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2013年1月8日火曜日

証券ディーラー「プロの視点」(1/8)

■■ 〜 明日の株新聞 〜 ■■米国株反落、円高推移と外部要因がやや軟化、前営業日に続いて利益確定売りが主導した株式相場ですが、依然としてボリュームは高水準、物色対象も短期志向を強めるなど、これまで円安推移とともに浮上していた全体観から、値動き重視の個別観に市場参加者の注目が向いています。

日経平均株価は続落。
前営業日に続いて90円程度の続落着地となりました。
節目10500円や5日移動平均線(10502.66円)を意識した引け味となりましたが、前営業日から水準を切り下げてきています。

さて、前営業日配信版では「このまま指数の方向感を欠く状況が続くならば、需給妙味の強い銘柄を選好する流れが続きそう。
ボリュームと為替相場を中心とする外部要因を確認しながら、資金流入の見込まれる物色対象を見極めていきましょう」として「指数反落もボリュームは依然高水準 物色対象の見極めを!」と題していました。

前営業日に続いて株価指数は水準を切り下げてきましたが、この日の売り圧力も高値警戒感や場中の円高推移を手掛かりした「利益確定売り」に変わりはないでしょう。

ただ、ボリュームは東証1部の売買代金が概算で1兆円台後半、東証1部の売買高も概算35億株台と依然として高水準をキープ。
市場参加者の物色意欲は衰えておらず、後述の「本日の注目相場」でも紹介していますが、これまで全体相場とともに浮上していた中核銘柄から、やや出遅れていた内需関連、そして需給妙味の強い銘柄への資金シフトが確認されています。

昨年末の12月26日に配信した前回の5銘柄市況分析付きレポート「2013年に狙える【注目テーマ株!】」の注目銘柄で、すでに返金条件クリアを果たしたユーグレナ<2931>、アプラスフィナンシャル<8589>、オリエントコーポレーション<8585>が本日も揃って10%超の上昇を記録するなど、テーマ性を帯びて需給妙味を備える銘柄の活躍が続きました。

さて、このままボリュームと為替相場を中心とする外部要因を確認して、全体相場の方向性と資金流入の見込まれる物色対象を探っていく状況が続きますが、国内外での決算シーズン入り、そして金曜日にSQ算出を控えるなかでは、日経平均株価ではオプション行使価格の10500円を軸に10750円と10250円との間で水準を探る動きが中心となりそう。

SQ通過後も週末3連休となることから、基本線では方向感を欠く状況で存在感を見せる需給妙味の強い銘柄への資金シフトが期待できるのではないでしょうか。
■■ 〜 今日の東京市場から 〜 ■■昨晩の米国市場は下落。
前営業日に上昇していた流れから利益確定売りを誘ったほか、決算シーズンを控えて警戒売りも出ています。

前営業日に重要指標・米雇用統計を確認、順調な雇用情勢を好感した買いが入っていたことから、利益確定売りを誘う流れに。
また、今週にはアルコアほか主要企業の決算開示が始まるため、警戒売りも押し下げました。

ダウ構成銘柄では、ウォルト・ディズニー、ボーイング、アルコア、トラベラーズらが軟調。
上昇も事業安定性の高いマクドナルド、ベライゾン、AT&Tなどに限られています。

ダウ平均株価は、前営業日比50.92ドル安の13,384.29ドル。
ナスダック総合指数は2.84ポイント安の3,098.81ポイントで取引を終えました。

為替相場では、株式相場下落とともに円買い圧力が散発。
東京時間帯早朝では、1ドル87円台後半、1ユーロ115円台前半の水準で取引されています。

東京株式市場では、米国市場下落、円高推移を嫌気した売りが先行。
日経平均株価は10544円の続落スタートに。

寄り付き後は、前営業日大引け前に先回りの売りが出ていたこともあり、売り一巡後は下げ渋る動き。
日経平均株価は安値もみあいで推移しました。

前引け前に伝わった麻生財務相のESM債購入発言を契機にユーロが買い進まれたものの、株式相場への追い風とはならず、後場では円買いとともに売り圧力を強める動きに。
日経平均株価は節目10500円を一旦割り込んだものの、大引け前には節目意識で下げ渋っています。

日経平均株価終値は、90.95円安の10,508.06円。
東証1部の売買代金は概算で1兆8725億円。
東証1部の売買高は概算で35億1954万株。
値上がり銘柄は565(33%)に対し値下がりは1013(59%)、変わらずは116(6%)となりました。
■■ 〜 本日の注目相場 〜 ■■指数続落でトヨタ<7203>、ホンダ<7267>の外需関連、三菱UFJFG<8306>、三井住友FG<8316>のメガバンクが軟調。
証券業の野村ホールディングス<8604>も売られるなど、全体相場浮上とともに買い進まれていた中核銘柄の下落が目立っています。

一方、売買代金上位では、オリコ<8585>、アイフル<8515>、アプラスフィナンシャル<8589>の低位金融関連が賑わったほか、業績改善期待のシャープ<6753>、インフラ整備関連の不動テトラ<1813>、日本橋梁<5912>ら値動きの軽い銘柄が上昇しました。

また、ディー・エヌ・エー<2432>、ソフトバンク<9984>、ファーストリテイリング<9983>の内需関連もしっかり。
外需関連や金融関連の大型株に利益確定売りが出た一方で、資金シフトを取り込んでいます。

セクターでは、三井不動産<8801>、三菱地所<8802>の不動産、野村ホールディングス<8604>の証券業、第一生命<8750>の保険業など、金融関連業種が業種別株価指数騰落の値下がり上位に並びました。

JFEホールディングス<5411>の鉄鋼、東邦亜鉛<5707>、三菱マテリアル<5711>の非鉄、旭硝子<5201>、日本板硝子<5202>のガラス土石など、素材系業種の下げも目立っています。

一方、値上がり上位では、JR東日本<9020>、JR東海<9022>の陸運、JT<2914>の食料品、ディー・エヌ・エー<2432>のサービス業などが並び、内需関連物色が確認されました。

個別では、格上げのコニカミノルタ<4902>、目標株価引き上げの新生銀行<8303>、野村證券のカバレッジ再開の山崎製パン<2212>、東洋水産<2875>らが買い材料視されましたが、売買代金上位の人気銘柄に比べて反応は限られています。

新興市場では、中核のサイバーエージェント<4751>、ミクシィ<2121>、楽天<4755>が堅調に推移したほか、直近IPOのユーグレナ<2931>、コロプラ<3668>、バイオ関連のナノキャリア<4571>など短期資金を集めて賑わいました。

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