメント:

コメントを投稿

ブログ アーカイブ