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2013年3月22日金曜日

<キプロス不安>長期金利、9年9カ月ぶり水準まで低下

22日の東京金融市場は、キプロス発の欧州債務問題再燃への警戒感から、投資家がリスクを回避する姿勢を強め、円高・株安が進んだ。
債券市場では安全資産とされる日本国債が買われ、長期金利は約9年9カ月ぶりの水準まで低下(国債価格は上昇)。
「黒田東彦(はるひこ)総裁ら日銀新体制が、大胆な金融緩和で国債を大量に買う」との期待感も、債券高を後押しした。

外国為替市場では、キプロスの信用不安が、他のユーロ圏にも拡大するのではないかとの懸念が広がり、比較的安全とされる円が買われた。
午後5時現在の円相場は、前日比1円31銭円高・ドル安の1ドル=94円58~59銭、ユーロに対しては1円99銭円高・ユーロ安の1ユーロ=122円01~05銭。
これを受け、東京株式市場では、自動車など輸出関連銘柄を中心に売りが先行。
日経平均株価の終値は、前日比297円16銭安の1万2338円53銭と大幅安となった。

東京債券市場では、長期金利の指標となる新規発行の10年物国債利回りが、前日比0.025ポイント低い0.555%まで下がった。
キプロス不安による「安全資産買い」に加え、「黒田日銀がより多くの国債を買い入れる」(SMBC日興証券の末沢豪謙(ひでのり)チーフ債券ストラテジスト)との声が多いことも、債券買いに拍車をかけた。

もっとも、キプロスの経済規模は小さいため「危機が欧州全域に波及する可能性は低い」(大手証券)との見方が根強い。
【浜中慎哉】

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