為替ニュース

直近の決算発表予定

2013年1月23日水曜日

証券ディーラー「プロの視点」(1/23)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■休場明けの米国市場は上昇するも為替相場では前営業日の金融政策イベント以降の円高がさらに進展、売り優勢の展開となった本日の株式相場ですが、売り圧力には昨年末からの相場浮上による利益確定、そして目先の決算相場に向けての「警戒売り」も加わっているのではないでしょうか。

日経平均株価は大幅続落。
売り先行の立ち上がりから節目10600円近辺まで一旦下げ渋る場面があったものの、後場で前場寄り付き安値を割り込むと、下げを加速し安値で引けました。
昨年11月以降の下値を支えてきたボリンジャーバンド+1σを下抜け、25日移動平均線(10350.28)に迫ってきています。

前営業日のイベント結果に関して「ポジティブとネガティブの両面が一日の間で見られ、このまま海外時間帯の反応を窺う格好へ」としましたが、海外時間帯では円高が加速。
米国市場上昇着地も円高進展を嫌気した売りに押されました。

株価指数の大幅続落、全面安商状で全体観は軟化していますが、直近の調整時にも紹介していた取引ボリュームでは、東証1部の売買代金は1兆7000億円超、売買高は概算で33億株超と高水準。
売買代金上位には過去レポート銘柄のタカラバイオ<4974>、ユーグレナ<2931>の新興市場銘柄や低位株がディーリング資金を集めるなど、市場参加者の物色意欲は残っています。

前営業日配信版でも「重要イベントを通過 今後は決算シーズンを意識か」と題していましたが、日程面では次第に決算開示を睨んで「個別視点」が強まるタイミング。
決算相場に向けての「買い手控え」も予想されるだけに、本日のように売り圧力が強まった場合の下押しも致し方ないところか。

物色対象も当欄で挙げていた「新興市場銘柄」が本日もディーリング資金を取り込みましたが、後場で崩れた銘柄が見られた辺りは物色傾向のシフトを感じさせるものでしょう。

今後は集計業績の増額、減額発表も出やすくなり、短期志向の売買は決算絡みの個別材料に着目した流れが強まるのではないでしょうか。
株価材料を先んじる意味でも、現時点では注目企業の業績確認を進めておきたいところです。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■祝日休場明けとなった昨晩の米国市場は上昇。
企業業績を好感した買いが押し上げ要因となっています。

東京時間帯で明らかになった日銀金融政策決定会合の政策結果がほぼ市場予想通りの内容となり、出尽くし感が見られていたことで朝方は小安い状況となっていたものの、売り圧力が和らぐと買い気が強まる格好に。

企業業績では、トラベラーズ、デュポンの大型株が決算評価が上昇。
先週にモルガン・スタンレー、GEらが決算評価で買われた流れを引き継ぎ、買い優勢で推移しました。

ダウ平均株価は、前営業日比62.51ドル高の13,712.21ドル。
ナスダック総合指数は8.47ポイント高の3,143.18ポイントで取引を終えています。

為替相場では、東京時間帯からの円高圧力も米国時間帯で株式市場上昇で和らぐ格好。
東京時間帯早朝では、1ドル88円台後半、1ユーロ118円台前半の水準で取引されました。

東京株式市場では、米国市場が上昇したものの、為替相場の円高推移を嫌気した売りが先行。
日経平均株価は10575円の続落スタートに。

寄り付き後は、リバウンド期待や押し目とみた買いで下げ渋り、日経平均株価は10600円台に乗り直すと、水準を探る動きとなりました。

昼休みを挟んで外部要因に大きな変化はなく、後場も水準を探る動きが先行しましたが、為替相場で円高圧力が強まると下値志向を強める格好。
前場安値割れで見切り売りも出ています。

日経平均株価終値は、222.94円安の10,486.99円。
東証1部の売買代金は概算で1兆7636億円。
東証1部の売買高は概算で33億7878万株。
値上がり銘柄は382(22%)に対し値下がりは1218(71%)、変わらずは95(5%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数大幅続落でソニー<6758>、トヨタ<7203>、ホンダ<7267>の国際優良株、三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンク、野村ホールディングス<8604>の証券業ら金融関連など、中核銘柄に売りが出ています。

日経平均株価構成比率上位のファナック<6954>、ファーストリテイリング<9983>も安く、円高加速でマツダ<7261>、リコー<7752>の外需関連、アイフル<8515>、オリコ<8585>の低位金融も手仕舞い売りが出ました。

売買代金上位では、値動きの軽さを好感した買いを集め、新興市場所属のユーグレナ<2931>が進出。
低位のミヨシ油脂<4404>、あおぞら銀行<8304>、バイオ関連のタカラバイオ<4974>、ナノキャリア<4571>などもディーリング資金を集めています。

セクターでは、業種別株価指数騰落で全業種が下落。
値下がり上位には、所属全銘柄が下落した海運、証券、保険などの業種が並びました。

王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3893>の紙パルプ、新日鉄住金<5401>、JFEホールディングス<5411>の鉄鋼の素材系業種も安く、オリックス<8591>のその他金融なども売られています。

一方、全日本空輸<9202>の空運業、JT<2914>の食料品、NTT<9432>、KDDI<9433>の情報通信などの下げは限られました。

個別では、自社株買いの富士ソフト<9749>、阿波銀行<8388>、第三者割当増資観測の中山製鋼所<5408>などが材料物色を集める場面もありましたが、全面安のなかで目立っていません。

新興市場では、全市場の売買代金上位にも進出したIPOのユーグレナ<2931>、バイオ関連のタカラバイオ<4974>、ナノキャリア<4571>が活況高。
メディネット<2370>、スリー・ディー・マトリックス<7777>、シンバイオ製薬<4582>、軽量級のワイヤレスゲート<9419>なども連れ高しています。

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