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直近の決算発表予定

2013年4月10日水曜日

証券ディーラー「プロの視点」(4/10)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■各国中央銀行の緩和策強化観測で米国市場が上昇、その流れで買い優勢で推移した本日の株式相場ですが、金融緩和中核への資金還流で大型株は強含むも日経平均株価は節目攻防が続く状況。
一方、新興市場では短期値幅取りを狙ったディーリングが賑わっています。

日経平均株価は上昇。
前営業日高値は上抜けず、節目13300円の攻防に終始しました。
後場の値幅は56円に限られています。

ただ、もう一方の株価指数でもあるTOPIXは、メガバンクら時価総額上位の活躍もあって連日の高値更新に。
業種を問わず大型株の上昇が効きました。

前営業日配信版では「金融緩和関連が失速 指数膠着で新テーマ浮上に期待」と題していましたが、前述の通りに日本だけでなく、各国中銀による金融緩和期待は根強く、前営業日に売られた金融緩和関連が買い直されています。

ただ、物色の目立った大型株のなかでも出遅れていた総合商社、素材系業種の見直しが主体でもあり、あくまでも循環物色の一環でしょう。
また、総合商社は前営業日に販売を締め切り、配信を行った「厳選5銘柄付き市況分析レポート」のなかでも「輸出入拡大が恩恵となるセクター」として紹介していました。

さて、前営業日にはケネディクス<4321>、アイフル<8515>などが売買代金上位でディーリング資金を集めていましたが、大型株の循環物色の影響で反応は鈍っているものの、新興市場では軽量級や低位、そして値動きの激しいバイオ関連が物色を集めるなど、短期視点で臨む市場参加者も多いのではないでしょうか。

前営業日に「仕手系・低位・バイオテーマ」レポートでの目標株価達成を紹介していた低位株・ストライダーズ<9816>が本日ではさらに買い進まれる場面もあったほか、本日前引け後配信の電話会員情報で買い推奨していたガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が後場で目標株価を達成するなど、値動きの良い銘柄の売買が目立っています。

これには、直近で人気化していた日経平均株価構成比率上位のファーストリテイリング<9983>が明日に決算発表を控えているほか、金曜日にもSQ算出があり、日経平均株価の節目意識の高まりも影響。
SQ算出まではオプション行使価格13250円を基準に上下の行使価格を探る動きとなるかもしれません。

短期売買の流れに付くのも手ですが、トレードテクニックが問われるほか、物色継続性のない点から万人向けとはいえず、今の相場でじっくりと取り組むならば、海外展開を積極的に進める企業、国際競争力のある企業など、中長期成長性のある銘柄を手掛けていきましょう。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は上昇。
中国の物価指数の落ち着きで金融引締め圧力低下が意識されたほか、前営業日に決算開示を行ったアルコアが時間外での下落から持ち直すなど、買い優勢で推移しています。

3月の中国消費者物価指数(CPI)が前月から伸びも鈍化しており、金融引締めに対する圧力が低下。
原油や金など商品市況も強含んでおり、世界の主要中央銀行が緩和策を強化するとの観測が買いを下支えしました。

また、前営業日取引時間後に決算開示を行ったアルコアが時間外取引で下落していたものの、この日は持ち直してくるなど、企業業績に対する楽観的な見通しも支援材料となっています。

ダウ平均株価は、前営業日比59.98ドル高の14,673.46ドル。
ナスダック総合指数は15.61ポイント高の3,237.86ポイントで取引を終えました。

為替相場では、欧州時間帯でユーロドルの上昇が見られており、ドル円の動きは限られたものの、ユーロは円に対して強含む動き。
東京時間帯早朝では、1ドル99円台前半、1ユーロ129円台半ばの水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場の上昇、為替相場のユーロ上昇を好感した買いが先行。
日経平均株価は13177円の反発スタートに。

寄り付き後は、日経平均株価が上値を伸ばしたものの、前営業日高値を上抜けず、節目13300円を挟んでのもみあいに終始しました。

昼休みを挟んで後場立ち上がりも買い気に乏しく、物色も近視眼的な対象に向かう格好。
日経平均株価は前場と同じく節目13300円を挟んでのもみあいに終始し、値幅は56円に限られています。

日経平均株価終値は、95.78円高の13,288.13円。
東証1部の売買代金は概算で3兆6526億円。
東証1部の売買高は概算で52億7749万株。
値上がり銘柄は1067(62%)に対し値下がりは560(32%)、変わらずは86(5%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■株価指数が堅調もみあいと方向性を欠く中で、三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>、みずほFG<8411>らメガバンクが好調。
証券業の野村ホールディングス<8604>、不動産関連のケネディクス<4321>などが賑わっているものの、低位金融のアイフル<8515>などは売られるなど、前営業日に売られた金融緩和中核への資金還流が見られています。

また、三菱商事<8058>、三井物産<8031>の総合商社、トヨタ<7203>、キヤノン<7751>の国際優良株、内需のJT<2914>が底堅く、電力株の東京電力<9501>も買いを集めるなど、メガバンクの活躍も含めて大型株優位の流れとなりました。

新日鐵住金<5401>の鉄鋼、JXホールディングス<5020>の石油製品など、素材系業種も強含むなか、ファーストリテイリング<9983>、ソフトバンク<9984>など日経平均株価構成比率上位が売られており、明暗が分かれています。

セクターでは、新日鐵住金<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼、JXホールディングス<5020>、出光興産<5019>の石油製品が業種別株価指数騰落の値上がり上位に。
任天堂<7974>擁するその他製品、値上げ申請報道の電力株も続きました。

三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>、みずほFG<8411>ら銀行、所属全銘柄が上昇した保険、証券業の野村ホールディングス<8604>などの上昇も見られています。

一方、国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>の鉱業、ソフトバンク<9984>の情報通信、オリコ<8585>、アイフル<8515>のその他金融などが軟調、値下がり上位業種となりました。

個別では、決算銘柄の高島屋<8233>、好業績観測のコスモ石油<5007>、新規カバレッジの昭和シェル<5002>、目標株価引き上げのコマツ<6301>らが個別物色を集めています。

新興市場では、軽量級のガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、ユーグレナ<2931>の活躍が目立ったほか、バイオ関連のナノキャリア<4571>、テラ<2191>、カルナバイオサイエンス<4572>、そーせいグループ<4565>、アンジェスMG<4563>、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>、カイオム・バイオサイエンス<4583>などが短期資金で賑わいました。

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