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直近の決算発表予定

2013年3月22日金曜日

証券ディーラー「プロの視点」(3/22)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■外部要因進展で買い進まれた前営業日から一転、外部要因軟化で売り直された本日の株式相場ですが、全面安商状というよりもIPOや材料株へのディーリング物色も確認されており、同じく外部要因悪化で指数が下押しした週明け月曜日に似た展開に。
押し目買いは手控えられるも外部要因に左右されにくく、需給妙味の強い銘柄に資金が向かうなど、物色意欲は高い状況が続いています。

日経平均株価は急反落。
前営業日の上昇分を消す格好から、円高進展とともに5日移動平均線(12444.80円)を割り込むと安値で引けました。
月曜日と同様の引け味となりましたが、ボリンジャーバンド+1σ(12324.97円)上での推移となっています。

またも急激な外部要因軟化で売り直された株式相場ですが、月曜日と同様の引け味となるなど、安定感を欠く外部要因の移り変わりが神経質な反応につながりました。

当欄では、指数値固めからは低位金融のディーリングなどに資金が向かった前営業日の相場環境も、引け後の日銀正副総裁会見での追加金融緩和期待を背景としており、低位金融関連の賑わいは「やや近視眼的なテーマ」であることを指摘していたと思います。

低位金融が売り直された一方で、本日上場のブロードリーフ<3673>が活況。
目標株価引き上げのディー・エヌ・エー<2432>、材料性のコマツ<6301>などには短期資金が流入しており、前営業日に続いて短期視点のディーリング対象が資金を惹きつけた格好でしょう。

そこで前営業日配信版では「新年度相場への移行段階 活躍期待銘柄を選び抜け!」と題していました。

「来週に控える3月期末権利落ちの売り圧力が残るなか、実質新年度相場入りとなる『権利落ち』後を見据えた展開に移行しつつある状況でしょう。
今はまだ買い急がずに銘柄選定を丹念に行なっていきたいところです」とも記していましたが、前営業日の指数浮上も買い急がずに実質新年度相場入りとなる「権利落ち」後を見据えた銘柄選定を行い、本日の相場下押しにも落ち着いて対応された方が多かったのではないでしょうか。

会員情報では、3月11日のインターネット会員B情報で買い推奨していた森精機<6141>、同じく3月11日インターネット会員A情報で買い推奨していたユニオンツール<6278>が目標株価を達成。
ともに四季報新刊では今期、そして来期予想が増額修正されており、業績変化期待の高い銘柄は底堅い動きとなっています。

多くの企業が採用する3月期の権利落ち以降は年度が切り替わることもあり、来期業績が明らかとなる本決算発表にかけて「来期の業績予想」が業績評価の焦点となってくるでしょう。
先週発売の会社四季報などで企業実態を見極めつつ、引き続き狙い目となる高成長企業の銘柄選定を進めていきたいところです。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は下落。
欧州経済指標の軟化やキプロス支援問題の再燃など、欧州問題によるリスク回避の流れが強まっています。

3月のドイツ製造業景気指数が事前予想に反して低下したほか、欧州中央銀行(ECB)がキプロスの銀行向けの緊急資金供給について停止する可能性を示したことで欧州問題が再燃。
リスク回避の流れが強まりました。

ダウ構成銘柄の上昇は、事業安定性の高いコカ・コーラ、ベライゾンなど5銘柄のみ。
下落率上位には、シスコシステムズ、HP、バンカメ、JPモルガンらが並んでいます。

ダウ平均株価は、前営業日比90.24ドル安の14,421.49ドル。
ナスダック総合指数は31.59ポイント安の3,222.60ポイントで取引を終えました。

為替相場では、欧州債務問題の再燃でユーロが下落。
ドル円でも円買い圧力が強まり、東京時間帯早朝では、1ドル94円台後半、1ユーロ122円台半ばの円高水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場の下落、為替相場の円高推移を嫌気した売りが先行。
日経平均株価は12498円の反落スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が節目12500円レベルまで調整したものの、チャート上では5日移動平均線上にあり、ひとまずは売り圧力を見極める流れに。
押し目買い意欲が乏しく、下値模索の展開となりました。

昼休みを挟んで中国市場の底堅い動きや円買い一巡感から後場ではやや下げ渋る動きとなったものの、円高推移とともに大引け前で下げ幅を拡大。
安値引けとなっています。

日経平均株価終値は、297.16円安の12,338.53円。
東証1部の売買代金は概算で2兆1843億円。
東証1部の売買高は概算で28億7670万株。
値上がり銘柄は253(14%)に対し値下がりは1397(81%)、変わらずは56(3%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■外部要因軟化による指数反落で、ソニー<6758>、トヨタ<7203>、ホンダ<7267>ら前営業日に上昇していた国際優良株が反落。
日経平均株価構成比率上位のファーストリテイリング<9983>、ファナック<6954>、ソフトバンク<9984>なども安く、株価指数を押し下げています。

欧州問題再燃で三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクも軟調。
前営業日に買い進まれていた低位金融のオリコ<8585>、アイフル<8515>なども反落しました。

売買代金上位では、新規上場のブロードリーフ<3673>が活況高。
目標株価引き上げのディー・エヌ・エー<2432>、材料性のコマツ<6301>など需給主導に着目した短期資金流入が確認されています。

セクターでは、業種別株価指数騰落の全業種が軟調。
値下がり上位には、ブリヂストン<5108>、住友ゴム<5110>のゴム製品、新日鐵住金<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼など、素材系業種が並びました。

直近で買い進まれていた川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>、商船三井<9104>の海運も軟調。
関係性の深い三菱倉庫<9301>、三井倉庫<9302>の倉庫株、オリコ<8585>、アイフル<8515>のその他金融などもさえない動きに。

一方、日本航空<9201>の空運、中部電力<9502>、北陸電力<9505>の電気ガス、極洋<1301>、日水<1332>の水産農林などの下げ幅は限られています。

個別では、格上げのオンワード<8016>、好業績観測のカカクコム<2371>、ハイデイ日高<7611>、利用料値上げ検討のリブセンス<6054>などが材料物色を集めました。

新興市場では、目標株価引き上げの楽天<4755>がしっかり。
値動きの軽いエニグモ<3665>、バイオ関連のカルナバイオサイエンス<4572>、メディネット<2370>などが短期資金で賑わっています。

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